先日、友人から購入したダイハツムーヴコンテですが、悪路を走行する際に足回りからゴトゴトと大きめの異音が発生しておりました。
音だけ聞くと、サスペンション周りからの異音かな?と思う音量ですが、これはキャリパーが大きく振れることで発生している異音でした。
そこでこの記事では、ダイハツ車のキャリパースライドピンの交換について紹介していきます。
L375タントやL175ムーヴ、L575ムーヴコンテのあるあるです。(そのほか同年式のダイハツ車も同様かと思います。)
スライドピンの品番
L375タントやL175ムーヴぐらいの年式のダイハツ車は、スライドピンの摩耗によるキャリパーのガタによって発生する症状が非常に多く、対策品のスライドピンが出ています。
この対策品のスライドピンには、上下用に加えて、NA用のキャリパーとターボ車用のキャリパーで品番が分かれていますので購入時には注意が必要です。
NA用スライドピンの品番
- 上側 47714-B2020
- 下側 47715-97201
ターボ用スライドピンの品番
- 上側 47714-B2010
- 下側 47715-97401
ターボ車用の上側スライドピンに関しては、なぜかこの品番で購入すると、ゴムのブッシュが付属しません…。そのため、セットで47769-B2020が必要です。理由は知りませんが…。
※NA用のスライドピンに関しては、ゴムの部分もセットで付いてきます。
対策品のスライドピンに交換
スライドピンは、14ミリのメガネレンチまたはソケットで外せますので、ネジを回して引き抜くだけです。
上下ともに対策品のスライドピンが出ておりますが、異音の原因になっているスライドピンは上側のケースが大半ですので、大概の場合は上側のスライドピンだけを対策品に交換したら異音は解消します。
間違えてブッシュが無い下側に上側用のスライドピンを入れないように…。
- ゴムブッシュ付き 上側
- ゴムブッシュ無し 下側
上側は、ゴムブッシュの数が1つ増えます。(下の画像)下側のスライドピンに関しては、グリスが留まる面積を増やすためか、溝が追加されています。
- 上側 対策前のスライドピン
- 下側 対策後のスライドピン
※これはNA用のスライドピン
これが今まで取り付けられていた、スライドピンですが、よく見ると黒くなっているのが分かるかと思います。これはグリスをパーツクリーナーで洗浄したあとです。
黒くなっている部分は、スライドピンが削れてガタが大きくなり、暴れて際についた打痕というか摩耗…。
今回の車は運転席側のスライドピンの摩耗が激しく、キャリパーを手で揺するとかなりキャリパーが遊ぶほど…。
スライドピンがハマる穴を綺麗に掃除し、対策品のスライドピンにグリスアップし、元通りに組み付けてやれば作業完了です。
悪路や大きな段差を超えた後のゴトゴト音は無事解消。
異音の解消はもちろん、キャリパーの動きが正常になるため、ブレーキの効きやブレーキ時の感覚も良くなります。(今までが悪くて正常になる。という表現が正しいかもしれませんね。)
まとめ
2006〜2007年ぐらいの年式のダイハツ車だと、このスライドピンが悪さをして異音が出るケースが多いです。
この事例を知らないと、ショックアブソーバーのアッパーマウントのガタやロアアームのガタによる異音かな?と予測したくなるほど大きな音が出ますが、可能性としてはスライドピンがダメになっているケースが多いです。
その場合は、スライドピンを対策品に交換してやるだけで異音が解消しますので、それほどお金が掛からず改善が可能です。
スライドピンの購入時は、NA用とターボ用の2種類がありますので、注意が必要です。上下ともに対策品が出ていますが、大概のケースは上側のスライドピンが異音の原因になっているため、上側だけ交換すれば音は出なくなります。
それでは。
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