サイドスリップ調整をしてもらったのですが、ハンドルセンターがズレてしまいました…。これは何が原因でしょうか?どうしたら良いですか?
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、サイドスリップ調整をしたあと、ハンドルセンターがズレる原因についてお話ししていきます。
サイドスリップ調整後にハンドルセンターがズレる原因
サイドスリップ調整をした後に、ハンドルセンターがズレる原因は以下の通りです。
- ハンドルが曲がった状態でテスターを通過
- タイロッド調整時のミス
場合によってはこれに当てはまらないケースもあるかもしれませんが、正常な車であれば、このどちらかのケースが考えられます。
ハンドルが曲がった状態でテスターを通過
ハンドルが切れた状態で、サイドスリップテスターの上を通過し、数値を測定。
この場合、その数値を元に調整に入ってしまうため、調整後にハンドルセンターがズレてしまいます。
サイドスリップテスターを通過する際には、ハンドルを真っ直ぐの状態にするのが基本。
そのため、結果数値を見て調整する側は、ハンドルが真っ直ぐの状態でその数値が出ていると認識してタイロッドの調整をして、その状態で真っ直ぐ車が走るようになる。
テスターの上を通過した際のハンドル位置がセンターになってしまうので、ハンドルセンターがズレた状態になります。
タイロッド調整時のミス
基本的にはそんなことは無いとは思いますが、サイドスリップテスターを通過した際の数値を調整する際、両側のタイロッドで調整しなくてはいけないところ、片側のタイロッドのみで数値を基準値にいれた場合、ハンドルセンターがズレます。
これは、某ディーラー整備士から聞いた話ですが、予備検屋でサイドスリップ調整をしてもらった際、片側のタイロッドだけで調整されたことで、ハンドルセンターがズレた。という話を…。
例えば…
- 左側 イン側に0.5ミリ
- 右側 イン側に0.5ミリ
これを仮に0にする場合であれば、本来なら両側をアウト側に0.5ミリずつ調整する形で数値を出しますが、右側側に1ミリアウト側に向けて調整しても、サイドスリップの数値を出すことが可能です。結果としては、0になります。
※ざっくり説明するとこんな感じ。
この方法で調整した場合、ハンドルセンターがズレてしまいます。
ズレたハンドルセンターはどうすれば良い?
サイドスリップ調整でズレてしまったハンドルセンターを直すのに手っ取り早いのは、再度サイドスリップ調整をすること。
調整してもらう方に、ハンドルセンターがズレていることを伝えた上で調整してもらえれば、ハンドルセンターが元に戻ります。
※ハンドルセンターがズレていることを伝えずに、車がまっすぐ走るようにテスター上を走行しても、サイドスリップは合っている状態なので、調整されることなく終わってしまうと思いますので、そこだけ伝えるように…。
ハンドルセンターを意識した上でサイドスリップ調整をすれば、ハンドルセンターは必然的に真っ直ぐになります。
もし自分で直したい場合は、ハンドルがズレている方向とは逆にタイロッドを左右均等、同じ方向へズラしてやればハンドルセンターの位置をズラすことが可能です。
▪️ハンドルが右に切れた状態でセンター
- 運転席側 トーイン側へ
- 助手席側 トーアウト側へ
完全に均等に調整することは難しいので、多少のズレが生じてしまいますけどね…。慣れている方がやれば、車検の基準値内の数値ぐらいのズレで収まるかと思います。
まとめ
サイドスリップ調整をした後に、ハンドルセンターがズレる原因は以下の2つが考えられます。
- ハンドルが曲がった状態でテスターを通過
- タイロッド調整時のミス
車の状態によっても話が変わるため、一概には言えませんが、ざっくりこの2つが考えられます。
このズレてしまったハンドルセンターがズレていることを伝えた上で再度サイドスリップ調整をすればハンドルセンターが出ます。
それでは。
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