キャンバー角ってどういう仕組み?なんでタイヤの角度が変わるの?
まだ車に詳しくない人(これから詳しくなる人たち)の中にはこんな疑問を持つ人もいらっしゃると思います。
※僕自身も始め仕組みが理解出来なかった。
そこでこの記事では、キャンバー角の仕組み。つまるところどうやってキャンバー角が変化するのか?ここについてお話ししていきます。
サスペンション構造ごとに、下手くそなイラストで説明していきますのでお付き合い下さい。
キャンバー角の仕組み
この記事でお伝えするキャンバー角の仕組みは、以下3つのサスペンション構造によるものです。
- ストラット
- マルチリンク(ダブルウィッシュボーン)
- アクスル(ホーシング)
それぞれイラスト付きで、順番に解説していきます。
ストラット構造
まず始めにストラット構造のサスペンションでキャンバー角が変化する仕組みです。
主に2つの仕組みでキャンバー角が変化します。
- ピロアッパーマウント
- キャンバーボルト
■キャンバー調整式ピロアッパーマウント
車高調(ストラット)のアッパーマウントが横にスライドする事で、車高調が傾きタイヤの角度が変化します。
かなり大袈裟に書いていますが、ピロアッパーマウントを内側に倒すと、イラストのようにショックが傾きます。
そこに、ハブナックルが付いており、タイヤがそこにつくので角度が変わるよね。って話です。
これが調整式ピロアッパーマウントです。車高調の中心(ナット部分)がセンターからズレた位置にあるのが分かると思います。
■キャンバーボルト・長穴加工
もう一つは、キャンバーボルトもしくはブラケットの長穴加工によるキャンバーがつく仕組みです。
キャンバーボルトを使った場合は、車高調の傾きは当然変化しません。
ハブナックルが単体で傾く事でタイヤの角度が変化します。
この2つがストラット車で、よく見られるキャンバーの仕組みです。
マルチリンク(ダブルウィッシュボーン)
マルチリンク車でキャンバー角が変化する仕組みは以下の2つです。
- アッパーアームの短縮
- ロアアームの延長
■アッパーアームの短縮
マルチリンクやダブルウィッシュボーンは、サスペンションを横から見ると上と下2本のアームで成り立っています。
アッパーアームを短くする事で、ハブが傾きキャンバー角が付く仕組みです。
※正確には、他のアームもありますがここでは分かりやすく口出ししない。
※あと、上下のアームの長さが同じとも限りません。そこはね、車種ごとに違うからね…
■ロアアーム延長
マルチリンクやダブルウィッシュボーンの場合、アッパーアームを短くしなくても、ロアアームを延長してあげることでもキャンバーが付きます。
仕組みに関しては、アッパーアームと比較してもらえたらすぐに理解出来ると思います。
極論ですが、アッパーアームとロアアームの純正比を変える事でキャンバーが変化します。
※もちろん、アーム長の比率を逆にしてやれば、逆方向(ネガティブ)へキャンバーをつけることができます。
マルチリンクやダブルウィッシュボーンに関しては、車高を下げるだけでキャンバーが付きます。その仕組みに関しては、コチラをご覧下さい。
アクスル(ホーシング)
最後はアクスル車でキャンバーが付く仕組みです。
- キャンバープレート
- アクスル加工
■キャンバープレート
キャンバープレートは、アクスルとハブ部分の固定箇所に、斜めのプレートを入れてタイヤが傾く仕組みです。
ハブとアクスルの間に斜めのプレートを挟み込めば、ハブに角度が付きますのでキャンバー角が変化するのは当然ですね。
■アクスル加工
アクスル加工の場合は、1度アクスルを切断し角度を付けて溶接してキャンバーが付く仕組みです。
ハブが固定される手間に角度を付けることで、当然ハブに角度がついてキャンバー角が変化します。
加工アクスルの場合、キャンバー調整が可能な加工方法もあります。
まとめ
サスペンション構造ごとに、キャンバー角が変化する仕組みは異なりますが、共通点もあります。
それは、ハブ(ナックル)に角度が変化しているという点です。
つまるところ、キャンバーの仕組みは【ハブ(ナックル)】の角度が変化することで角度が変わると、一言でまとめることが可能ですね。
こちらの記事で、キャンバーの付け方についてまとめていますので気になる方はこちらもチェックしてみて下さい。
それでは。
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