MENU
カテゴリー

【MH21S】エアコンのマグネットクラッチのシム調整方法

先日、気温が30度近くまで上がった熱い日に、車のエアコンを点けたのですが、時間が経つと熱風しか出てこない…。しかし、しばらく走行を続けると、再び冷たい風が出てくる。

 

そこで、エアコンのマグネットクラッチのシム調整を行いました。

 

この記事では、エアコンのマグネットクラッチのシム調整のやり方について解説していきます。

 

今回調整する車両はスズキのワゴンRですが、基本的にはどの車のエアコンでも、この記事で紹介している方法で、同様の調整が可能です。

目次

使う工具

 

  • 六角レンチ
  • ユニバーサルホルダー
  • ピックツール
  • クリップ外し
  • 隙間ゲージ

 

作業はタイヤハウス内にあるカバーを外して行いますので、ジャッキアップしタイヤを外して作業しています。

 

マグネットクラッチを外す際に、クラッチが空転してしまいボルトが外せませんので、クラッチを抑えておく必要があります。今回は、家にあったバイクのエンジンを分解する際に使用しているプーリーホルダーを使用。

 

 

 

マグネットクラッチのシム調整

 

マグネットクラッチのシム調整を行う場合は、クラッチ部分を一度取り外し、プーリーとクラッチの間に入っているシム(ワッシャー)を外して隙間を調整します。

 

コンプレッサーやプーリーに掛かっているベルト類はそのままで作業可能です。

 

マグネットクラッチの調整方法の手順は以下の通りです。

 

  1. クリアランスを確認する
  2. マグネットクラッチを取り外す
  3. 中のシムを計測してシムを抜く
  4. マグネットクラッチを再び取り付ける

 

クリランスを確認する

 

ここの隙間にシックネスゲージ(隙間ゲージ)を差し込み、クリアランスを確認。

 

約、0.8ミリほどクリランスが空いています。ちなみに適正数値は【0.4ミリ】とのことです。

 

 

適正値に比べて、クリアランスが倍近く空いてしまってる状態でした。

 

マグネットクラッチを取り外す

 

現状のクリアランス状態を確認したら、一度マグネットクラッチを取り外してやります。

 

マグネットクラッチの中心に固定するボルトがあるのですが、ボルトを緩めようにもクラッチが回転してしまうため、ボルトは緩みません。

 

そこで今回は、マグネットクラッチにユニバーサルホルダーを取り付け回転を止めながらボルトを外します。車種や年式によって、固定ボルトの形状は異なります。(今回は内六角でした。同じワゴンRでも外掛けの六角の場合あり。)

 

プーリーホルダーでもいけそう。

 

 

 

ユニバーサルホルダーを使用しなくても、マグネットクラッチに電流を流し、プーリー側に貼り付けてボルトを外す方法もあります。

 

※ここのボルトはインパクトレンチ使用不可。(整備書曰く。だそうです。実際に見た訳では無いけども。)

 

 

マグネットクラッチが取り外せました。作業スペースが確保できる場合は、エアコンベルトを外したりエアコンのコンプレッサーを外したりズラしたりせずとも、作業可能です。

 

シムの厚みを計測してシムを抜く

 

スペースが狭くてピントの合った写真は撮れませんでしたが、シャフトの軸部分を除くと中にシムが入っています。これをピックツールを駆使して全て取り出します。

 

磁気があってなかなかスムーズには出てきません…。スペースも狭いし…。

 

シムの枚数は車種等によっても異なりますが、今回のワゴンRは4枚入っていました。(もしかすると、中にまだシムが残っているかも。)これが本来の枚数かは知りませんが、調べてみた感じ、まだ一度も調整はされていない気がします。

 

 

  • 1ミリ  1枚
  • 0.4ミリ 3枚 

 

 

※正直マイクロで計測している訳でないので、多少誤差があるかも。

 

 

 

今回は、0.4ミリであろうシムを1枚抜いておきました。

 

マグネットクラッチを元に戻す

 

シムの量を決めたら、使用するシムを再びコンプレッサーのシャフト部分にはめ込み、マグネットクラッチを元通り組み付ければ作業完了です。

 

外から見るとまだクリランスが広くも見えますが、クラッチが段減りしていたり反り返っている為です。実際のクリアランスは0.4〜0.5ミリほどまで減りました。

 

 

まとめ

 

とりあえず、シムの調整を行ってから1週間程度走行していますが、今のところエアコンが冷えたり冷えなかったりする症状は出ていません。

 

しかしながら、まだ夏本番では無いのでしばらく様子見をしようと思います。

 

とりあえず一件落着です。

 

このトラブルはスズキ車に多いようです。もちろん、他車種の車でも同じような事例はありますが。もし、同じようにエアコンが冷えたり冷えなかったりする場合は、マグネットクラッチのクリランスを確認してみて下さい。

 

可能性としては、エアコンのリレーがダメになっているケースも多いみたいですが、何も用意しなくても作業が出来るマグネットクラッチのシム調整から行いました。(症状の出方がもっと極端であれば、先にリレー交換をしたかもしれませんが…。)

 

今回のケースは、マグネットクラッチのシム調整をしたところ、問題なくエアコンが効くようになり、夏を無事に乗り切ることが出来ました。

 

 

それでは。

 

▪️関連記事はこちら

あわせて読みたい
【車のエアコン】マグネットクラッチとは?どんな役割がある? 先日、車のマグネットクラッチのシム調整を行いました。   エアコンのマグネットクラッチってなに?   こんな疑問を持たれる方も少なくありません。初めてそ...
あわせて読みたい
【MH21S】セルモーターの交換方法 先日、購入してきたMH21Sですが、エンジン始動時にセルモーターからの音がおかしい...。   スズキ車によくある、変な音が出ています。   とりあえずエンジン...
あわせて読みたい
【MH21S】ベルト交換のやり方 先日購入してきたMH22のベルトが常に鳴り続けている状況なので、ベルト交換を行いました。   そこでこの記事では、MH21・22のベルト交換の方法について紹介してい...
あわせて読みたい
【ワコーズ】パワーエアコンプラスの効果/本当に涼しくなるの? 先日、知り合いの車屋さんに野暮用があったので、ついでにワコーズのパワーエアコンプラスを注入してもらいました。   僕自身、毎年乗っている車が変わる変な人な...
あわせて読みたい
【MH21S】ストップランプ交換/球切れよりも接触不良の可能性…大。 車を購入し、引き取り時からMH21Sのストップランプが点灯しない状態...。ちなみにハイマウント部分は点灯し、両側のテールランプ側のストップランプが点かない状態です...
あわせて読みたい
【MH21】ベルトの張り調整のやり方/ベルト鳴き対策 先日購入してきたワゴンRのベルトがずっと鳴りっぱなし...。キュルキュルキュルキュル小音ではありますが、鬱陶しすぎて乗っていられない。   そこでベルトの調整...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次