車屋さんにアームやキャンバーアダプターを組み付けして貰ったのですが、タイロッドエンドが届かないと言われました…。タイロッドエンドが届かなくなる原因は何でしょうか?
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、タイロッドエンドが届かなくなる原因についてお話ししていきます。
タイロッドエンドが届かなくなる原因
タイロッドエンドが届かなくなる原因は、キャンバーの付け方の問題です。
タイロッドエンドが届かなくなるケースは、ロアアーム側を外にオフセットし過ぎている場合に起こります。ロアアームを延長したり、キャンバーアダプターを取り付けたり、ナックルにキャンバー加工をしているケースなどがロアアーム側(下側が外にオフセットされる形に。)
- ロアアームを延長する
- キャンバーアダプターを取り付ける
- ナックルにキャンバー加工を追加する など
また、キャンバーをつける際に、下側を外にオフセットする形だけでキャンバーを付けると、より早い段階でタイロッドエンドが届かなくなります。
つまり同じ5度のキャンバーを付ける場合でも、ロアアームだけで付ける場合と、アッパーアームを併用して付ける場合では前者の方だけがタイロッドが届かない状態に陥ります。
アッパーアーム側とロアアーム側で均等にキャンバーを付けるような形を取ると、トーインとトーアウトの関係が互いに打ち消し合うため、タイロッドが届かなくなってり、タイロッドがドン突いてしまうようなケースが起こりにくくなります。
- アッパーアーム側でキャンバーを付けるとトーアウト
- ロアアーム側でキャンバーを付けるとトーイン
ストラット構造の場合、アッパーアーム側でキャンバー付けるというのは、【キャンバーボルト】や【調整式のピロアッパーマウント】がそれに値します。
※車種によって、タイロッドの取り付け位置が前方側と後方側があるので、トーインとトーアウトの関係は異なる場合があります。
対策方法
タイロッドエンドが届かなくなってしまった際にできる対処方法は以下の通りです。
- タイロッドエンドを延長する
- アッパーアーム側でもキャンバーを付ける
タイロッドエンドが届かなくなってしまう場合は、タイロッドエンドを流用したり延長したり、延長用のアダプター等を使用し伸ばしてやるのが一般的です。
アッパーアーム側でキャンバーを付けることで、タイロッドエンドが届かない問題が解決するのは事実ですが、ロアアーム側だけでキャンバーを付けたい理由がある人にとっては、後者の対策方法では腑に落ちませんね。
もし何となく、ロアアーム側だけでキャンバーを付ける形になっているような方であれば、ロアアーム側で付けたキャンバーを起こして、アッパーアーム側でキャンバーを付け直すという選択も頭の片隅に入れておくと良いと思います。
まとめ
タイロッドエンドが届かなくなる原因は、ロアアーム側だけでキャンバー角を調整しようとした際に起こりうる現象です。
- ロアアームを延長する
- キャンバーアダプターを取り付ける
- ナックルにキャンバー加工を追加する など
タイロッドエンドが届かなくなってしまった場合は、タイロッドエンドを延長して伸ばしてやれば解決します。ドリフトをされている方なんかはロアアーム側でキャンバーを付けるのでありがちですね。
タイロッドエンドの多車種流用が可能で、純正よりも長くなる車種もあるので流用が可能であれば流用するのも1つの手段です。
※テーパー径が異なると危険なので、無闇に長さだけを見て流用するのはやめて下さい。
それでは。
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