軽自動車のリアにワッシャーを噛ませてお手軽にキャンバーが付くことを知ったのですが、アレってどう思いますか?やろうか迷っています。
先日、当サイトの読者様よりこんな質問を頂きました。
結論はタイトルからも読み取れるように、回答は【無し】です。※ココの理由についてお話ししていきます。
この記事では、リアサスペンションがアクスル構造の車において、ワッシャーでキャンバーをつけてはいけない理由についてお話ししていきます。
ワッシャーでキャンバーを付けてはいけない2つの理由
リアアクスルとハブ(ドラムのバックプレート)の間にワッシャーを挟んでキャンバーを付けてはいけない理由は2つです。
- バックプレートの一面しか接地しなくなる
- ボルトが面で当たらなくなる
極論ですが、本来全面で当たらなくてはいけない箇所が、【点で当たっちゃう】からダメだよ。と言うお話しです。
当たり前ですが、ワッシャーを挟んだことによって角度が付く(キャンバーが付く)ということは、当たらない面積が生まれていることになります。
ましてや、その箇所はボルトで締め付けられているので歪みの原因になります。※絶対では無いよ。
もう一点は、ボルトが面で当たらなくなるという点です。
※ここに関しては、キャンバープレートでも同じことが起こるメーカーの商品も多いです。
※急遽に極端な書き方しているよ。
ワッシャーでキャンバーを付けると、ボルトが緩みやすくなるよ。
そんな情報に行き着いて方もいらっしゃるかもしれません。ボルトが固定される理屈を理解していれば、すぐにわかることだと思いますが…
ボルトのカサ部分が全面で接地しつつ、ネジ山を引っ張る方向に力をかけてボルトは固定されます。
その力を受けるボルトのカサ部分がワッシャーを噛ませたことによって、斜めになってしまえば上手く力を受けることができなくなります。
そうすると、ボルトのカサは点で当たるので、ボルトを受ける面に必要以上の力を加える形になり、変形することもあり得ます。
そうなれば、ボルトのカサ部分にはクリアランスが生まれて、言うまでもなくボルトが緩みます。
※ナットを使う局面ならナットにも同じ理屈が通ります。
キャンバープレートと何が違うの?
キャンバープレートとワッシャーを挟む大きな違いは…
- プレートが斜めになっている
- プレートの面積が広い
- ボルト側には逆角度のワッシャーを使用
※テーパーワッシャーなんて呼んだりします。
極論をズバリとお伝えすると、無駄なクリアランスが生まれません。つまるところ、ワッシャーを挟んだ時に生じる【点での接地箇所】が無いと言うことです。
もっと言うと、キャンバーを付ける前と同じ状態をキープできると言うことです。※厳密に言えば斜めになっちゃってる時点で力の受け方に偏りは生まれるんだろうけども。
※メーカーによってはボルト側にもテーパーのプレートを噛ませてボルトの接地部分も考慮されるよ。
どうしてもワッシャーはだめ?
極論ですが、【好きにすれば良いと思う。】と言う点につきます。
※仲良い周りの人がやってたら止めるかも。
あくまでも、この記事に書いた内容に関しては、ワッシャーでキャンバーを付けてはいけない理由(理屈)についてのお話しに過ぎません。
正直、僕の知らないところでワッシャーを挟んでいる人が居ようと、そのような話を耳にしようと何とも思いません。※人それぞれの考えがるので一々触れるのもどうかと思う。
ただ、これだけは個人的な主観として書いておきますが、アクスルの加工代金が払えなかったり、キャンバープレートを購入できるお金が無いのであれば、キャンバーは諦めるべきだと思います。
仮に走行中にボルトが緩んだり、折れたりして自走できなくなりした際に、レッカーなんて呼ぶお金あるの?仮にそこのお金を捻出したとすれば、キャンバープレート買えたよね?って話です。
かなり極端な話に過ぎませんが、このあたりも頭に入れておくとこをお勧めします。
※車に限らず、このような言い回し(アドバイス)に決断を踏み止まってよかったな〜。と感じる実体験があるからあえて書いておきます。
まとめ
あくまでもこの記事で書いた内容は、ワッシャーでキャンバーを付けてはいけない理由についてお話ししました。
ワッシャーでキャンバーを付けてはいけない理由は、本来あるべきでは無いクリアランス(接地しない面)が出てくるためです。
これはあくまでもダメな理由について書いただけの話であって、実際にワッシャーでキャンバーを付けてずっとトラブル無く走行している方もいらっしゃると思います。
最終的にケチってワッシャーでキャンバーを付けるか否かの選択に関しては、僕には無いのでその辺はよく考えてみて下さい。
それでは。
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