モンキーのエンジンをオーバーホール中なのですが、クランクケースを分解してクランクケース内部を掃除していると、クラック?ヒビ割れしているようなあとがありました。これはクランクケースを交換した方が良いのでしょうか?
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、クランクケース内にあるひび割れみたいな跡について少しだけお話ししていきます。
多分、それはクラックではなく鋳造の跡。
クランクケース内にヒビ割れ?多分、鋳造の跡
上の画像のようにクランクケースの内部にあるひび割れのような跡の正体は、クランクケースを製造する際に出来る鋳造の跡になります。
つまり、これはひび割れではありません。
クランクケースを製造する工程の中で出来てしまうバリです。
年式によっても、変わりますが、この鋳造の跡が多数あるクランクケースはそこまで珍しいものでもありません。自分がこれまで自分の目で見てきたクランクケースの中では結構酷い物の写真です。
1号機のダックスに使用しているクランクケースは、結構綺麗な状態でした。
※本来なら、新車のエンジンを組み付ける際に処理して組み付けるものだと思いますが…。
バリはなるべく除去することをおすすめします
クランクケース内部にある鋳造の跡に関しては、このまま組み付けてしまってもすぐには問題ないですが、中でこのバリが剥がれたりしてしまう可能性もあります。
そうなれば、重大なエンジントラブルになる可能性もあります。エンジンが壊れることも。
金属片がエンジン内部を回ってしまうため。
そのため、クランクケースを分解して、中に鋳造のバリがあることを確認したのであれば、このバリは棒ヤスリやリューターを使用して取り除いておくのがベストです。
上のエンジンは自分のだしほとんど乗らない車体なので、そのまま組んじゃいましたけどね。少しだけ棒ヤスリを全部に当てて、すぐ取れちゃうバリだけは取りましたが…。壊れたらまた組めば良いかってね。
今の所、200キロぐらい走っていますが、トラブル無しです。(もうこのエンジンはいつ壊れても良いってぐらい満足した。)
この鋳造のバリをそのままにしてエンジンを組み付けると、絶対にそれが剥がれて壊れるというわけでもないので、一概には言えませんが、その可能性が十分にありますので、理想は綺麗に除去すること。
まとめ
モンキーやカブ等のクランクケース内にあるクラックのようなものは、クランクケースを製造する際の鋳造工程で出来る跡(バリ)です。
年式や個体差はあるものの、大なり小なりどのクランクケースも存在します。
なるべく、このバリは除去してからエンジンを組み付けるのが理想です。万が一、このバリが剥がれたりでもしたら、その金属片がエンジン内部を回ってしまうので、最悪の場合にはエンジンが壊れることもあります。
壊れたらまた開けて直せば良いや〜。ぐらいの感覚なら、放置でも良いと思いますが、そうも言っていられない人もいるかと思います。その人は、時間を掛けてでも綺麗にして組み付ける方が良いかと思います。
こんなこと知ってしまったら、エンジンを組みつけた後も不安でしょうがなくなるかもしれませんよ…。
それでは。
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