先日、バイクに使用していたボルトを分け合って、切断したところ全ネジタイプのネジではなかったため、ネジ山の有効長が足りなくなってしまいました。

そこで、ボルトのネジ山を切り足し、必要に応じたネジ山長を確保してやりましたので、ボルトやネジのネジ山を切り足す方法について簡単に紹介していきます。
ボルトを切断して短くしてやるケースや、ネジ山が少しだけ足りない…。そんな時に重宝する方法です。
用意するもの
- 潤滑剤
- タップダイス
- ボルトを回す工具
これだけあれば、ネジやボルトのネジ山を切り足すことが可能です。
【ボルト】ネジ山の切り足し加工のやり方
ボルトやネジのネジ穴を切り足す際には、ボルトのネジサイズに合うタップダイスとハンドルを用意し、タップダイスの中にボルトをねじ込んでやります。
あとは、潤滑剤を吹きかけて、ボルトに工具を掛けてやり、ボルトを締め込むように回してやれば、どんどんネジ山を追加で切り足すことが可能です。
※潤滑剤には、Kureの556を使用しています。
穴を開けたりネジ山を切るとき用の、スプレー(油)もありますが、556でも大丈夫です。何十本も加工する訳ではないと思いますし。
作業中は、どんどん一気にボルトやネジを回していくのではなく、ボルトを半回転回したら1周戻して、さらに半周。これを繰り返しながら作業していくことをお勧めします。
一気に回してネジ山を作ろうとすると、カスが溜まりタップダイスの負担が大きくなるため、刃こぼれの原因に繋がります。
M6〜M8ぐらいまでのボルト径であれば、この方法で簡単にネジ山を切り足すことが可能です。それより上の径に関しては、出来ないことはないけど、かなり大変です…。
- 奥側 未加工品
- 手前 ネジ山の切り足し加工済み
少しでもネジ山がある状態から、切り足す場合は、誰でも簡単にきれいにネジ山を切り足すことが可能です。
まとめ
全ネジタイプのボルトやネジであれば、このような作業が必要な場面には巡り合いませんが、全ネジではないタイプのボルトの場合、少しだけネジ山が足りない…。
そんな場面は珍しくありません。
そんな時には、ネジを購入し直すという手段もありますが、タップダイスだけあれば簡単にネジ山を切り足すことも可能ですので、そのような場面に直面した場合には、ネジ山を切り足す、という選択肢を持っておくと便利かもしれません。
僕自身が使用しているタップダイスセットは、安物のセット商品ですがこの程度の加工であれば楽勝です。
▪️使用しているタップダイスセット
▪️ネジの切断方法

それでは。
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