先日旋盤にて加工したテーパー治具が焼き入れ屋さんから戻ってきましたので、破格で購入可能な油圧プレスにて、ステンレスパイプのテーパー加工を試しに行ってみました。
そこでこの記事では、鉄パイプのテーパー加工について紹介していきます。
使用するもの
使用するのは、安物の油圧プレス機とテーパー形状に削り出した治具のみ。
移動に不便なので、足の部分にキャスターだけ取り付けました。
テーパー治具は、SKD11の丸棒をテーパー形状に切削したのち、焼き入れ屋さんにお願いして焼き入れをしてもらっています。
焼き入れしなくてもテーパー加工は出来るかと思いますが、すぐにかじっちゃうと思います。そのため焼き入れはした方が良いかなと思います。
テーパー部分の表面は、軽く磨いてあります。
表面はなるべき綺麗に磨いてやったほうが、加工時にかじりが発生しにくくなります。
ステンレスパイプのテーパー加工
ステンレスパイプを必要な分だけ切り出し、あとはプレス機の上にパイプを乗せてその上にテーパー治具を乗せたら、油圧を掛けていけば、簡単にテーパー形状にパイプが拡張されていきます。
パイプを広げる時には、油を塗ってやることをお勧めします。今回は、プレス加工用の油を塗って加工しました。
プレス用では無いにしろ、何かしら油は塗って加工しないとテーパー治具がダメになっちゃいます。
安物の手動プレス機でも結構簡単にテーパー加工が可能ですね。
外径10mm拡大ぐらいまでは対した力も要らず、すんなり広がる印象です。
ちなみに、今回加工したステンレスパイプは、板厚1.2mmです。
まとめ
安物油圧プレス機でも、テーパー治具さえ用意してやれば、比較的綺麗にテーパー加工が可能です。
今回は、外側のテーパー治具しか作成しておりませんが、内径側にテーパー穴を加工した治具を作成すれば、パイプの外径を内側に絞る加工も出来るようになりますね。
またSKDの丸棒を手配したら作成しようかと思います。