この度私事ですが、BMW【E91】を手離して次の車両の準備に追われています。
そこで次の車両準備に伴い、キャンバーアダプターを自作しました。
あまり参考にはならないかもしれませんが、もしキャンバーアダプターを作成する!という方はちょっと参考にしてみて下さい。
キャンバーアダプターを自作してみた
正直なところを言えば、キャンバーアダプターを買ってしまってもよかったのですが、滅多に自作する人なんていないので自作してみる事にしました。
ちなみに今回作成したキャンバーアダプターは20クラウン用です。
IS、GS、120マークX等全て寸法は同じなので使い回し可能です。
■スペックはこんな感じ
ダウン量 20ミリ
オフセット量 30ミリ
キャスター補正 6ミリ
ダウン量はキャンバーアダプターの材料厚です。構造上、キャンバーアダプターの厚み分車高が下がります。
これに関してはこちらの記事で詳しくお話ししています。
オフセット量とキャスター補正に関しては、大手メーカーから発売されているキャンバーアダプターのスペックを丸パクリしました。
キャンバーアダプターの各部寸法
とりあえず、キャンバーアダプターを作成するにあたって各部の寸法を決めていく必要があります。
でも実は、まだ車は買ってないんですよね…
なので寸法の測り用が無いので、先に短縮ナックルを購入する事にしました。
これで、ナックル側から寸法を測っていけばキャンバーアダプターの作成が可能になります。
早速寸法を測って、図面を作成。
ちょうど家に古い社用PCがあり、その中にCADが入っているのでCADが使えます。
僕はCAD使えないので父上にお願いしました。
ちょっと寸法の入れ方が可笑しいですけど、この後画像の右上を原点(0,0)に寸法を変更してもらいました。
そちらは紙に印刷して持っているので、画像はありません。
そしたら後は会社で実物に起こしていきます。
加工途中の写真は1枚もありませんが…
ネジ山はこの後手動で切りました。
ちなみに、ここのネジサイズはナックル側と同じにしています。
そうすれば、アダプターを固定するボルトに純正のボルトが使えるからです。ネジのサイズは【M14のピッチ1.5】でした。
M14のボルトなんてそうそうお目にかかることはありませんね…。
最後に見たのは欧州車のホイールボルトかな…。
キャンバーアダプター作成の注意点
キャンバーアダプターを作成する際は4箇所ほど注意点があります。
- オフセット量
- 材料の厚み
- タップ面の逃し
- ボールジョイントの逃し
オフセット量
オフセット量によって、ナックルの角度が変わってくるためキャンバー角に変化が生まれます。
このオフセット量ですが、少な過ぎるとロアアーム側にアダプターを取り付けるボルトと、ナックルを固定するボルトが干渉してしまって取り付け出来なくなってしまいます。
もし、オフセット量を少なくしてキャンバー角を控えめにしたい!という方はナックルを固定する側のボルト穴を座グリ加工しましょう。
座グリ加工してあげれば、ボルトの頭がキャンバーアダプター内におさまっていくため、取り付けが可能になります。
材料の厚み
材料の厚み分車高が下がるとお話しましたが、あまりにも材料が厚すぎると、履けるホイールが限られてきます…
キャンバーアダプターの厚み分、ロアアームの取り付け位置が低くなるため、小さいホイールが履けなくなります…
ちなみに今回僕が作った20ミリの板厚は、純正ホイールの18インチが履ける厚みです。
30ミリとかになってくると、19インチからしか履けない車になってしまうので注意が必要です。
タップ面の逃し
ネジ山がある側の穴を見てもらうと、数ミリ逃げ加工を行なっているのが分かると思います。
ナックル側にも同じように逃げ加工がされています。
これは、ナックルが付く部分に位置決めのピンがあるためです。
キャンバーアダプターは、本来ナックルが乗っかる(付く)部分に固定するため、ナックル同様の形状にする必要があります。
この逃げ加工をやらないと、アダプターは取り付ける事が出来ません。
自作する方は忘れずに。
ボールジョイントの逃し
そして最後にロアアームのボールジョイント部分の逃し加工です。
キャンバーアダプターが半円状に切り抜かれていますよね。
これは、ロアアームのボールジョイント部分を逃すために行っています。
これもやっておかないと、キャンバーアダプターの取り付けが出来なくなってしまうので注意しましょう。
これに関しては、市販化されているキャンバーアダプターを一目見れば分かるので大丈夫だと思います。
まとめ
キャンバーアダプターの自作について、簡単ではありますがお話しました。
正直なところを言えば、こんな情報ほとんどの方に参考にならないかもしれません。
しかしながら、僕自身も作成にあたって自作している方を探して情報が欲しかったので、このような記事を書いきました。
非常にニッチな内容ですが、参考になれば幸いです。
それでは。