車のマフラーは地面から近い位置に設置されている事から、古くなってくると穴が空く事は決して珍しい事ではありません。
穴が空いたらマフラーを交換しないと車検に通らない!と言われる場合がありますが実際どうなの?マフラーを買い直したら高くつくし…
実際の所、マフラーに穴が空いたとしても、しっかり塞いでやれば問題無く車検を通す事は可能ですので安心して下さい。
そこでこの記事では、マフラーに穴が空いてしまった際、どのように補修してやればいいのか?そんなお話をしていきます。また、完全にマフラーが折れてしまった場合のお話もします。
マフラーに穴が空いていると車検に通らない?
これは事実です。マフラーに穴が空いてしまっている状態では、車検に合格出来ません。マフラーに穴が空き、出口以外の所から排気ガスが出てしまっている場合はNGです。
これには3つの理由があります。
- 排ガス検査を通過出来ない
- 車内に排ガスが侵入してしまう
- 排気音量
理由はこの3つです。マフラーのどこに穴が空いているかもにもよりますが、排ガス濃度の検査を通過出来ないケースがあります。
これは機械にて数値として測り検査の合否が出てしまうのでどうする事も出来ません。
もう1つ理由があり、マフラーはフロント部分に積載されているエンジンの排ガスを車体後方へ逃す役割を担っていますが、出口の途中に穴が空いている場合、車内に排ガスが侵入してしまいます。
これは車内は完璧に密閉されておらず排ガスが侵入してしまうのです。
排ガスには一酸化炭素が含まれていて、人的被害を及ぼすため、車検の検査項目に含まれています。
穴あきは修理では通らない?
冒頭でもお話した通り、全くそんな事はありません。マフラーの穴をきちんと修理して穴が塞がってさえいれば車検には合格出来ます。
他のサイト等を見てみると、光を当てて〜とか、光が漏れていなければ〜なんて書いてありますが全くの嘘です。
マフラーの穴あきを疑われた際、エンジンを始動させ検査員がマフラーに手を当て、排ガスが漏れていないかどうかチェックを行います。
その時、排ガスが漏れていなければ車検は合格する事が出来ます。
実際に僕自身がユーザー車検に行った際そのような方法で、排ガスの漏れを検査されました…
ちなみに車検時はこのように車を持ち上げ、人が下から車をチェックします。(普通車の場合は車はそのままで、下にあるスペースに人が潜り腹下チェックを行います。地下スペースが設けられています。)
素人修理で車検に通す方法
繰り返しになってしまいますが、とにかく『排気ガスが漏れなければ車検はOKです。』
お金掛けたくない…。
そんな方の為に僕が穴あきマフラーで車検に挑む際に、行なっている簡易的な修理方法をお伝えしていきます。
簡易的な方法は2つです。
- アルミテープ
- マフラーパテ
この2つを使う方法があります。個人的にはアルミテープをお勧めします。理由は扱いが簡単だからです。マフラーパテの場合乾燥時間などもあり、施工が少し手間です。
マフラーパテの方が綺麗に穴を塞ぐことが出来るので、完璧に!と言う方はマフラーパテをお勧めします。
ただし、マフラーパテを使う場合もパテが乾燥した後、上からアルミテープで保護しておく事をお勧めします!
車検の時だけ応急処置で!というのであればアルミテープだけでも充分です。
実際僕は過去何度かマフラーに穴が空いた車を車検に通しましたが、アルミテープで塞いで車検に合格しています。
アルミテープを巻いた後は、念入りに手で圧着ししっかりとくっ付けましょう!少しでも排ガスが漏れてしまうと車検に落ちてしまう為です。
僕の場合、最低でも2.3周貼り付けるほか、穴部分の周りごとアルミテープを貼り付けていきます。
奥側に見えているのがマフラーです。こんな誰がみても明らかに怪しい状態で、ユーザー車検に行き通してきました。
ちなみにこれ、マフラーの穴あきでは無く、真っ二つに折れた状態です。このようにマフラーがどんな姿をしていても排ガス検査をパスし、排ガスの漏れが無ければ車検に合格する事は可能です。
アルミテープを貼った後はエンジンを始動させ手を近くに当ててみて、排ガスが漏れていないか確認しましょう
エンジン始動後すぐであればそれ程熱くはなりませんので、マフラーに触れなければ大丈夫です。
溶接ができれば穴のサイズにもよりますが、穴にボルトでも突っ込んで、溶かしてやれば簡単に穴は塞がります。
マフラーが折れた場合
先程の写真はマフラーが折れた状態とお伝えしましたが、あれも素人の簡易的な修理のみで車検に合格しております。
▪️修理方法
まず始めに、①折れた部分をアルミテープを巻き付けて2つを固定していきます。これだけだと走行時の振動により再びすぐ折れてしまいますので補強を行います。
②鉄板を用意し、鉄板をマフラーに巻き付けてコチラのバンドで両端を固定してあげます。この時バンドは出来る限り強く固定しましょう!
写真部分をよく見ると、こちらのバンドが2つ取り付けられているのが分かると思います。
鉄板の種類は、鋼板もしくはステンレスどちらでも大丈夫です。注意すべきは鉄板の厚みです。1ミリもあれば十分です。
あまり厚すぎると、マフラーに巻きつける事が出来ません。今回僕が使ったのも1ミリの鋼板です。
最後に、鉄板の上から3周程アルミテープを強めに巻き付けて隙間を埋めてやれば応急処置は完了です。
見た目がこんな状態でも、排気ガスさえ漏れていなければ車検には問題ありません。
この車のマフラーは車検後に、適当に鉄パイプを溶接にて繋ぎ合わせて、車体後方まで伸ばしました。
車検が終わってしばらくしてから、100Vの溶接機を購入したので、車検後から色々溶接が可能になりました。
ディーラーやお店は話が別
穴あきマフラーは塞いで排ガスが漏れなければ車検に通る!とこの記事では伝えていますが、ディーラーや一般のお店では断られるケースも珍しくありません。
車検に通過出来ないリスクや、お店の信用問題にも関わる問題ですので断られたら潔く別の所に行くか、ユーザー車検に挑戦しましょう。
お店側の人も排ガスが漏れなければ車検に通るなんて事は重々承知しています。
しかし、もし万が一車検に落ちた場合、無駄な手間にもなりますし、当然そのような場合だとマフラーをしっかり修復するか、新しいマフラーに交換する事になるでしょう。
そうなった場合、お客さん側からしたら『これで通るって言ったじゃん!』と言い出す人も少なくありません。そのような状況を回避するためにも断るケースがあります。
まとめ
結論、マフラーに穴が空いてしまった場合でも、形はどうあれ、排気ガスが漏れていなければ車検には合格する事が出来ます。
注意してほしいのは、多くの記事で書かれている穴からの光の漏れ具合なんて全く関係ありません。そもそもマフラーに穴が空いて何の光が漏れるのかよくわかりません。
排ガスの漏れが有るか無いかで、車検の合否は決まります。
マフラーに穴が空いてしまっている場合は、確認してみて下さいね。穴が空いてから時間が経つと、黒く煤が出てきているのですぐに分かると思います。
それでは。
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