急に車のヒーターが効かなくなっちゃったんだけど、何が原因かな…?
こんな悩みを持たれる方も珍しくありません。
そこでこの記事では、車のヒーターが効かなくなる原因(温風が出ない)について紹介していきます。基本的には、ここで紹介する原因のどれかに当てはまるケースが大半です。
車のヒーターが効かない(温風が出ない)4つの原因
車のヒーターが効かなくなる原因は、以下の4つの中のどれかに原因があるケースが大半です。
- クーラント(冷却水)が入っていない
- アクチュエーターの故障
- ブロワモーターの故障
- サーモスタットの故障
それぞれ順番に解説していきます。
クーラントが入っていない
まず初めに、車のヒーターが効かない状態になってしまった際、真っ先に確認して欲しいのは、エンジンの熱を冷ますためのクーラント(冷却水)が入っているか否かです。
車のヒーターは、エンジンの熱を冷ます際に使用している、【クーラーント】を利用して、社内に温かい風を送り込んでいます。エンジンの熱を暖房として利用しています。そのため、車のヒーターが効かない場合、冷却水がどこからか漏れてしまっているがために、クーラントが入っていない状態になっている可能性があります。
この場合、ヒーターが効かない所の騒ぎではなく、出先でエンジンがオーバーヒートしてしまう恐れがあります。(エンジンが冷やせないので。)そのため、車のヒーターが効かない場合は、兎にも角にもクーラーントが入っているか否かを一番に確認してみて下さい。
もし、クーラントが空っぽになっていたり、著しく量が減っているような場合は、クーラントが無いせいでヒーターが効かない状態です。クーラントを補充するとともに、クーラントの漏れを確認するなり、車屋さんに一度車をみてもらう事を強くお勧めします。
アクチュエーターの故障
次にヒーターが効かない原因になるのが、アクチュエーターの故障によって、冷房から暖房への切り替えが出来ていないため、ヒーターが効かないケースです。
車の冷暖房の切り替えは、エアコンのコントロールパネルによって、冷暖房の切り替えを行っています。このスイッチの先に、アクチュエーターと呼ばれる部品があり、この部品によって冷房と暖房を切り替える構造になっています。
※フラップサーボモーターとも呼ばれます。
少し画像だけだど分かりにくいですが、エアコンパネル側で暖房と冷房の切り替えを行うと、アクチュエーターのアームが可動し、その先にある白いブラケットの角度が変わっているのが確認できます。
- 上側 暖房の状態
- 下側 冷房の状態
このアクチュエーターは、車種によっても変わりますが、よく壊れます…。これが壊れることで、エアコンのパネル上では暖房の切り替えを行っているのに、実際のところは冷房のまま暖房に切り替えが出来ていない状態です。
そのため、ヒーターが効かず冷たい風だけが出てきてしまいっている状態です。
この原因によって、ヒーターが効かない症状は、季節の変わり目に起こりがちです…。(正確にはそこで初めて気が付く。)夏から冬に移行する際。長いこと冷房だけを使用していたため、冷暖房の切り替えをすることがない季節が終わり、切り替えをした際に気が付くパターンです。
車によっては、運転席の足元付近から裏側を覗き込むと、アクチュエーターが見れる場合があります。そのような場合は、エアコンの摘みやらボタンで冷暖房の切り替えをしつつ、アームが稼働しているどうかを確認してやれば原因の特定が可能です。
もし、アクチュエーターが動いていない場合は、アクチュエーターを交換することで問題解決します。
アクチュエーターを長い棒なのどを使って突いて見ると、一時的にアクチュエーターが動き出し、エアコンの切り替えが可能になる場合もありますので、今すぐに何とか…。という人は試してみて下さい。
ブロワモーターの故障
これはヒーターに限らず、冷房の時にも同じことが言えますが、ヒーターが効かない場合ブロワモーターと呼ばれる部品が故障している可能性があります。
このブロワモーターは、ラジエターによって温められた風を室内に送り込む扇風機のような部品です。
これが故障してしまうと、温められた風は室内に送り込まれてこないため、ヒーターが効かなくなります。
故障の判断方法は、エアコンパネルの風量調整をしてみて、ダクト部分から風が出てくるか否かです。モーターが壊れていると、風は出てこない状態です。ちなみに、冷房の際にもブロワモーターを利用して社内に冷たい風を送り込むため、同じように冷房の方も風が出なかったり、調整が効かなくなります。
エアコンの吹き出し口から、風が出てくる場合はブロワモーターが原因ではありません。
サーモスタットの故障
最後にサーモスタットの故障が原因で、ヒーターが効かないケースです。このサーモスタットと呼ばれる部品は、クーラントの温度を見て冷却水の流れを制御している部品です。
サーモスタットは本来、閉じた状態になっており、エンジンの中を循環しているクーラントはラジエター側には流れません。しかし、冷却水の温度が上昇してくると、サーモスタットが開いてラジエター側に冷却水を流し込み、冷却水の温度を下げる働きをしています。
▪️正常な動き
- 水温が上がるとサーモスタットが開く
- 水温が下がるとサーモスタットが閉じる
▪️ヒーターが効かなくなる
- 常にサーモスタットが空いている状態
このサーモスタットが故障してしまったことで、サーモスタットが開きっぱなしになって開閉しない状態になると、クーラントは常にラジエター側に流れてしまい、いつまで経ってもクーラントが温まらず、ヒーターの効きが悪い状態になります。
オーバークールなんて呼び方をされます。(冷やし過ぎだと思ってもらえれば。)
※サーモスタットが閉じたまま、開かない状態になる逆パターンも存在します。こっちも問題ですが、ヒーターの効きとは無関係なので、説明は省きます。
特徴としては、いつまで経っても生ぬるい風しか出てこないような状況で最も疑わしい原因です。
まとめ
車の暖房が効かなくなってしまう原因には、以下の4つが挙げられます。
- クーラント(冷却水)が入っていない
- アクチュエーターの故障
- ブロワモーターの故障
- サーモスタットの故障
まず初めに確認するべきポイントは、エンジンルームを開けみて、サブタンクにクーラントが入っているか?クーラントの漏れは無いか?(クーラント独特の甘い匂いがするので漏れていると割とすぐに分かったりします。)を確認してみて下さい。
クーラントが完全に抜けてしまっている状態だと、車の暖房は効かない状態になります。それだけではなく、そのまま乗っているとオーバーヒートしてしまい、最悪の場合廃車コース真っしぐら…。
クーラントが入っている事を確認してから、他の原因を1つづつ確認してみて下さい。
エアコンの吹き出し口から、風が出ている状態であれば、ブロワモーターの故障は除外してもらって大丈夫です。
それでは。
▪️関連記事はこちら