車高調を付けたけど、走行中の揺れが収まらない…
そんな声を耳にする事もしばしば。
ちょっと前に、僕のブログの読者さんからもそのような相談を受けた事があります。
そこでこの記事では、車高調の揺れが収まらない理由と原因について解説していきます。
車高調が揺れる理由はたった1つです。
車高調の縦揺れが収まらないたった1つの理由
車高調の揺れが収まらない理由は1つです。
段差で沈み込んだバネが元の長さに戻る際、バネの力をショックアブソーバーが制御しきれないのが理由です。
バネは沈むと、元の長さに戻ります。
しかもバネは勢いよく戻ります。
この時、バネが戻るスピードをゆっくりにしてくれるのがショックアブソーバーの仕事です。
しかし、減衰力調整がバネレートに合っていない、もしくはショックアブソーバーのオイルが抜けて役目を果たしていないと、バネの力を制御しきれません。
そうすると、バネは思うがままに元の長さに戻ります。勢いよく元の長さに戻ったバネは、その勢いを殺しきれずに、再び反動で縮みます。
これが車体の揺れが収まらない理由です。
車高調によって車が揺れる4つの原因
- 車高調の抜け
- バネが固すぎる
- プリロードの掛け過ぎ
- バネが遊んでいる
車高調を付けた事で、縦揺れが収まらなくなってしまう理由は先程お伝えしました。
次はもっと深掘りして4つの原因について解説します。
車高調の抜け
中古品の車高調を買ってきて、取り付けるとありがちなのが車高調の抜けです。
これは、車高調の中にあるはずのオイルが完全に抜けきった状態を意味していて、車高調がショックアブソーバーの役目を果たしません。
車高調には寿命があります。
そうした状態では、バネの戻る力を全く制御出来ないので、バネは伸び縮みを繰り返します。
そうなれば、車の縦揺れは収まりが効かなくなってしまいます。
バネが固すぎる
車高調は正常に作動しているけど、縦揺れが収まらないケースもあります。
バネレートが固すぎるのがありがちな例です。
車高調とバネレートと相性はとても大切で、バネレートによって車高調の中身が変わってきます。
主にオイルの固さです。
バネレートが固くなればなるほど、バネが縮んでから戻る際に発生する力は大きくなります。
そうなれば、当然車高調もそれだけの力を制御してあげなければいけません。
つまり、バネレートの硬さに対して車高調のキャパが追い付かないと、バネの力を制御しきれないので、結果としてバネはいつまで経っても収まりません。
バネレートと車高調の中身はとてもバランスが大切なのです。
バネレートが低過ぎて、ショックの減衰力が強くなってしまう場合も全く同じ症状が出ます。
プリロードの掛け過ぎ
車高調のバネに車重が掛かる前から縮めておく事をプリロードを掛けると言います。
プリロードを掛け過ぎてしまうと、バネの反発力が強くなり、結果としてバネの力を車高調が制御しきれなくなってしまいます。
プリロードの掛け過ぎは故意的では無く、誤ってそうしてしまっている場合もあります。
不安な方は1度チェックしておく事をお勧めします。
車高調のプリロードについては詳しくこちらの記事で解説しています。
バネが遊んでいる
最後にバネが遊んでいるケースです。
バネが遊んでいる場合、必ずとは言いませんが大きな段差を超えた際に、縦揺れが収まらなくなる場合があります。
これは、バネがフリーの状態になっている状態です。
もちろん、普段は車重が掛かっているため、フリーの状態ではありません。
しかし、大きな段差を超えた時、バネに対する荷重が0になるタイミングが発生する事があります。
そうした時に、1度バネがフリーになり、その反動が大きな力となり車高調のキャパを超えてしまう事があります。
そうすると、当然ながらバネの動きに勢いが付くため、車高調がバネの動きを制御出来なくなります。
これが、バネが遊んでいると縦揺れが収まらなくなる原因です。
まとめ
この記事での解説をまとめると…
段差で沈み込んだバネが元の長さに戻る際、バネの力をショックアブソーバーが制御しきれないのが理由です。
理由は1つですが、原因は4つです。
- 車高調の抜け
- バネが固すぎる
- プリロードの掛け過ぎ
- バネが遊んでいる
まずは、自分の車の状況を把握し、どこに原因があるのかを突き止めましょう。
原因が分かればそれほど解決は難しくありません。
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