モンキーのフロントローダウンに伴いダストブーツがぺちゃんこに…。
そこでフロントフォークのアウターカットを行います。
以前に、タップを切り足しカットする方法はこちらの記事で紹介済みなので、今回は溶接で行うアウターカットをやっていきます。
溶接で行うアウターカットなら、角目シャリーや5Lモンキーの純正アウターも短縮可能です。
用意する工具
- マスキングテープ
- グラインダー
- 溶接機
- 紙ヤスリ
紙ヤスリは、溶接面を整えるのに使用するのですが、この時にはホルダーを使って作業します。
そこに関しては、後ほど紹介します。
溶接で行うアウターカットのやり方
作業手順は以下の通りです。
- カット位置にマスキングテープを貼る
- アウターをグラインダーでカットする
- 塗装を削り落とす
- 溶接する
- 溶接面を整える
順番に解説していきます。
アウターをカットする
カットする位置にマスキングテープを貼ったら、容赦無くカットします。
今回、このサイズのパイプカッターの持ち合わせがなかったので、グラインダーでカットしていますが、絶対にパイプカッターを使う事をお勧めします。
グラインダーは慣れっこですが、4Lモンキーの純正フォークはやや金額がお高めなこともあって、久しぶりに手が震えましたね…。
カット面が平行にならないと、上手く溶接が出来ません…。
インナーフォークのガイドは結構シビアなクリアランスなので、少しでもズレるとインナーフォークが組めなくなってしまいます。
アウターカットの切断量に関しては、こちらの記事で紹介しています。
塗装を削り落とす
カットが終わったら、溶接面の塗装を剥がしておきます。
溶接する面に塗装が乗っていると、綺麗に溶接が出来ません。溶け込まなくなり、強度が出なくなってしまう原因にも繋がります。
また、この時、溶接面同士を少し斜めに削っておきましょう。こうすると、溶接のビートが中に入り込むため、強度面にしても溶接ビートの盛り上がりも少なく済みます。
パイプとパイプを付き合わせた際に、【Vの字】が出来るように。
溶接する
溶接する際には、そのまま溶接するのでなく、アウターの内側と同じ径のパイプ等を入れた状態で、位置をバッチリ決めて溶接します。
これをやらないと、溶接するパイプ同士の位置がズレて見栄えもだし、使い物にならないくなる恐れがあります。
今回は、22ミリのソケットがピッタリサイズだったのでこれを使用。(内径30ミリだったかな。)
ガイドを入れているとは言え、多少なりともガタがあるので点付けする際に、スケールを当てがい溶接し、曲がりが無いかを確認しながら作業を進めます。
▪️使用している溶接機はこちら。
溶接面を整える
溶接後の写真を撮り忘れましたが、溶接後はビート面を削り形状を整えます。
荒削りは、グラインダーを使用し、最後の仕上げは手で地道に作業します。
紙ヤスリで仕上げる際には、サンディング用のホルダーを使用し削ります。手でやると波打ちが激しく、溶接面が消えないと思います…。
ある程度はパテを入れても良いですが、なるべくならパテの量は少ないに越したことはありませんから…。
仕上がりがこちら。まだパテは入れていませんが、パッとどこが溶接されているかは分からないぐらいには仕上がっていますね。
アウターカットの量は好みもありますが、個人的にはブーツが干渉物ギリギリのところに来るように、必要最低限度のアウター長が好きなので、この量に調整しました。
あまりにも無駄に短くなると、見窄らしい姿になるので注意した方が良いかもしれません。
まとめ
あまり溶接でアウターをカット(短縮)する人はいないと思いますが、参考になれば幸いです。
この方法なら、5Lフォークや角目シャリー等のアウターカットも可能になります。(内側でCクリップを使用して固定するタイプのフロントフォーク。)
本来なら溶接ではなく、タップを切り足し短くカットする方法をお勧めします。ちなみにネジのサイズはM34のピッチ1.0です。
タップの切り足しは以前やっているので、今回は興味本位でこの方法を選択してみました。
フロントの車高を下げる方法についてはこちらの記事で詳しく解説済みです。
それでは。
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