ブレーキパッドの交換作業を行っているんだけど、ブレーキパッドのクリップって何のために付いているの?パッドに取り付け用の穴が無いんだけど、付けなくても問題ない部品なのかな?
こんな疑問を持たれるユーザーも珍しくないかと思います。
そこでこの記事では、ブレーキパッドのクリップの役割とクリップは付けなくても問題ないのか?というテーマでお話ししていきます。
ブレーキパッドのクリップの役割
ブレーキパッドに取り付けられているクリップの役割は、ブレーキング後にブレーキパッドをブレーキローターから離す役割があります。
つまり、ブレーキパッドの戻しバネになります。
- ローターとパッドの接触を離す役割
- 走行中のパッドの振れを抑える役割
ブレーキパッドは、ブレーキキャリパーの押し出しによってローターに押し付けられるだけの構造になっているため、キャリパーのピストンが戻っても、パッドは自らローターから離れる構造にはなっていません。
そのため、あのクリップがバネ材で出来ており、左右のブレーキパッド同士に取り付けておくことで、ブレーキペダルの踏み込みをやめた際に、パッドがローターから離れる動きをしてくれます。
クリップは付けなくても良い?
ブレーキパッドに固定するクリップは、絶対に取り付けしなくてはいけない部品ではありませんので、取り付けしなくても問題ありません。
そもそもブレーキパッドの種類によっては、クリップを固定する穴が無いものもあります。つまり、クリップの固定が出来ないブレーキパッドがあります。特に最近はそのようなパッドが増えているようです。(クリップの必要性がないと考えるメーカーが多いのかと思います。)
先日、タントの交換に使用したディクセルのブレーキパッドには、ブレーキクリップの固定をするための穴がありませんでした。
手に持っているブレーキパッドが交換前のもので、パッドの台座部分にクリップを差し込むための穴が空いています。交換して、すでに固定されているパッドの台座には穴がありませんね。
あのクリップを付けなくても、基本的にブレーキ性能に何か影響が出るということもありませんので、取り付けしなくても大丈夫です。
取り付けできるブレーキパッドであれば、故意に外す理由も無いですけど…。
まとめ
ブレーキパッドに固定されるクリップの役割は、ブレーキパッドをローターから離すための戻しバネになっています。あのクリップの力によって、ブレーキング後のブレーキパッドをローターから離すことが目的です。
取り付けできる状態であれば、あえて外す必要もありませんが、使用するブレーキパッドによっては、クリップの取り付けが出来ないものもあり、クリップは付けなくても問題ありません。
付けなくても、ブレーキが引きずったりすることも無ければ、異音が出ることもありませんし、何ら影響はありません。
※取り付けできるパッドなら、付けることをお勧めします。外す理由もない。
それでは。
▪️関連記事はこちら