車高調を取り付けたものの、思っていたより車高が下がらなかった…という話はよくあります。僕自身もそのような経験があるし、周りの人からそのような意見を聞くこともお多いです。
車高が全然下がらなかったから【バネをカットしよう!!】と考える方も…
その行為、ちょっと待って。
車高が下がらないから【バネをカット】して車高を下げたくなる気持ちは分かりますが、車のバネはカットしてはいけません。
これから何故、車高調のバネはカットしてはいけないのか?というお話をしていきます。
車高調のバネをカットしてはいけない理由
結論からお伝えしておくと、【バネが正常に乗っからなくなるため】バネはカットしてはいけません。
車高調のバネをカットして車高を下げようとしている方は、【バネ】の形状をよくみて下さい。
車高調のバネは、上と下の部分がしっかり座るように、平になっています。バネを地面におけばよくわかると思います。
バネを地面に置くとコチラの写真のように垂直にバネが立つと思います。
このバネを途中でカットしてしまったらどうなるでしょうか?
バネは最後のひと巻きのみ、平に作られているため、そこが無くなってしまうとバネは真っ直ぐに立てなくなります。
地面に置いた時に斜めになる事が想像出来ますよね。
バネがしっかり立てない状態で使用していると、走行中にバネがズレてしまう恐れがあります。
バネがズレてしまうと以下のトラブルを引き起こす可能性があります。
- 車高が変化する
- 異音の原因になる
- 車高調の破損(スプリングシート)
走行中にバネがずれてしまうと、大変危険な状態になりかねません。
バネは切らずに交換すること
バネの長さに不満がある場合は、カットするのではなく、新しいバネを購入し交換するようにしましょう。
車高調のバネは【ID】が合えばどんな車にも使う事が出来るため、ヤフオクやメルカリなどで中古品でも高価な金額で取引されることもよくあります。
そのため、上手くいけばそれほどお金を投資せずに、新しいバネを入手することも可能です。
また、自分自身が新しいバネを購入する際も、新品にこだわる必要はありませんので、自分の車高調に使われている【ID】と長さ、バネレートを確認した上で中古品を探すのも1つの手段です。
車高調のバネを変えるにあたって、最低限必要な情報はコチラの記事にまとめてありますのでコチラをチェックしてみて下さい!!
他にも車高を下げる方法はある
バネをカットしなくても車高を下げる方法はあります。その方法は【ヘルパースプリング】を使う方法です。
ヘルパースプリングは、今使っているメインのバネと併用して使います。
ヘルパースプリングはメインのスプリングよりも、はるかにバネレートが低いため、車の荷重を受けて車高が下がります。
ちなみにコチラの写真がヘルパースプリングです。緑色の短いバネがヘルパースプリングです。
ヘルパースプリングには、乗り心地を良くする効果を発揮してくれる場合もあります。
ヘルパースプリングについてはコチラで詳しく解説していますので、気になる方はコチラの記事も合わせてご覧下さい。
中にはカットしても良いバネがある
ここまで、車高調のバネはカットしてはいけません!!と言ってきましたが、中にはこれが当てはまらないものも存在します。
ではそれはどのようなバネなのか?というお話を少ししていきます。コチラの写真をご覧下さい。
バネの下部分を見ると、コイルが密着しています。ぱっと見で5線分密着しています。このバネはメーカー側がカットを推奨している商品です。
このようなバネは、アクスル車用のバネに多く存在します。ひと巻きカットするごとに1センチ車高が下がるように作られています。
このように、バネの下部が密着しているものだと、バネをカットしても、カットする前同様に正常にバネが乗っかるため、カットしても問題がありません。
まとめ
基本的に、車高調のバネをカットして車高を下げようという考えは【邪道】ですのでやめましょう!!
スプリングを別のものに変えるなり、ヘルパースプリングを導入するなど、車高を下げる方法は他にもありますので、そちらを実践するようにしましょう。
もし、今現在ねじ式の車高調を使っていて、車高が下がらないのであれば、この機に【フルタップ式の車高調】に買い換えてしまうのも良いと思います。
ねじ式とフルタップの違いはコチラの記事を参考にしてみて下さい。
それでは。
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