モンキーのエンジンオーバーホールに伴い、クランクケース内のベアリングを新品に交換しておきます。
そこでこの記事では、クランクケース内にあるミッションベアリングの交換方法について解説してきます。
合わせて、ミッションベアリングの品番も。
ミッションベアリングの品番
モンキー系の横型エンジンに使われているミッションベアリングの品番は、【6203C3】。
▪️各部の寸法
- 外径 40ミリ
- 内径 17ミリ
- 厚み 12ミリ
ミッションケース左右とも同じベアリングが使用されています。
ミッションベアリングの交換方法
ミッションベアリングの交換方法は、至ってシンプル。クランクケースをヒートガンで温め、熱膨張を利用し交換していきます。
なるべくベアリングにヒートガンを当てないように、クランクケースのベアリングの周りをヒートガンで温めていきます。熱が伝導するので、どうしてもベアリング側も熱が入りますが…。
5分ちょっと温めてやると、ベアリングが下に落下します。
場合によっては、自然に落下するまでいかないので、その時はクランクケースを十分温めたら、ベアリングにソケットでも当てがい、裏から少し叩いてやると簡単に外すことが可能です。
少し叩いてもベアリングに動く気配がないときは、もう少しだけ温めてやりましょう。
ベアリングが外せたら、ベアリングがハマるレース部分を綺麗に吹き上げ、もう一度クランクケースを温め、ベアリングをはめ込みます。
ベアリングレースを掃除する際には、乾いたウエス等で吹き上げてやればOKです。パーツクリーナーを使うと、急激に冷えてアルミにあまり宜しくありません。それにベアリングがぴったりハマっていたので、正常であればそれほど汚れはありません。
ベアリングをはめる際には、ベアリング側は冷えているため、抜くとき以上にすんなり入ります。
クランクケースは熱膨張し、ベアリング側は正常な寸法なので外す時よりもクリアランスが広くなっています。
ベアリングを入れたら、ベアリングが確実に奥まで入りきっているかを確認して、クランクケースが冷めるまで放置。完全に冷え切ったらベアリングはもうビクとも動かないです。
ベアリングを手で押さえながらベアリングのハマり具合を確認し、冷やしている間は、クランクケースを逆向きに置いておいて下さい。
冷める前にベアリングが動く可能性があります。
まとめ
クランクケース内のミッションベアリングを交換する際には、ヒートガンを使用し、クランクケースを温めて交換を行います。
本来であれば、ベアリングプーラーを使用するのが正しいやり方かと思いますが、ヒートガンを使う方法でも問題なく作業可能です。
どちらの方法でも構いませんが、ベアリングを無理に叩き抜いたり叩き入れたりするだけはNGです。ベアリングがハマるレース部分がかじっちゃうので、クランクケースが使い物にならなくなってしまうのでそこだけ注意です。
それでは。
▪️関連記事はこちら