これからキャンバーアームを調整してキャンバー調整をしたいけど、調整のやり方が分からない。
この記事ではそんな人に向けて、キャンバーアームの調整方法を分かりやすく解説していきます。
キャンバーアームには大きく分けて2種類存在しますので、その2種類ごとの調整方法を解説します。
キャンバーアームの調整方法
冒頭でキャンバーアームの調整には大きく分けて2種類存在するとお伝えしました。
言葉よりも画像の方が分かりやすいので、こちらの画像をご覧下さい。
■アーム本体がターンバックルになっているタイプ
■取り付け位置を変えて長さを調整するタイプ
▪️例外
この2種類ごとにキャンバーアームの調整方法を解説していきます。
例外の枠を設けた理由は、基本的にターンバックル式と全く同じなのですが、過去に質問された事があったのでついでに解説しておきます。
アーム本体の長さが変わるタイプの調整方法
アーム本体の長さを変えて調整する場合には、まずナットを2つ緩めてから調整に入ります。
このタイプは、リア周りのアームに使われる事が多いです。
写真の矢印が示す2本のナットです。
写真は、すでにナットが緩んでいる状態です。
ナットを緩める時は、スパナやモンキーを使って緩めていきます。
このアームだとオレンジ色の部分をスパナやモンキーで抑えつつ、ナットを緩めます。
メーカーが違う場合でも、必ず本体側にスパナを掛けられる場所がありますのでそちらを押さえてナットを緩めましょう。
ナットが緩んだら、アーム本体部分にレンチをかけて回して長さを変えていきます。
本体部分にマジックやマスキングテープを貼り付けて、何周回転させたか分かりやすくしておくのがお勧めです。
取り付け位置を付け替えるタイプの調整方法
アームの取り付け位置を付け替えて調整するキャンバーアームもあります。
主に、ダブルウィッシュボーン式のフロントアッパーアームに使われているケースが大半です。
このタイプは少し調整が面倒で、車種にもよりますがアッパーアームを取り付けたままだと調整が難しいケースや最悪出来ない場合も…
このタイプのキャンバーアームは、ボールジョイントを固定する六角ボルト6点を緩めて、ボールジョイントをスライドさせて調整を行います。
ボールジョイントを固定する部分が長穴になっているので、ボルトを緩めると自由に動きます。
上から見て、アーム側にメモリが付いていて、ボールジョイントにもポッチがありますのでそこを見ながら左右の長さを調整しましょう。
中には例外もあり、ボルトを緩めてスライド出来ないモノも…
クスコのアームが良い例です。
ボルト6本のうち、2本は長穴では無く単体のボルト穴に通すため、緩めるだけでは調整が出来ません…
このような場合には、アームをよく見て長穴にハマっていないボルト1本を取り外した上で、残り2本を緩めてスライドさせます。
ボールジョイントの位置を決めたらボルトを6本締め込み調整完了です。
まだアームは買っていないけどこの調整は面倒だな…
という方は、ダブルウィッシュボーンのフロントアッパーアームにも、ターンバックル式でアームの全長を変えて調整するタイプもありますのでそちらがおすすめ。
例外
ここまで紹介してきた2つと形状が異なり、少し苦戦する方がいらっしゃるのがこちらのアーム。
過去に友人から調整方法を聞かれた事がありますので、一応こちらも解説しておきます。
ぱっと見構造が少し異なるので『あれ?』って思う方がいるようですが、先ほど紹介したターンバックル式と全く同じです。
- 左右 ロックナット
- 中央 調整用
真ん中の調整部分をスパナで押さえながら、左右のロックナットを緩めてあげればOKです。
左右のロックナットを緩めたら、後は真ん中の調整用ナットを回して上げるとボールジョイント部分の長さが変わって調整出来ます。
この片側部分だけの長さが変わるアームは、アームの形状が複雑(サスペンションを避ける形)に多く使われています。
僕が過去に触った車だと、シルビアやフーガ(スカイライン等)、50プリウスなどに使われています。
キャンバーアームを調整したらアライメント
ご存知の方も多いかもしれませんが…
キャンバー調整をすると、車の構造上アライメント(トー角)がズレてしまいます。
これは調整する量(幅)に限らず必ずズレます。
キャンバー調整を行った後はアライメントに行くことをお勧めします。
まだ今後キャンバーの調整をするかもしれない…
そんな方はメジャーを使って簡易的にトー角を合わせる事をおすすめします。
まとめ
車種やアームのメーカーによって構造や調整の仕組みは異なりますが、基本的な調整はこの2通りです。
まずは自分のアームがどのような方法で調整するタイプかを把握しておきましょう。
これからキャンバーアームの調整を行うという方は参考にしてみて下さい。
それでは。
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