R56ミニクーパーに乗っているんだけど、アイドリング時にエンジンからガラガラ異音がするけど、これって何が原因だんだろう?
この症状は、R56ミニクーパーの定番でもあり、こんな悩みを持たれる方も珍しくありません。
そこでこの記事では、R56ミニクーパーのアイドリング時の異音(ガラガラ、カラカラ)の原因について紹介していきます。合わせて対策方法についても紹介します。
【R56ミニクーパー】アイドリング時の異音(ガラガラ、カラカラ)の原因
R56ミニクーパーのエンジンからガラガラ、カラカラ異音が発生している場合、以下が原因になっているケースが大半です。
- カムチェーンテンショナーのヘタリ
- カムチェーンの伸び
- チェーンガイドの破損
R56ミニクーパーのエンジンからガラガラ音やカラカラ音が発生している場合、基本的にはタイミングチェーンの周りから音が出ているケースが多いです。
順番に解説していきます。
カムチェーンテンショナーのヘタリ
R56ミニのエンジンからガラガラ、カラカラ異音が発生しているケースで最も多いのがカムチェーンテンショナーのヘタリです。
カムチェーンの張りを調整しているためのテンショナーボルトと呼ばれる部品が、エンジンの外側から取り付けられているのですが…
このボルト(中にバネが入っていて、チェーンを押す構造になっている)が劣化しヘタリを起こすと、カムチェーンに正しいテンションを掛けることが出来なくなり、チェーンがたるんでいる状態になってしまいます。そうすると、結果的にアイドリング時にカラカラ、ガラガラ異音が発生します。カムチェーンが伸びてしまっている時と同じ状況が生まれます。
このカムチェーンテンションナーに関しては、対策品があります。対策品のカムチェーンテンショナーボルトは、スプリングの強化に加えて、ストローク量の増加が行われています。
もし対策品のカムチェーンテンショナーボルトへの交換が済んでいない車両に関しては、対策品のボルトへ交換することをお勧めします。
▪️対策品のカムチェーンテンショナーボルト
また、このカムチェーンテンショナーボルトは、緩みが発生する事例も多く、車検の度ぐらいにボルトの緩みを確認しても良いぐらいです。
予算的には、ここが最もリーズナブルですので、カムチェーンテンショナーボルトから手を付けてみるのが良いかと思います。
カムチェーンの伸び
世間一般的に、タイミングベルトではなくカムチェーンを採用している場合、基本交換作業が不要で、余計なメンテナンス費用が掛からない。しかしながら、R56ミニクーパーの場合は、カムチェーンが伸びてしまい、交換が必要になるケースが多い稀な車です。
カムチェーンが伸びてしまうことで、カムチェーンのたるみが大きくなることで、メカノイズが大きくなります。
オイル管理が悪い車だと、5万キロ〜8万キロ程度からカムチェーンが伸びてしまうケースも珍しくないらしい…。この場合は、カムチェーンの交換が必要になります…。色々なショップさんを調べましたが、交換に掛かる費用は、部品代金と工賃を合わせて、おおよそ10万円ほど…。
多少、カムチェーンが伸びているぐらいあれば、問題なく走行可能ですが、新品に交換すると、調子があまり良くなかったことがかなり実感できるようです。
チェーンガイドの破損
カムチェーンの回転をアシストするためのチェーンガイドという部品がエンジンの中にあるのですが、こちらの部品がプラスチックで出来ているため、劣化してくることで割れて、破片がチェーンと干渉していることでガラガラ音が出ているケースもあります。
- ガイドとチェーンが干渉して発生する異音
- チェーンの張りが足りなくて発生する異音
これはR56定番の故障の1つです。
上の画像の矢印部分がカムチェーンのガイドになります。(下側にもあります。)
こちらの画像に写っている、3ピースある白いパーツがチェーンのガイドになります。
チェーンガイドが破損した状態で車のエンジンを掛け続けて走行してしまうと、割れたガイドがエンジンの中を巡ってしまい、オイルポンプに吸い上げられ、肝心のオイルが吸えない状態に陥り、オイルの循環が出来ずエンジンが破損するケースも珍しくないようです…。
割れたガイドは、オイルパンに落ちていきます。そのため、ガイドが破損すると割れた破片を回収するため、オイルパンの脱着作業も追加です。
YouTube等で、ガイドが破損したミニクーパーのアイドリング音がアップされているので、見たら分かるかと思いますが、相当大きなガラガラ音がするので、明らかにいつもりガラガラ音が大きいと感じたらエンジンを掛けるのをやめておくことをお勧めします。
最悪の場合、カムチェーンがたるんでいることで、バルブタイミングが大幅にズレ、バルブとピストンが干渉。そうなれば当然、エンジンがクラッシュすることも…。
ガイドを交換するには、カムチェーンを取り外す必要があるため、カムチェーン周り一色の交換になります。そのため、やっぱり10万円コースになります…。先ほどもお伝えしたとおり、破片の回収が必要になるほどの破損だと、オイルパンの脱着作業も加わりますので、単純にカムチェーン一式交換するよりもプラスの費用が必要になります。
ヘッドカバーを開けてやれば、簡単にカムチェーンガイドの破損状況は確認可能ですので、不安であれば一度カバーを外して目視で確認してみるのも1つの手段です。
まとめ
R56ミニクーパーのエンジンは、カムチェーンのトラブルが非常に多いです。
アイドリング時にカラカラ、ガラガラ異音が発生している場合は、まず初めにカムチェーンテンショナーボルトの交換をお勧めします。状態がそこまで悪くないエンジンであれば、大概これでエンジンの異音はかなり小さくなります。
低走行(3万キロ台)のR56ミニクーパーのアイドリング音を聞いたことがありますが、多少のカラカラ音はしてましたけどね。笑
今回、購入してきたR56ミニクーパーに関しては、対策品のテンショナーボルトへの交換が済んでおりましたが、テンショナーボルトに少し緩みが発生しており、規定トルクで増し締めしたら静かになりました。(それでも多少のカラカラ音はしますが…。タペット音のような気もする。)
特に異音が気になる訳ではありませんでしたが、スーパーゾイルの添加剤を投入したところ、びっくりするぐらい静かなエンジンになりました。メカノイズが気になる方にはお勧めです。
明らかに大きなガラガラ音がする場合は、チェーンのガイドが割れている可能性が高いので、エンジンを掛けるのは控えて、早めに車屋さんに修理を依頼することをお勧めします。
R56ミニクーパーのタイミングチェーンは、専用ツールが無いと触れないので、ミニクーパーに強いお店を探すことをお勧めします。
それでは。
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