冷却水が空っぽなんだけど、これって全部水道水で代用してもとりあえずは問題ない?
先日、友人よりこんな質問を頂きました。
そこでこの記事では、冷却水を水道水で代用しても良いのか?というテーマでお話ししてきます。
※冷却水を全量、水道水で代用した際の話です。
冷却水(クーラント)を水道水で代用しても大丈夫?
冷却水に使用されているクーラントの代わりに、水道水を代用してもとりあえずであれば問題ありません。冷却水が空っぽのまま走り続けるよりかは100倍マシです。
クーラントの代わりに水道水を入れても、一時的なものであればエンジンが壊れたりその他、水回りのパーツが壊れたりすることはありません。そのため、どうしても今すぐにクーラントが手に入らないような状態であれば、水道水を冷却水の代わりに使用しても大丈夫です。
クーラントが手に入るなら、それに越したことはありませんが、出先でクーラントがないことに気がついたようなケースであれば、水道水での代用も致し方ありませんね。
ただし、冷却水に使用されているクーラントはただの水ではありません。そのため、冷却水をすべて水道水にしてしまうことで発生する問題もありますので、その点も頭に入れつつ、なるべく早めに水道水からクーラントに入れ替えることが前提です。
全量水道水で代用する際に起こるリスクの話
冷却水をすべて水道水に入れ替えることで起こりうるリスクは以下の通りです。
- 冷却通路が錆びる
- 水道水が泡立ち冷却効率の低下
- 水道水が凍ってウォーターラインが破裂
クーラントには、錆を防止するための成分や泡だ立たないようにするための成分が含まれていますが、それを水に変えてしまうと、錆が出たり泡立つことによって、冷却効率が低下します。
最も最悪な状態は、冷却水の代わりに水道水を使用したことで、ウォーターラインにある水道水が冬の寒い時期に凍ってしまい、ウォーターライン(ホースやプラ部品、エンジンブロック等)が破損することがあります。
これは、水が液体から固体に変化する際、体積が増えるためこのようなことが起こります。エンジン内部にも冷却水は入っていますので、膨張によってアルミブロックが割れるケースもあります。高校時代に、友人の原付はこれでエンジンブロックが割れてしまったことがありました。
そんなこんなで、冬場は特に注意が必要です。
まとめ
冷却水をクーラントの代わりに水道水を使用してもすぐに問題が発生することはありません。そのため、どうしてもクーラントの入手が困難で冷却水が空っぽの状態であれば、水道水の代用も可能です。
ただし、クーラントの代わりに水道水を代用してしまうと、ウォーターラインが錆びたり、水道水が泡立ち冷却効率の低下。冬場であれば、水道水がエンジンの中で凍ってしまい、エンジンを破損させるリスクもあります。
そのため、水道水で代用するのは致し方ないにせよ、なるべく早めにクーラントへの交換が前提です。
ちょっと水道水を補充するぐらいなら話は別ですが…。
それでは。
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