バイクのドライブチェーンのアライメント調整をしたいんだけど、チェーンのアライメントってどうやって調整すれば良いんだろう?
こんな疑問を持たれる方も珍しくありません。
そこでこの記事では、ドライブチェーンのアライメント調整方法について2つのパターンを紹介していきます。
ドライブチェーンのアライメント調整方法
バイクのドライブチェーンのアライメントを調整する方法は以下の2つのパターンがあります。
- 左右のチェーン引きを均等に張る
- スケールやアライメントツールを使用する
順番に解説していきます。
左右のチェーン引きを均等に張る
まず初めに、一般的なやり方としてチェーン引きを左右均等に張ってやる方法について紹介していきます。基本的には、この方法を用いて上手に調整が出来れば、街乗りで何の問題もない程度のアライメント調整が可能です。
アクスルシャフトを緩めて、左右のチェーン引きを左右均等に回していくだけです。この時、左右のアクスルシャフトが平行線状にあるかを分かりやすくするため、スタートラインはチェーン引きとスイングアームの切掛けが綺麗に重なる位置からスタートすると作業性が良いです。
下の画像のような位置からスタートさせてやります。
これで現時点ではチェーンアライメントがバッチリ出ている状態になっていますので、あとは左右のチェーン引きを左右均等に締め付けて行きながらチェーンの張り調整をしてやれば、自然とチェーンアライメントが出せます。
チェーン引きのネジ部分の飛び出し量をノギス等で計りながら、左右均等を見てやる方法もあります。
詳しい調整方法はこちらの記事をご覧ください。
ほとんどのバイクは、この方法でチェーンアライメントが問題なく出せますが、中にはこれで合わせてやってもチェーンアライメントが出ないケースも…。
スケールやアライメントツールを使用する
チェーン引きを左右均等に調整しているのにチェーンアライメントがズレているような気がする…。
そんな時には、チェーンアライメント専用ツールを使用する。もしくは、上の画像のようにホイールにスケールをあてがい、ホイールかリアスプロケットに対して、チェーンが並行になっているかを確認しながらチェーンアライメントを調整してやる方法があります。
ホイールとリアスプロケットに関しては、互いに並行が出ているのでどちらかを基準にチェーンとの並行を出してやればOKです。
ただ、一般的なバイクの場合はホイールよりもタイヤが外に来るため、上の画像のようにスケールを合わせてチェーンアライメントを確認するのは無理かと思います…。アライメントツールは安いからそっちを購入して下さい。
チェーンアライメントツールを使用する場合は、リアスプロケットにこちらのツールを(イモネジで)固定し、ツールに刺さっているシャフトとチェーンの向きが綺麗に揃っているか否かでチェーンアライメントが出ているかどうかを確認することが可能です。
- チェーンが右を向いている 右側のチェーン引きが強い
- チェーンが左を向いている 左側のチェーン引きが強い
チェーンとツールもしくはスケールがピッタリ並行になるまで、チェーン引きを上手く調整してやればこれでもチェーンアライメントを調整することが可能です。
そして、チェーンアライメントが取れたら、リアのホイールを浮かせた状態でリアタイヤを回してみて、スプロケットに対してチェーンに変な引っ掛かりがないかどうか最終確認をしてみて、異常が無ければ作業完了です。
※これは正直やらなくても良いと思うけど、僕は必ずやります。
アライメントツールを使用される場合、ツールに付属してくるシャフトは短いです…。当然、なるべくドンピシャでアライメントを合わせたい場合は、出来る限りリアスプロケットから離れた位置のチェーンとの兼ね合いも確認したいところ。
そんな場合は、ツールのシャフトを抜いて、そのシャフト径に合うパイプをホームセンター等で購入して差し替えてやれば、もっと遠くのチェーンとの兼ね合いを見ることが可能になります。
まとめ
今回のバイクの場合は太いホイールを履かせるために、スイングアームをワイド加工したものを使用しているため、チェーン引きの切掛けに微妙な左右差が生まれてしまっているため、スケールを使用したチェーンアライメント調整をしていますが、一般的なノーマルのバイクであれば、アライメントツールやスケールなんて使用しなくても、問題なくチェーンアライメントが出せますでこのような方法は不要かと思います。
逆に、ノーマルのバイクでチェーンアライメントがすんなり出ないような場合は、フレームの歪みやスイングアームの歪み、それらの要因が絡んでいる可能性がありますのでその辺も気にした方が良いかと思います。
ただ、スイングアームの切掛けはあくまでも1つの目安である上、チェーン引きの精度も左右の長さが完璧な状態で合っているとは限りませんので、何とも言えませんが…。
ただ、結局のところ車の4輪アライメントのように、テスターを使用して正確な数値で調整出来る訳ではありませんので、その辺も頭に入れておくことをお勧めします。(結局最終的には、目見当ですからね。)
伝えたいメッセージは何かというと、チェーンアライメンがドンピシャで出ていない状態でも、極端にズレていたりしない限りは、街乗りではほとんど影響が出ないと言う事です。
それでは。
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