先日、近所のN-ONEからの頼まれものでロアアームの交換作業を行いました。
そこでこの記事では、N-ONE(JG1)やN-BOX(JF1)のロアアーム交換方法について紹介していきます。
今回、作業した車両はN-ONEですが、N-BOXも同じシャーシを使用しておりますので、作業内容はまるっきり同じです。
使用する工具
- スピンナーハンドル
- ラチェット
- ソケット(10、17ミリ)
- クリップ外し
- メガネレンチ(17ミリ)
- タイロッドエンドプーラー
画像にはありませんが、ロアアームの固定ボルトを外すために、一部アンダーカバーを外す必要があるため、クリップ外しを使用します。
N-ONEやN-BOXのロアアーム交換方法
ロアアームの交換手順は以下の通りです。
- ジャッキアップする
- ボールジョイントの連結部分を外す
- ロアアームの固定ボルト2本を外す
- ロアアームを取り外して付け替える
ボールジョイントの連結部分を外す
まず初めに、ロアアームのボールジョイントとナックルの連結部分を取り外していきます。
ナット部分には、Rピンが使用されていますので、こちらを取り外し、17ミリのメガネレンチを使用して、ナットを完全に取り外します。スペースには余裕があるため、薄型のレンチじゃなくとも作業可能です。
ナットを完全に取り外したあとは、ナットを逆さまに取り付け、ナットの面とジョイントのボルト部分がツラになる状態で再度取り付け、タイロッドエンドプーラーを差し込み、ボールジョイント部分の連結箇所を外します。
取り付けに使用されていたナットを逆さまに使用しても問題ありませんが、プーラーの掛け方が悪いとナットを痛めることがあります。そのため、不安な方はいらないナットを使用することをお勧めします。
今回は、自分の車ではな無いので、取り付けに使用されていたナットとは別のナットを取り付け、プーラーを掛けています。(ネジピッチが標準じゃ無いのでそこだけ注意です。)
プーラーを使用し、テーパー部分の取り外しが出来たら、ひとまずナットは取り付けたままにしておき、他の固定ボルトを緩めてやります。
ロアアームの固定ボルト2本を外す
ボールジョイント部分を除けば、あとは2本のボルトのみでロアアームは固定されております。
上の画像、赤丸部分と下の画像矢印部分です。助手席側の矢印部分のボルト(車体前方側から入っているボルト)に関しては、アンダーカバーが邪魔で工具のアクセスが出来ませんので、アンダーカバーの取り付けボルト1本とクリップを外して作業しております。
どちらのボルトも17ミリです。
軽自動車のロアアームを固定しているボルトは、何かにボルトの頭が干渉してすんなり抜けないケースが多かったりしますが、この車に関しては、すんなり抜けますので作業性はかなり良い方かと思います。
ロアアームを取り外して付け替える
17ミリのボルト2本を完全に外したら、一番初めに外しておいたボールジョイント部分のナットを取り外し、ロアアームを下に押し下げてやると、ジョイント部分がナックルから外すことが可能です。
あとは、ロアアームを手前側に引いてやれば、ロアアームの摘出が完了です。
この時、ロアアームにハブを引っ掛けて、ハブがハブから離れる方向へ動か無いようにだけ注意して下さい。ご存じの方も多いかと思いますが、ホンダ車のドライブシャフトはすぐに脱臼します…。
タイロッドが取り付けされてはいるものの、ロアアームが外れるとナックル(ハブ)周りが比較的フリーになるので、ドライブシャフトがカップリングから抜ける恐れがあります。
▪️脱臼の直し方
取り付ける際には、先にサスペンションメンバー側にロアアームをはめ込み、2本のボルトを仮で締め込む。その後に、ナックル部分にボールジョイントを差し込みナットで締め込んでやればOKです。
ボールジョイント部分のナットが供回りにて、上手く締め付けられてない場合は、ボールジョイントの真下にジャッキをあてがい、下側から持ち上げる形でジョイントのテーパーをガッツリ食わせてやった状態で締め込みすればOKです。
まとめ
N-ONEもN-BOXも初期の車体になると、年数が経ってきましたので、ロアアームの劣化に伴う異音や乗り心地の悪化が気になり始める車両になってきた頃合いです。
ロアアームの交換自体は、それほど難しい車種ではありませんので、比較的誰にでも交換可能な部品かと思います。
交換に使用する工具に関しても、タイロッドエンドプーラーを使用するぐらいで、他は特別な工具も不要ですので興味がある方は是非。
※タイロッドエンドプーラーは安物を使用しておりますが、十分これで作業可能です。
あまりお勧めはしませんが、プーラーを使用せずにボールジョイント部分を外す方法もありますので、興味がある方はこちらをご覧下さい。
それでは。
▪️関連記事はこちら