先日、友人からの頼まれもので、アヒル商会さんの可変式キャンバーアクスルの取り付け作業を行いました。
足回りをよく触っている人であれば、特に迷うことなく初見で調整が可能かと思いますが、そうではない方もいらっしゃるかと思います。
そこでこの記事では、アヒル商会さんの可変式アクスルのキャンバー調整方法について紹介していきます。
【アヒル商会】可変式アクスルのキャンバー調整方法
アヒル商会さんの可変式アクスルのキャンバー調整は以下のような方法で行います。
- ブラケット固定部分のボルトを緩める
- 下側の偏心カムボルトを回転させる
- キャンバー角を決めて固定ボルトを締め込む
ブラケット固定部分のボルトを緩める
キャンバー角の調整を行う際には、まず初めにハブを固定するブラケット部分を固定している左右2本づつ。合計4本のボルトを全て緩めてやります。
工具のサイズは忘れてしまいましたが、17ミリか19ミリです。
ボルトを完全に抜く必要はありません。手で回せる程度に緩んでいればOKです。
下側の偏心カムボルトを回転させる
全てのボルトを緩めたら、下側を固定しているボルト1本だけが、偏心カム式のボルトになっており、ボルトの先端にヘキサゴンレンチを噛ませることが出来ます。
ここに、六角レンチを差し込み、ボルトを回転させることでキャンバー角の調整が可能です。
▪️偏心カム式ボルトの構造説明
※上の画像は、ナットが外れていますがナットを完全に外す必要はありません。
裏から偏心カムボルトを覗き込んだ図です。
キャンバー角を決めて固定ボルトを締め込む
偏心カムボルトを回転させて、キャンバー角を決めてやったら、一番初めに緩めた4本のボルトを締め込めばキャンバー角の調整が可能です。
上の画像は、アクスルを車体に取り付ける前におおよそ左右のキャンバー角を合わせた状態で組み付けたかったので、車体から外れた状態で調整しているだけの話で、もちろん車体に取り付けた状態で調整可能です。
※iPhoneをあてがい角度の調整をしていますが、1つの目安程度にしかなりませんので、その辺は注意です。
取り扱い説明書と各部の締め付けトルク
今回、僕自身がアクスルを購入したわけではありませんが、オーナーさんがアヒル商会さんから直接商品の方、購入されているため、手元に取り扱い説明書がありますので、そちらの画像をアップしておきます。
ブラケット部分を固定している4つのボルトナットの規定トルクは、50N・m〜70N・mとのことです。
今回、トルクレンチを使用し、70N・mで締め付けを行いました。
まとめ
アクスルを製作されているメーカーさんによって、キャンバー調整の方法が異なりますが、これまで僕が触ってきたキャンバー可変式アクスルの中では、アヒル商会さんの可変式アクスルが最もキャンバー調整が楽チンです。
多くのメーカーさんは、偏心カムボルトになっていません…。
▪️一般的なキャンバー可変式アクスルのキャンバー調整
偏心カム式になっているため、微調整がとてもしやすく、作業性も抜群です。
1点だけ注意点を挙げておくと、4つのボルトナットを締め込む際に、偏心カム式のボルトでも多少のズレは生じます。つまるところ、角度を決めて本締めする際に、微妙な角度変化が生まれる可能性があるということです。
そのため、僕自身が作業をする際には、ボルトを締め込む際にキャンバー角がポジティブ方向に向く方のボルトを軽く先に締め込み、次に反対側のボルトを締め込むようにしています。
- 運転席側 車体前方側のボルト
- 助手席側 車体後方側のボルト
※あくまでもこれは自己流なので、聞き流しでOKです。
それでは。
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