これから、社外品のアッパーアームを付けようと思っているけど、どのぐらいキャンバーが付くかな?
こんな疑問を持たれる方も少なくありません。
明確に何度付くよ!とお伝えする事は出来ませんが、少しでも参考目安になるであろう複数の実例を元に紹介していきます。
アッパーアームの交換でキャンバーは何度付く?
車や使うメーカーによって異なるので、ズバリ何度!とは言えませんが、幅広い車を総括してみると…
アッパーアームの交換で付くキャンバーは、5〜10度ほどです。
さらに、サスペンション構造ごとに分けると…
- マルチリンク 6〜10度
- ダブルウィッシュボーン 3〜6度
※326powerやt-demandなど、過激なユーザー向けメーカーを差し引けばアベレージはこのぐらいになると思います。(結構絶妙なラインかと。)
この2つのサスペンション構造は、アッパーアームの交換でキャンバーを調整できる、似たような足回りです。
しかしながら、マルチリンクとダブルウィッシュボーン式では、キャンバーの付きやすさが異なります。1つの目安に過ぎませんが、マルチリンクの方がキャンバーが付きやすいケースが多いです。
※もちろん、ダブルウィッシュボーン式だけどもっと付く車もあるし、マルチリンクなのにそれほど付かない車もあります。
ここに関しては、こちらの記事でお話しています。
使うメーカーによってもキャンバー角は前後する
当たり前ですが、同じ車種であったっとしても、取り付けるアッパーアームのメーカーによって、調整出来る角度は異なります。
キャンバー調整のキャパが多い、少ないの差はメーカーごと偏りがあります。
※クスコは全体的に調整幅が狭いとか、メーガンは調整幅が多いとか。(車種によっては例外がある場合もある。)
詳しくはこちらの記事でもお話ししています。
車種ごとのバラ付きはあるにせよ、メーカーごと調整幅に偏りがある事は、頭の片隅に入れておいた方が良いと思います。
キャンバー角の調整幅に拘るのであれば、購入前に各メーカーを比較しておくと、失敗せずに済みます。
あっちの方が良かった…。
なんて事にならないように…。
アッパーアームでキャンバーを付けている実例
僕自身、ショップの人間ではないので、何十台、何百台とアッパーアームを取り付けたことがあるわけではないですが…
それなりにアッパーアームを付ける機会も多いので、参考になれば。と実例(画像)をアップしておきます。
※フロント、リア共にアッパーアームだけでキャンバーを付けている車の画像です。
■リア(マルチリンク)
※このISFは調整幅を限界突破。
■フロント(ダブルウィッシュボーン)
調整幅の限界突破方法もある
アッパーアームを付けてみたけど、もう少しキャンバー調整の幅が欲しかった…
このようなケースは少なくありません。※僕自身も時々ある。
しかしながら、ここに関しての【もう少し】って取り付けてみるまではどうしても分からない。つまるところ、予測できない範囲…。
そんな時は、キャンバー調整幅の限界突破方法もあります。
※出来るアーム形状もしくは、車側の問題もあるので絶対に出来る訳ではないですが。
- アッパーアームの逆付け
- 調整式アッパーアームの短縮
詳しくはこちらで解説しています。
アームの形状や、車体側の状態によって、出来るできないはあるにせよ、少しぐらいの限界突破なら出来るケースが多いです。
まとめ
アッパーアームの交換で付くキャンバーは、5〜10度ほどです。
この記事を書き始めた時は、【何センチ短縮=何度】でお伝えしようかと思いましたが、ナックルの長さによって大きく異なってしまい、あまり参考にならない気がしたのでこのようなお伝え方に切り替えました。
最後に一点だけお伝えしておくと、ナックルが長くなればなるだけ(縦ナックルとも言う)、アッパーアームの短縮量に対して得られるキャンバー角は少なくなります。(物理的に)
※言い方を変えると、アッパーアームとロアアームの取り付け位置が離れれば離れるだけ。
その点を押さえておくと、キャンバーが付けやすいか否かの判断が容易になると思います。
それでは。
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