ドライブシャフトのブーツが破けてしまう車は少なくありません。また、破れているのに気が付いているのになかなか直さない人も…
とりあえず走れるし。ま〜いっか!!
しかし実際のところ、ドライブシャフトブーツの破れを放置するとどうなるのか?というところまで理解していない人が多いのも現実です。
そこでドライブシャフトブーツの破れを放置するとどうなるのか?これについて詳しく解説していきます。
結論を先に述べておくと、ドライブシャフトの破損に繋がります…。もっというと、かえって修理代が高くなるケースもあるので注意いが必要です。
ドライブシャフトブーツの破れを放置するとどうなる?
正直ドライブシャフトブーツが破れたからと言って、すぐに走れなくなる訳では無いし、そのまま走行してすぐに何かが起こる訳ではありません。
但し、ブーツの破れを放置し続けると、ドライブシャフトのベアリングが破損します。
仮に破損しなかったとしても、異音の発生がしてしまいます。
もっと分かりやすく伝えると【修理費用が高く】なります。
ドライブシャフトブーツの破れに気が付いた時点で、すぐにブーツを交換していれば、ブーツのみの金額で済んだのに、放置した事によりドライブシャフトのベアリングがダメになってしまうケースは良くあります。
そうなると、数千円のブーツ交換では、どうにもならずドライブシャフトを丸々交換する羽目になり、金額が倍以上になってしまいます。ドライブシャフトを交換する際には、リビルト品を使用するケースが大半です。
ドライブシャフトブーツ【2つの役割】
ドライブシャフトブーツには2つの役割があります。
- グリス飛びの防止
- 雨水や砂利の侵入防止
メインは上の【グリスの飛び散り防止】ですが、ベアリング内に雨水や砂利が侵入を防ぐ役割もあります。
ベアリングは精細な部品で、物体の回転をスムーズに行わせる部品です。
ベアリングにグリスを塗っても、そのままにしておくと、走行中に掛かる遠心力によって全て飛び散ってしまいます。
そのため、グリスが飛び散らないように、ブーツが被せてあるのです。
グリスが無くなったり、砂利が侵入すると異音が発生します。
ドライブシャフトブーツが破れる3つの原因
ドライブシャフトブーツが破れる原因は3つあります。
- 経年劣化
- 落下物によるもの
- 車高の下げ過ぎ
経年劣化『ブーツの寿命は10年・10万キロ?』
大凡ですが、ドライブシャフトブーツの寿命は10年前後、もしくは10万キロぐらいからよく破れます。
もちろんもっと早く破れたり、また破れなかったりと個体差はあるものの大体このぐらいです。
ゴムで出来ているブーツなので、走行距離が伸びたり、年数が経ってくると破れてしまうのは仕方ありません。
落下物による原因
これはあまりネットの記事に書かれていませんが、注意した方がいいです。
落下物によってドライブシャフトが破れるケースは意外と多いです。
- 空き缶
- ペットボトル
道路を走行していると、何故か道端にペットボトルや空き缶が転がっている事があります。
あのような落下物の上を気にせず通過してしまっている人は危険です。
これは車のスピードが早ければより、ドライブシャフトブーツの破れに繋がります。
車が落下物の上を通過する際、落下物が跳ね上がってドライブシャフトブーツに当たると簡単に破れます。
これは仮に新品のドライブシャフトブーツだったとしてもです。
またまた〜。そんな事ないでしょ〜!!
って方も多いかもしれませんが、これはよくあるハナシです。
周りを確認して、余裕のある時は必ず落下物を避けるように通行する事をお勧めします。
もちろん、周りの状況確認をし、やむを得ない場合は無理して落下物を避け、事故等を起こしては元も子もないなので必ず注意して下さい。
車高の下げ過ぎ
車高を下げたり、キャンバー角を弄っているユーザーはドライブシャフトブーツが破れやすくなります。
これは車高を下げたり、キャンバーを付ける事によって、ドライブブーツが蛇腹同士が密着し、回転の度に擦れる事が原因です。
ドライブシャフトのバンザイと表現されたりします。
車高を下げた状態で走行するという事は、色々な場所に負荷を掛けているという事を頭に入れておきましょう。
ドライブシャフトブーツ破れの確認方法
ドライブシャフトの破れってどうやって確認するの?という方も多いと思います。
ドライブシャフトのブーツは、見ようとしない限り見えませんし、気がつく事も出来ません。
そのため、意識的に確認してあげる必要があります。
確認方法ですが、ハンドルをいっぱいに切って、タイヤの隙間から中を覗くと確認できます。
タイヤは外さなくても確認出来るので、気になった方はご自身の車のドライブシャフトブーツを確認してみましょう。
ドライブシャフトブーツの交換方法
ドライブシャフトブーツには2つの種類があります。
- 分割式ブーツ
- 一体式ブーツ
本来ならドライブシャフトブーツの交換は、一体式のブーツが使われます。
これはドライブシャフトを引き抜いて作業する必要があります。
しかし、これだと手間が掛かる。つまり交換工賃が高くなってしまう。
そこで、交換を楽にしたのが、分割式のブーツです。
一体式ドライブシャフトブーツ交換
これは先程お伝えした通り、ドライブシャフトを1度抜いて、ブーツを交換します。
こちらは以前僕が乗っていたミニクーパーのドライブシャフトブーツを交換した際の写真です。
ドライブシャフトが車体から外れています。
そうすると、破れたドライブシャフトブーツを外して、新しいドライブシャフトブーツをはめる事が出来ます。
ドライブシャフトブーツを購入すると、交換に必要なグリスやバンドは全て付いてきます。
金額も結構リーズナブルだったりします。
このベアリングにたっぷり付属のグリスを塗り、ブーツの中にもグリスを入れて、ブーツを被せます。
ブーツの取り付けが終わったら、付属のドライブシャフトブーツのバンドを固定して完了です。
ドライブシャフトブーツのバンドには2種類かな?種類があり、それぞれ必要な工具が異なります。
どちらにせよ、バンドの締め付けには特殊工具が必要なので頭に入れておいて下さい。
分割式ドライブシャフトブーツ交換
先程、紹介した一体式のブーツ交換では、ブーツをドライブシャフトに通すため、ドライブシャフトを1度外さなければなりませんでした…
これ、結構手間です。そこで便利なのが【分割タイプ】のドライブシャフトブーツです。
これはその名の通り、ブーツが半分に割れていて、ドライブシャフトを外さずに被せる事が出来ます。
ブーツを被せた後、付属品の接着剤で固定するというのが分割式の交換方法です。
僕自身も過去に3台分割式のブーツ交換をしましたが本当に楽!!
自分で交換しない人も、お店に分割式を使って欲しい!と相談すれば対応してもらえると思います。
交換工賃が安くなるので、修理費用を抑える事が可能になります。
ドライブシャフトブーツの交換費用
- ドライブシャフト脱着 1万円〜
- ドラシャブーツ 5千円〜
- ドライブシャフト交換 5千円〜
車種によっても金額が異なりますが、大体これぐらいの費用は掛かってきます。
ドライブシャフトの脱着費用な結構高いので、先程紹介した分割式を使う事でかなり費用が抑えられるのがイメージ出来ると思います。
ちなみに、ディーラーで交換作業をお願いするともっと高くなります。
これはドライブシャフトブーツの金額が高くなるのが理由です。
ドライブシャフトブーツは純正品と社外品で結構値段の開きがあります。
個人的には社外品のブーツで充分です。交換後破れた事はありません。
社外品のゴムブーツでは【大野ゴム】が有名で、評判も高いです。僕もこれを使うことが多いです。
まとめ
ドライブシャフトのブーツが破れている事に気が付ける人はほとんどいませんが、恐らくこの記事に辿り着いてくれた方は、気が付いているのかな?
なるべく早めの交換をお勧めします。
ブーツ交換のみで済めば、それほど高い修理費用が掛かってしまう事はありません。
ブーツの破れを放置して、ドライブシャフトごと交換する羽目になってしまうとバカバカしいですよね…
そうならないためにも、気が付いた段階で交換してもらいましょう。
最悪の場合、ベアリングが外れて走行出来なくなる事もありますからね。
それでは。
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