モンキーにオイルクーラーを取り付けたところ、キャッチタンクから放出するホースから乳化したエンジンオイルが飛び散ります…。これは、ホースのエンドから水が入っているのでしょうか?
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、オイルキャッチタンクから乳化したオイルが飛ぶ原因について簡単に紹介していきます。
オイルキャッチタンクから乳化したオイルが飛ぶ原因
モンキーに限った話ではありませんが、オイルキャッチタンクを繋いで、そのホースから乳化したオイルが飛び散る原因は、蒸発したエンジンオイルがキャッチタンクに付着し、気体から液体に変わるタイミングで水分を含みます。
これがオイルと水で混ざり合い、乳化したエンジンオイルになります。
そのため、ホースのエンドから水が侵入しているわけではなく、エンジンオイルが気化するタイミングで空気中の水分が混ざることが原因です。
※水蒸気になるタイミングでオイルと水が混ざる。
また、オイルキャッチタンクで捉えたエンジンオイル(多少の水入り)は、キャッチタンク内で気体から液体に戻ったタイミングでエンジン側へと流れていきますが、どうしても完全には流れず、タンク内に残ってしまう。これがエンジンの内圧(ブローバイガス)によって、タンク外へと飛び散っているかと思います。
対策方法
この対策に関しては、2つの方法があります。
- オイルキャッチタンクを外す
- オイルキャッチタンクを定期的に外して内部洗浄する
オイルキャッチタンクの役割は、気化したエンジンオイルを液体に戻して、エンジン内部に再び戻すためのものですので、オイルキャッチタンクを付けている以上、オイルの乳化は防ぎようがありません。
オイルキャッチタンクを付けずにブローバイガスを抜いてやれば、オイルは乳化しない。(液体に戻る前に放出してしまうから。)
どうしてもオイルキャッチタンクを外したくない。というのであれば、モンキーに乗った後はオイルキャッチタンクを外して、内部をパーツクリーナー等で洗浄してやるほかありません。
あまりにも、オイルキャッチタンクのエンドホースから乳化したオイルが飛び散る場合は、オイルキャッチタンクにあるエンジン側への戻り用ホースがタンクの一番低い位置に来ているか?確認してみることをお勧めします。
キャッチタンクが斜めに取り付けられていると、戻し用のホースからエンジンオイルがエンジンに戻れず、溜まっている可能性があります。
使用するオイルキャッチタンクによって、形状が異なるので一概には言えませんが、上の画像のようなキャッチタンクを斜めに取り付けてしまうと、タンク内に余計なオイルが溜まってしまう形になります。
SNSや雑誌等を見ていても、その角度でキャッチタンク付けたら、オイル戻らないよね…。って人が多かったりします。
まとめ
モンキーにオイルキャッチタンクを取り付け、エンド側のホースから乳化したエンジンオイルが飛び散る原因は、気化したエンジンオイルが、キャッチタンクの表面に付着し、液体に戻る際に空気中にあった水分と一緒になることが原因です。
物理的にどうしようも出来ないことです。
ただ、ホースから乳化したオイルが飛び散る場合は、タンク内にオイルが残っていることが原因です。
- タンク内の洗浄を定期的にする
- タンクの取り付け角度は正しいか確認する
ホースから乳化したオイルが飛び散っている場合は、オイルキャッチタンクの取り付け角度を今一度確認してみることをお勧めします。
それでは。
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