ストラット車では貴重なピロアッパーマウントでのキャンバー調整方法。
自分でやってみたいけど、やり方が分からない…
そんな方に向けて、ピロアッパーマウントでのキャンバー調整方法について分かりやすく解説していきます。
▪️こんな人におすすめの記事
- 初めての挑戦
- 自分で出来るか不安
- でも自分でやってみたい
ピロアッパーマウントでキャンバー調整する手順
誰にでもわかるように、一から全て解説していきます。
ピロアッパーマウントを使ったキャンバー調整の手順はこんな感じです。
- ジャッキアップ
- ボルトを緩める
- ピロアッパーをスライド(調整)
- ボルトを締める
- トー調整を行う
1つずつ順番に解説していきます。
車をジャッキアップする
まず初めに、車をジャッキで持ち上げてウマに乗せていきます。
車をウマに乗せ、タイヤを浮かせておかないと調整が難しいので必ずやっておきましょう。
ちなみに普段僕が使っている、ウマは車高短ユーザー向けの超低いウマです。めちゃくちゃ便利なのでおすすめです。
ボルト4本を緩める
車をウマに乗せたら、次にピロボールを固定している4本のボルトを緩めます。
ほとんどのピロアッパーマウントは六角のキャップボルトが使用されています。
ボルトは完全に外さない事!手で回るぐらいに緩めたらOKです。完全に外すと、車高調が外れてしまいます。
ボルトを4本緩めたらいよいよキャンバー調整を行います。
ピロアッパーマウントをスライド
この時、ピロアッパーマウント部分でスライドさせたくなりますが、恐らくここでスライドさせるのは難しい…
なので、タイヤを押し込んだり、引いたりしてピロボールをスライドさせてキャンバー調整を行います。
今回は、ネガティブキャンバーを付ける側に調整したので、タイヤを内側に押し込みます。
ボルト4本を締める
調整が出来たら、最後忘れないようにボルトを4本全て締め込みましょう。
これにて、ピロアッパーマウントで行うキャンバー調整は完了です。
あれ?なんかコイツのピロ可動域が可笑しくないかい?
そんな疑問を抱いた方はコチラの記事をご確認下さい。
左右のキャンバーはメモリを使って合わせる
ピロアッパーマウントをよく見てもらうと分かりますが、メモリが振ってあるのが確認出来ると思います。
ちなみにこれです。
そして、ピロボールの中心にもポッチが確認出来ますよね?
このピロボールのポッチとアッパーマウント側のメモリを左右で確認しながら、左右のキャンバー角を合わせてあげましょう。
ただし、このメモリを左右ピッタリに合わせても、左右のキャンバー角にズレが生じる場合もあります。その場合は、そのまま調整式のピロアッパーマウントにて微調整するか、他の取り付け箇所を確認する必要があります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
キャンバー調整をしたらトー角も調整する事
知っている方も多いかもしれませんが、キャンバー角の調整を行えばトー角もズレてしまいます。
そのため、キャンバー調整を行ったら合わせてトー角の調整を忘れずに行ってください。
自分でトー角も調整するコツはコチラの記事で解説しています。
個人的にはサイドスリップ調整を行う方法も有効だと思います。3000円程度で正確な数値に調整してもらう事が可能です。
詳しくはコチラの記事で解説しています。
ピロアッパーマウントでキャンバーを調整する際の注意点
ピロアッパーマウントを使ってキャンバー調整をする際には、気を付けるべきポイントが2つありますので、そちらも解説していきます。
- ボルトの締めすぎに注意
- ボルトの位置変更をするケース
順番に解説していきます。
ボルトは締めすぎない
ピロアッパーマウントのピロボール固定部分のボルトは見てもらったら分かると通り、M6の細いボルトで固定されています。
足回りのボルトだから、強く締めよう!
と思ってしまう心理は分からなくもないですが、ボルトが折れてしまう場合がありますので、縞過ぎには注意してください。
大切なのは締め付けトルクでは無く、4本が均等に締まっているか?
もちろんトルク管理も大切ですが、複数のボルトで固定されるものは、それ以上に均等なトルクが掛かっているかどうかという点も大切です。
トルク管理に不安がある方は、六角レンチ用のトルクレンチがおすすめです。金額も安いので、それで安心を買えると思えば持っていて損はないですね。
ボルトの位置を変える場合がある
先ほど、僕が調整した際に撮った写真を見て、気が付いた方も多いかもしれません。
4本のボルトのうち、2本のボルト位置が変わっていましたよね?
調整前と後の比較写真です。
ストラットタワー上部にはスペースが限られているため、ボルトの位置を変えないと、調整が出来ない事が多いです。
ピロボール側のネジ山部分を確認すると、複数のネジ山が用意されています。
調整時に、車体に干渉しないように、ボルト位置を変えるケースも多いので頭に入れておきましょう。ただし、ボルトを取り付ける間隔は、可能な限り離してやるのが基本です。
まとめ
ピロアッパーマウントでのキャンバー調整って、1回車高調を取り外して…。そんな大掛かりな作業をイメージしてらっしゃった方も多いのではないでしょうか?
実はタイヤも外さないし、車を持ち上げて調整箇所のボルトを緩めるだけの単純だけど作業なのです。
もし、自分でやるのを躊躇していた方は是非チャレンジしてみて下さい。
簡単とはいえ、車を持ち上げる作業なので、くれぐれも油断だけはしないよう、安全確認だけはしっかりしましょう。
それでは。
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