え?ギボシ端子を組み付ける時って、向きがあるの?好きな方にオスメスの端子をカシメて接続すれば良いんじゃないの?
ギボシ端子に向きがあることを伝えると、このような返答が返ってくるケースも多い、ギボシ端子に向きがあることを知らないユーザーも珍しくありません。
そこでこの記事では、ギボシ端子の正しい組み付け向きについて紹介していきます。また、ギボシ端子を組み付ける際に向きがある理由についても合わせて紹介していきます。
ギボシ端子の正しい組み付け向き
ギボシ端子のオスとメスをカシメて、2本の配線を接続する際、ギボシ端子の正しい組み付け向きは電源が流れている方にメス端子を接続し、その反対側にオスの端子を接続するのが一般的です。電気の流れを考えれば、ギボシ端子の向きに迷うことはありません。
▪️プラス線の場合
- 電源側 メスのギボシ端子
- 電装品側 オスのギボシ端子
これがギボシ端子の正しい接続方法になります。
車のカーナビ取り付け時を例に挙げると、プラス線の場合、車体側から来ているコネクター側の配線側がメスのギボシ。ナビ側から出ている配線にオスのギボシ端子の接続が正しい取り付け向きになります。
プラス線の場合は上記の通りですが、マイナス線の場合は電気の流れが逆になります。そのため、ギボシ端子の組み付け向きも逆になります。
▪️プラス線
- 車体 → カーナビ
▪️マイナス線
- カーナビ → ボディアース
そのため、プラスの線とマイナスの線ではギボシ端子の組み付けが逆になります。メーカー品の配線を見てみると、そのような向きでギボシ端子が組み付けられています。
ギボシ端子に向きがある理由
ギボシ端子を配線に組み付ける際に向きがある理由は、ギボシ端子が接続されてない際に、ショートするのを防ぐためです。
メスのギボシ端子とオスのギボシ端子を見比べると分かりますが、メス側のギボシ端子に関しては、被せてあるスリープがギボシ本体を全て覆う形になっているのに対して、オスのギボシ端子に関しては、カシメ部分だけにスリーブが被さっている状態で、先端は剥き出しです。
電源側にメスの端子を組み込んでいれば、接点がボディ等に直接接触することはありません。しかし、オス端子を組み付けていた場合は、ボディと接点が干渉し、ショートしてしまう可能性があります。
▪️ギボシ端子がボディに接触する場面
- ギボシ端子を接続する際
- ギボシ端子が抜けてしまった際
こんな理由から、ギボシ端子の組み付けには向きがあります。
※中にはオスのギボシ端子も全てスリーブで覆われるギボシもありますけどね。その場合だったら、どちらにギボシ端子を組み込んでもあまり関係無いですね。
▪️フルカバータイプのオス用スリーブ
言うまでもありませんが、ギボシ端子を逆向きに組んだからと言って、通電しないとかそんな理由ではありません。
まとめ
ギボシ端子の組み付けには、向きがあります。
電気がどちらからどちらに流れるのかを確認してやれば、どっちの配線にギボシ端子のメスとカシメてオスをカシメのかが判断可能です。
電気が流れてくる配線側に、メスの端子を組み付けてやることで、ギボシ端子を接続していない時でも、ボディ等に接点が干渉しショートする恐れが無くなります。
ギボシ端子が抜けてしまった時はもちろん、ギボシ端子を接続する際にも端子部分がボディと接触し、ショートする恐れがありますので、ギボシ端子の組み付け向きには注意しましょう。
それでは。
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