車高調のバネが直巻きじゃなくて、樽型のバネが付属してきたんだけど、このバネってなんかメリットある？
以前友人にこんなことを聞かれたことがありました。
僕自身も、初めて樽型スプリングを使用した際、メーカーに聞いてみたことがありますので、その時の返答を元に樽型スプリングのメリットについてお話ししていきます。
【車高調】樽型スプリングのメリット
樽型スプリングのメリットは、スプリングの径が小さいところと大きいところでバネの硬さが変えられる点にあります。つまるところ、1つのバネに複数のレートを取り込むことが出来るということです。
可変レートコイルと呼ばれます。
街乗りのようなバネがそれほど大きく沈み込まない時には、径が大きいところが主に仕事をするため、マイルドな乗り味を体感しつつ、高速道路を走行中やコーナリング時に大きく沈み込む際には、レートが高くなるため、しっかりとした乗り味を作り出すことが可能になるとのことでした。
バネは、【同じ材質】【同じ径線】である場合、直径を太くした方がレートが低くなります。
※メーカーに質問してみた時の回答。（数年前の話なので、1言一句正確に書けている訳ではありませんが…。）
簡単に言えば、直巻きスプリングよりも乗り心地が良い。というのが樽型スプリングのメリットかと思います。
デメリットもある？
メーカーに聞いたところによると、性能に関するデメリット点は無いということでしたが、人によっては樽型スプリングがデメリットになる場合もあります。
- ホイールとの干渉
- 車体との干渉
- アームとの干渉
このようなデメリットが生じる人はかなり稀な類になりますが、車高を極端に下げたり、キャンバー角の調整量が極端に多いような弄り方をする人にとっては、このような障害が発生する場合もあります。
バネの径が直巻きスプリングに比べて太くなるため、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションであれば、アッパーアームを短縮した際、アッパーアームと樽型スプリングが干渉するかもしれません。
また、ストラット車であれば、調整式のピロアッパーマウントを使用した際、車高調を寝かした際に車体とバネの干渉が発生するケースも起こり得ます。
一般的な調整式ピロアッパーマウントであれば、そこまで調整キャパがないので、そのようなトラブルになることは無いですが、調整キャパの多い調整式アッパーマウント等であれば、可能性は大いにあります。
少数派に対するデメリットの話をしているので、正直関係ない人が多数だと思いますが、人によってはこのようなデメリットが生じる場合があります。
まとめ
樽型スプリングのメリットは、スプリングの径が小さいところと大きいところでバネの硬さが変えられる点にあります。つまるところ、1つのバネに複数のレートを取り込むことが出来るということです。
樽型スプリングを使用することで、記事中にも書き込みましたが、バネの沈む量によってバネレートを変化させることが出来るので、乗り心地に大きなメリットを与えてくれるスプリング形状です。
あくまでも、メーカーからの回答（理論）をお伝えしたまでで、樽型スプリングと直巻きスプリングで乗り比べをした訳ではないので、あまり強くは言えませんが…。（絶大な効果が体感出来るかはどうかは別の話ということです。）
機会があれば、同じ車。同じサスペンション。同じバネレートで直巻きスプリングと樽型スプリングの乗り比べをして、比較した際の体感について追記しようかと思います。（いつになることやら…。）
それでは。
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