先日、こちらの記事で車高調の分解方法を解説しました。
この記事では、車高調の組み立て方に付いて解説していきます。
初めて車高調を触るユーザーにも分かりやすいように、細かく画像を用意して解説していきます。
車高調の組み立てに必要工具
- 六角レンチ
- 車高調レンチ
- メガネレンチ
- インパクトレンチ
取り扱う車高調によっても、必要な工具は異なります。
特に、使うレンチサイズ等はバラバラになりますので、各自自分の扱う車高調の原寸を把握しておきましょう。
インパクトレンチに関しては、無くても大丈夫です。
※あった方がラク
車高調の組み立て方
車高調を組み立てる手順は以下の通りです。
- スプリングシート、ロックシートを入れる
- バンプラバーを入れる
- ダストカバーを付ける
- バネを付ける
- アッパーマウントを付ける
- ブレーキホースのブラケットを付ける
- ブラケットのロックシートを付ける
- ブラケットを付ける
- 減衰力調整のダイヤルを付ける
順番に関しては、車種やメーカーごと入れ替えた方が良いケースもあります。
とりあえず、今回はこの手順に組み立てていきますので、画像付きで順番に解説していきます。
スプリングシート、ロックシートを入れる
まず初めに、スプリングシートとスプリングシートのロックシートを付けていきます。
バネやアッパーマウントを付ける前に付けておくことで、スプリングシートやらが上側から入れられるので先にやっておくと効率が良いです。
※スプリングの全長次第では、下側から入れたほうが効率が良い場合もある
バンプラバーを入れる
次に、バンプラバーを入れます。
バンプラバーを入れ忘れると、ショックが底付きしてしまうので注意。
アッパーマウントを付けたから気がつくと、再びアッパーマウントを外す羽目になりますので注意しましょう。
バンプラバーが、あまりにも劣化している場合は、この際新品を購入し交換してしまうのもおすすめ。
ダストカバーを付ける
バンプラバーを入れたことを確認し、ダストブーツを被せます。
ダストブーツに破れがある場合、新品のモノに交換するのをお勧めします。
ダストブーツの破れは、車高調の寿命に直結してしまう恐れもあります。
バネを付ける
ダストブーツまで取り付けが終わったら、バネをセットしてきます。
この時、スプリングシートは余裕を持って、低い位置にセットしておくのがポイント。
アッパーマウントを付ける
ここまできたら、あとはアッパーマウントを取り付けて上側が完了です。
アッパーマウントを取り付ける際は、ワッシャーやカラーが入る場合が多いので注意しましょう。
特に、アッパーマウントの裏側が直でスプリング受けになっている車高調は、アッパーマウントの前にワッシャーが付く事が多いです。
■アッパーマウントの下がり止め
■アッパーマウントのカラー
付属品をしっかり確かめてから、アッパーマウントを取り付けます。
ピロボール式のアッパーマウントには、ワッシャーが付かないケースもあります。
今回の車高調は、ワッシャーを付けてからナットが入ります。
■トップナットの締め方はこちら
アッパーマウントのナット(トップナット)を締め込む際は、スプリングにプリロードが掛からないように注意しましょう。
組み付け前に、スプリングシートの位置に余裕を持たせて、スプリングとアッパーマウントの間にクリアランスを作って締め込みましょう。
ここを意識しておかないと、トップナットを締め込んだ際に、プリロードを掛けてしまう事になります。
ブレーキホースのブラケットを付ける
あとは、ブラケット周りを取り付けていくのですが…
ブレーキホースのブラケットがある場合、ブラケットやらを付ける前に付けておくと効率が良いです。
ブラケットを無理に広げれば、後からでも取り付け可能ですがブラケットが変形したり、劣化しているモノだと折れることも…
そのため、出来るならブラケットは先に通しておくのがおすすめです。
ボルトでの本固定は、車体に付けてから行いましょう。
ブラケットのロックシートを付ける
ブレーキホースのブラケットを通したら、ブラケットを固定するロックシートを付けます。
ロックシートを付け忘れて、ブラケットを先に付けてしまうと再びブラケットを外す羽目になります…。
ブラケットを付ける
あとは、ブラケットを回して取り付けてあげれば完了です。
ブラケットに関しては、車体に取り付けてから車高調整を行い、ロックシートで固定しましょう。
車高調単体で、車高調の全長を決めるのは数値が無いと出来ないので、ロックシートはロックさせる必要は無いです。
減衰力調整のダイヤルを付ける
最後に減衰力調整のダイヤルを取り付けます。
中には、減衰力調整が出来ないタイプもあるので、ここは絶対ではありません。
減衰力調整のダイヤルをはめたら、シルバー側の部分を回すと固定出来ます。
※減衰力調整は、必ず上側(アッパーマウント)にあると限らず、下側(車高調の底)や車高調の側面にある場合もあります。
これで、車高調の組み立ては終わりです。
車高調組み立ての注意点
基本的には、多くの車高調の組み立て方法は同じです。
しかし、メーカーや車種によって、アッパーマウント周りの小部品が異なるケースもあります。
不安な方は、取説を見ながら小部品の取り付けを確認して組み立てを行いましょう。
車高調の取説なんて持ってない…
そのような場合、メーカーのホームページやお問い合わせより展開図なりを貰って作業しましょう。
アッパーマウント周りの小部品が抜けていると、ガタが生まれて異音の原因や故障のリスクを伴います。
まとめ
車高調の組み立てはそれほど難しい作業ではありません。
しかし、ワッシャーやカラーを付け忘れるようなことがあると、異音や故障の原因になりかねません。
そのあたりは良く注意しましょう。
また、車高調のメーカーや車種別に形状や組み立て方が微妙に異なるケースもあるという事は頭に入れておいて下さい。
それでは。
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