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ドライブシャフトの逃げ加工とは?やり方と車検の話

車高を極度に下げていくと何かしらが干渉し行き詰まってしまう事はよくある事です。『ドラシャの逃げ加工』なんて言葉を耳にした事がある人も多いはずです。

 

ドラシャの逃げ加工は車種にもよりますが、車をベッタベタにしなくても車高を下げる事で必要になる場合も多い加工の1つでもあります。

 

そこでこの記事では『ドラシャの逃げ加工』にまつわるお話をしていきます。どうやってやればいいのか?そんな事をして車検は大丈夫なのか?そんな皆様の疑問についてお話していきます。

 

 

目次

ドライブシャフトの逃げ加工とは?

 

言葉は知っているけど実際、どんな加工なのか?素人にも出来るのか?というお話です。

 

ドライブシャフトの真上にはフレームがいます。

 

当然、車を純正に乗っている分には絶対に干渉する事はありませんが、車高を下げる事により、ドライブシャフトが万歳してしまうため、充分にクリアランスがあったはずのフレームとドライブシャフトの距離が縮まり、干渉してしまいます。

 

そこでフレームを切ってドライブシャフトの可動域を増やしてやる事でドライブシャフトとフレームの干渉を防ぐための加工を『ドラシャの逃げ加工』と呼びます。

 

f:id:yuichan53world:20190607165409j:image

※下手くそなイラストでごめんなさいね。イメージはこんな感じ。

 

まずここの壁に始めてぶつかる方の多くは、平地走行やスピードが出ていない時の走行では干渉しないものの、段差を乗り越えたり高速走行をした際ショックが大きくストロークした際にフレームとドライブシャフトが干渉している!というケースが大半だと思います。

 

ここで始めてドラシャの逃げ加工を視野に入れますよね?

 

干渉したままの走行を続けるとどうなる?

ドライブシャフトはそこまでやわな部品ではない為、ドライブシャフトに軽い傷が付くものの先に真上のフレームが曲がるケースがほとんどです。

 

フレームと言ってもフレームの耳部分になりますので、そこが曲がっても走りに大きな支障はありません。

 

しかし、あまりも激しくぶつけ続けたまま車を走らせる事は車の故障を招く恐れがあります。

 

ドライブシャフトが曲がるという事は考えにくいですが、ドライブシャフトが刺さっているミッションケース(ATF)側がアルミである車種が大半な為そちら側に支障をきたすのが一番考えられます。仮にミッションケースが無事でも、ドライブシャフトの付け根には『オイルシール』がハマっており、本来MTオイル(ATF)が漏れない構造になっていますが、オイルシールが傷んでしまいオイルが漏れてしまう場合があります。

 

ドラシャの逃げ加工のやり方や使用工具

ドラシャの逃げ加工をする際の注意点は2つ

  1. ブレーキホースを誤って切らない事
  2. フレームまでガッツリ切らない事

 

この2つに注意が必要です。謝ってブレーキラインを切断してしまえばフルードがダダ漏れになり、止まらない車になってしまいます。

 

逃げ加工をする際はブレーキラインが邪魔にならないようにタイラップなどで固定しておく事をお勧めします。

 

フレームまでガッツリ切ってしまうと車検に通らなくなってしまう恐れがあるため、必ず始めはフレームの耳部分の切断までにしておく事をお勧めします。フレームの耳が分からないという方の為に少しお伝えしておくと、フレームの耳部分は厚さ1mm程度の鉄板が2枚重なっている部分の事です。鉄板2枚が溶接されて1枚の鉄板になっています。

 

手順は以下の通りにやるとスムーズかと思います。

  1. 車高調を外す
  2. 切る(削る)部分にマスキング
  3. 後は切る!!(削る!!)

 

車高調がついたままだとロアアームやハブが邪魔になりグラインダーを入れるスペース確保が難しいケースが多い為一旦取り外してからの作業が楽チンだと思います。ハンドルを目一杯切ってスペース確保が可能であればわざわざ取り外さなくてもいいですね。

 

マスキングする位置はフレームをよく見てドライブシャフトの干渉跡を頼りにドライブシャフト径より少し左右に大きくマスキングしてやればOKです。

 

フレームの干渉跡がクッキリ付いている箇所がドラシャの中心部分になりますのでそこを中心にドラシャ径分(気持ち太く)をマスキングすれば手っ取り早いですね。

 

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※見やすくもないし適当な切り方で参考にして欲しくはありませんが、こんな雑でも車検通過です。笑 ドラシャの痛々しい傷跡はめんどくさがってフレームと接触させたまま長い期間走り回ったお陰です。

 

切るのが怖ければ削るも有り

ドラシャの逃げ加工では2ミリ程度の鉄板を1.2センチほど切り取るだけなので失敗しそうだ…なんて方は無理に切らずに地道に削っていく方法を選択してもいいと思います。

 

むしろ、いきなりフレームの耳をカットするよりも、削りながら逃げを作っていくやり方のほうが一般的だと思います。

 

ちなみに削りでドライブシャフトの逃げ加工を作るとこんな感じに仕上がります。

 

ドライブシャフトの形状に合わせて、アーチ型に削ってやれば違和感なく逃げ加工が可能です。

 

 

もし削るのであれば、ベルトサンダーを使うと作業しやすいです。

 

グラインダーにワンタッチ装着するだけで簡単にベルトサンダーとして使えるアタッチメントも売っていて、ドラシャの逃げ加工にはとても有効的なアイテムだと思いますよ。余談ですがフェンダーの爪切り加工なんかにも重宝しそうですね。

 

 

ドラシャの逃げ加工は車検に通る?

皆さんが1番心配している問題かもしれませんね。僕も始めてドラシャの逃げ加工をする際はかなり頭を悩まされたポイントです。

 

先に結論をお伝えしておくと大概の場合車検には問題なく通す事が可能です。僕自身が加工をした3台の車は問題無く車検に通す事が出来ました。

 

当然、通らないケースも考えられます。

 

それは車高を極度に下げていて、フレームの耳だけでは済まず、メインのフレームまで切ってしまっている場合、再度溶接をして切り口を綺麗に成形しなければならない場合です。ここまでいくと呼び方が変わり『トンネル加工』なんて呼ばれ方をする事もしばしば。

 

ただ、知り合いでフレームの耳だけを削っていただけにも関わらず、ユーザー車検時に指摘を受けて通らなかったケースも1例耳にしています。

 

その方は結局100Vの溶接機でフレームの耳を溶接し、車検を通していました。(稀なケースですが、可能性はゼロとは言い切れません。)

 

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まとめ

ドラシャの逃げ加工と聞くとなんだか難しいそう…なんてイメージを持たれる方も多いですが、フレームの耳部分を少し切り落とすだけの加工なのでそこまで難易度の高い加工ではありません。

 

ここでお話した2つの注意点

  1. ブレーキラインに気をつける
  2. フレームまで切らないように気をつける

 

これを守れば大概の場合は車検にも影響は及びません。※あくまで自己責任で。僕の車は過去全て車検を通過しています。

 

それでは。

 

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