差し込み式のストラット構造があるって話を聞いたんだけど、差し込み式のストラットって何?何をどこに差し込むの?
ストラット構造を採用する車は多いですが、差し込み式を採用している車はそこまで多くありませんので、差し込み式のストラット。と言う言葉を耳にしても、いまいちピンと来ない方もいらっしゃるかと思います。
そこでこの記事では、差し込み式のストラット構造とは?と言うテーマで画像を使いながら紹介していきます。オマケでどんな車に採用されているのか?と言う点にも少しだけ触れていこうかと思います。
差し込み式ストラットとは?
差し込み式のストラットとは、ストラットとナックルの連結部分が、ボルト2本止めではなく、ナックル側に用意されている筒形状のブラケットにストラットを差し込む形で固定する形状を意味します。
一般的なストラット構造の場合は、ナックル部分をストラットの下部で挟み込むような形で、2本のボルトを入れ込み固定します。
それに比べて、差し込み式のストラット構造の場合は、下の画像のようにナックル部分にストラットがちょうどすっぽりハマり込むパイプ形状をしており、このパイプの中にストラットが入り込みます。
差し込み式ストラットの場合、ナックル側のブラケット(パイプ形状の部分)の裏側にボルトが1本取り付けられており、ブラケットをボルトで押さえ込むことで、ストラットが抜けなくなる構造です。
車種によっては、ストラット側にステーがあり、そのステーの中にもボルトが通ることで抜け止めのような役割を担っているケースもあります。
差し込み式ストラット最大の利点は、ナックル側の差し込み部分とストラット径に大きなガタがないため、ストラットとナックルの位置関係が変わらない点かと個人的には思っています。(真相は知らんけど。)
差し込み式ストラットが採用されている車種
差し込み式ストラットが採用されているメーカーは、日本車よりも欧州車に多く見られます。
BMWやワーゲン、アウディ等のストラット構造はほとんど差し込み式ストラットになっています。多分、日本車のようにナックルを挟み込み、ボルト2本で固定するタイプのストラット構造は存在しないかと…。
- BMW 1.2.3シリーズ、ミニクーパー
- ワーゲン ポロ、ゴルフ、ザ・ビートル
日本車の場合は、古いホンダ車が差し込み式ストラットを採用しています。(最近のホンダ車に関しては、差し込み式ストラットではありません。)
日本車だとホンダ以外で差し込み式ストラットを採用しているメーカーは無いかな?多分。正確には、年式の新しいトヨタのスープラが差し込み式ストラットですが、あれはBMWが作っている車なのでちょっと例外かと思います。
余談ですが、差し込み式ストラットを採用しているメーカーの場合、ストラット構造じゃなくても、ショックアブソーバーを差し込み式にしているメーカーが目立ちます。
ホンダ車やアウディ(ワーゲン)あたりのメーカーがそれに該当します。
※ホンダ車のダブルウィッシュボーン
※アウディのダブルウィッシュボーン
まとめ
差し込み式ストラットは、その名の通りストラットを差し込みナックルと連結する方式を取っているストラットの呼び名です。
おそらくですが、正式名称ではなくただの呼び名かと思われます。
日本車だと採用していたのは、昔のホンダぐらいなので、日本車メーカーの自動車を設計する方々の間では、それほど魅力的な思想ではなかったのかもしれません。
今でも差し込み式ストラットを採用している欧州の自動車メーカーが魅力を感じているのかどうかも知らんけど。
それでは。
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