仕事帰りに車の前を通ると、何やら嫌な【甘い匂い】が…。
案の定、ボンネットを開けるとラジエターが真っ赤に染まっています。
ラジエターの漏れに関しては、応急処置も難しいのでサッサと交換してしまいます。この記事ではムーヴラテのラジエター交換についてお話ししていきます。
使用する工具
- ラチェット
- ソケット(10、12ミリ)
- ピックツール
- プラスドライバー
- クリップ外し
- プライヤー
ラジエターを交換するためには、フロントバンパーを外す必要があるのでそれに伴い、クリップ外しが必要です。
ピックツールは安い上、ホース類の脱着がかなり楽になるので、持っていない方は購入しておくことを強くおすすめします。※数百円で買えるから。絶対に。
ピックツール無しでホース周りを外してと言われたら断るかもしれないレベル。
クーラントの量に関しては、ドレンから抜くだけなら2リットルちょっとで足ります。
ムーヴラテのラジエター交換
ムーヴラテのラジエター交換の手順は以下の通りです。
- フロントバンパーを外す
- 左側のヘッドライトを外す
- バッテリーを外す
- クーラントを抜く
- ホースを全て外す
- エアコンのコンデンサーを外す
- 電動ファンを外す
- サブタンクを外す
- ラジエターを外す
- 逆の手順で全てを戻す
- クーラントのエア抜きをする
フロントバンパーの外し方については、こちらの記事をご覧下さい。
左側のヘッドライトを外す
ラジエターを外す作業の中で、左側(助手席側)のヘッドライトが邪魔になるため、外しておきます。
- コアサポート上部にボルト1本、クリップ1つ
- 車体前方側にボルト1本
- 車体側面側にボルト1本
クリップはプラスネジを緩めて外すタイプです。
これらを全て外せば、ヘッドライトが取れるので配線(カプラー)を抜いて退かしておきます。
バッテリーを外す
バッテリー端子のプラスマイナスを外して、端子が金属部分に触れない触れないよに退かしておきます。
あとは、バッテリーを抑えているステーを外すとバッテリーが引き抜けます。
ストラットタワー部分にある10ミリのボルトを外して、ナットを緩めればOKです。ステーをズラす感じです。
クーラントを抜く
ラジエターの左下に、白色のプラスチックでできた摘みを回すと、クーラントを抜くコトが出来ます。
クーラントを抜いている際の画像がないので、ラジエターの写真を貼っておきます。
摘み(ドレンボルト)を緩めれば、クーラントは真下に抜けてドレンを完全に外せば車体後方に抜けるようになります。
ホースを全て外す
次にラジエターに刺さっているホースを全て引き抜きます。
- アッパーホース
- ロアホース
- ATFのホース(出入りの各1本づつ)
- ターボ用のホース
全てのホースに共通して言えることですが、ホースは固着していてバンドを外しても、そのままでは抜けません。そのため、ピックツールを入れ込みぐるっと一周回してやります。
これをやれば、大概のホースは簡単に外せます。
ターボ車の場合、ラジエターの左側にターボにクーラントを回すためのホースが1本あります。
※当然MT車にはATF箇所がありませんが、そもそもラテにMT設定は無い。
ATFのホースに関しては、ダラダラATFが垂れ流しになると後が面倒なので、12ミリのボルトを差し込んでおきます。※これだけでATFが垂れてこない。
ちなみにここに挿してあるボルトは、ラジエターを固定しているブラケットに使用されているボルトを使っています。
4本のボルトで固定されているので予め、2本だけ外しておきました。
先にホースを全て外しておく理由は、ラジエターが固定されているうちに外しておいたほうが、外しやすいからです。色々外した後にやるとラジエターが動いて作業しづらいと思います。
ロアホースとATFの入り口部分のバンドが外し難いので、左タイヤ側にあるカバーを外して作業します。
10ミリのボルト1本外せば、カバーがズラせるのでそれで十分です。
アッパーホースの左側にあるホースが、タービンにクーラントを送るためのホースです。
エアコンのコンデンサーを外す
ここまで出来たら、ラジエターに固定してあるエアコンのコンデンサーを止めているボルト(4本)を外します。
ちなみに、ボルトの頭は10ミリです。
コンデンサーは、ラジエターの前にあるやつです。
四隅に1箇所づつボルトで固定されています。
電動ファンを外す
次にラジエターの裏にある電動ファンも外します。こちらもコンデンサー同様に四隅にボルトが4本です。
コンデンサーと比べると、スペースが狭いので外しにくいですが、頑張って下さい。※そんなに大変では無い。
丁度、電動ファンが付いた状態の写真があるので、そちらでボルトの位置を確認して頂けると思います。
サブタンクを外す
ラジエターを外すのに、サブタンクも邪魔になるのでこちらも外しちゃいます。
ラジエターに刺さっているホースは、引っ張れば簡単に外せます。
タンク自体を固定しているステーは、10ミリのソケットを使用して外していきます。ボルトを1本外したら、タンクを真上に引き上げるような形で外すコトが可能です。
ラジエターを外す
ここまで来たら、あとはラジエターを引き抜きます。
若干、ATFの出入り口が電動ファンに干渉して、抜きづらいですがファンを上手く交わしてやれば、真上に引き抜くコトが可能です。
言い忘れましたが、電動ファンは車体に置き去りにします。
逆の手順で全てを戻す
古いラジエターを外すコトが出来たら、あとは全く逆の手順で元に戻していくだけです。
順番が前後しても問題ない箇所もありますが、パッとそれが分からないようであれば、外して順番通り戻していくことをおすすめします。
※単純に作業効率が悪くなる恐れがあります。
ラジエターの下側は、画像のようにゴムパッキンにはまり込みます。
ATFのホースを一度抜いているので、心配な方はATFの量を確認することをおすすめします。すぐにボルトをさせばほとんど垂らさずに作業できるので継ぎ足しするほど漏れることは無いですが。
※多少漏れても継ぎ足しが必須になる程漏れないけども。
クーラントのエア抜きをする
全てを元に戻せたら、ドレンを締めたことを確認しクーラントを補充します。
あとは、エンジンを掛けてクーラントのエア抜きをしてやれば、ラジエター交換が完了です。
クーラントのエア抜きに関しては、こちらの記事でやり方を解説しています。別の車種ですがやり方は全く同じなので問題ありません。
別の車種って言っても、L150ムーヴなので同じに等しいです…。笑
ラジエター購入時の注意点
新品でラジエターを購入される方は、適合確認をしてもらえばいい話ですが…
中古品を購入される場合は以下に注意点をまとめておきます。
- MT車用ではないか?
- ターボの有無
ムーヴラテとタントには、MT設定がありませんが、ムーヴやミラ、エッセ等にはMTの設定があるため注意です。MT車用では当然ながら、ATFの通路がありません。
また、ターボの有の場合は、タービンに回すための通路があるのでそこも注意です。
アッパーホースの左側に、ホースの挿し口があるラジエターはターボ用です。
まとめ
軽自動車のエンジンルームは隙間が少なく、ラジエターが上手く引き出し難い車も多いですが、比較的簡単な部類に入ると思います。
僕自身、このEFエンジンのラジエター交換は7.8回ほどやっているので、脱着のみだけなら30分そこそこで完結するぐらいの作業です。
少し画像が少なく、不親切な箇所が目立ちますが参考になれば幸いです。
もしわかり難い箇所があれば、お手数お掛けしますがこちらの記事もチェックしてみてください。
それでは。
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