車高調を取り付けているメリットの1つとして『バネ』の交換が容易に出来る。という事が挙げられます。バネを変更する理由は人それぞれだと思います。
- 乗り心地が悪い
- ストロークを抑えたい
バネを交換する際『長さ・バネレート』の変更が主な理由になると思いますが、バネレートを変更する事で起こる『車高の変化』にまつわるお話をしていきます。
バネレート変更で起こる車高変化の話
車をジャッキアップした事のある方や、リフトなどで車が持ち上げられている風景を目にした事がある方であれば分かると思いますが、車を持ち上げている時ってあげる前に比べて車高が上がっている事が分かると思います。
車を持ち上げるつまり、車にショックアブソーバーに荷重が掛かっていないため、バネが本来の長さに戻っているためです。
当然の話ですがつまり、車のショックアブソーバーは車の荷重を支えている時点でバネは縮まり始めていてそこから更に路面からのショックを吸収しながら伸びたり縮んだりを繰り返します。
そのためバネレートを変える事により、車の荷重を支えた時のバネの縮まり方に変化が起きるためバネレートを変更する事で『車高が上がったり、下がったりします。』
1つのバネに300kの荷重がかかっている車を例に5k→10kのバネに変更した際の車高変化の例を見ていきましょう。
▪️5kのバネ
(300k÷5k=60mm)
この車に5kのバネを使用した際、車を着地させた時点でバネは60mm縮む計算です。
▪️10kのバネ
(300k÷10k=30mm)
この車に10kのバネを使用した際、車を着地させた時点でバネは30mm縮む計算です。
つまりバネレートを5k→10kに変更するだけで車高は30mm上げるという事がお分かり頂けますよね??
※あくまで計算上の話であり、多少の誤差が生じる場合もあります。
荷重量を簡単に測る方法
バネレートの変更で車高の変化が現れる事が分かっていても、一体どのくらい変化するのかなんて事はパッと分かるものではありません。
しかし、どのくらい車高の変化が現れるのかを簡易的に予測する事が可能です。
➀着地している状態でフェンダーとリムの長さを図ります。
➁そこからジャッキアップした状態で➀と同じ所の長さを図ります。
➂後は➀と➁の数値から車が着地時点でどのくらい沈んでいるのかを調べ、(沈み量)×(バネレート)で1つのバネにかかっている荷重を計算する事が可能です。
自分の車がどのくらい荷重がかかっているのかをこの方法で調べる事で簡易的にバネレート変更後の車高を予測する事が可能になりますね。
※フロントとリアで荷重の掛かり方は違うため前後同じように測定する必要があります。荷重量はフロント・リア別に車検証にも記載があります。面倒という方はそちらを参考にするのもいいかもしれません。車検証の記載とは多少なりとも誤差が生じるためより正確に知りたい!という方はこの方法を試す方がいいかもしれません。
ちなみに、これを伸び側のストロークと呼びます。
まとめ
これからバネレートの変更を考えている際は、車高の変化をあらかじめ頭に入れおく事で、どのくらい車高調整をすればいいのか?1つ目安を作る事が出来、スムーズな調整が可能になると思います。
バネレートの変更に伴い車高が変化するのは、すべての車に共通して当てはまることなので頭にしっかり入れておきましょう。
それでは。
▪️関連記事はこちら