MT車に乗っているんだけど、クラッチ交換時期ってどうやって見極めるの?どうなったら交換した方が良い?
こんな疑問を持たれる方も少なくありません。
そこでこの記事では、クラッチの交換時期についてお話ししていきます。
クラッチの寿命はどのぐらい?
クラッチの寿命は8万キロ〜10万キロと言われることが多いです。
しかし、この数字は1つの目安に過ぎず、もっと早くダメになる車もあるし、15万キロ以上持つ車もあります。この1番の要因は、車の乗り手次第です。
つまるところ、上手な人が乗ればクラッチの寿命は大幅に伸びるし、下手くそな人が乗ればクラッチの寿命は縮むということです。
半クラを多用する乗り方や、半クラ(発進時)にエンジンの回転数を上げ過ぎた乗り方をしていると、クラッチの寿命は縮まってしまいます。
それに加えて、その車によってもクラッチディスクも持ちは変わってきます。パワーのない軽自動車はクラッチディスクが減りにくいし、その逆でパワーのある車はその分、ディスクの減りも早くなります。
そんなこんなで、クラッチの寿命は年数や走行距離だけで判断するのは難しいというのが事実です。1つの目安として、8〜10万キロ付近で予備整備として、交換しておくユーザーも少なくありませんが。
このクラッチディスクは先日交換した、【14万キロ】走行の軽自動車から取り外したクラッチディスクです。写真だと分かりにくいですが、まだ少し溝が残っています。
ちなみにですが、クラッチディスク面にある溝が完全になくなるまで減ると、クラッチが滑ってくる頃合いです。クラッチディスクの寿命だけを言えば、これがクラッチの寿命です。
しかしながら、クラッチディスクの残量は、クラッチ周りを分解してしまわないと、確認出来ないケースが大半ですので別の方法で判断しなくてはいけません。
クラッチ交換時期に現れる症状
こんな症状が出てきたら、クラッチの交換時期が来ている証拠です。
- クラッチが滑る
- クラッチのミートが近い
- レリーズベアリングからの異音
- ギアの入りが悪い
クラッチが滑ったら、完全にクラッチディスクの寿命です。ただ、ここまでクラッチを限界まで使い切ってからではなく、少し余裕を持って交換したい人も多いと思います。
クラッチが完全に滑ってからでは、走行出来なくなってしまうので困りますからね。
そんな時は、それ以外でクラッチの寿命で判断する必要があります。
クラッチのミートが近い
クラッチのミートタイミングが近い場合は、クラッチディスクの磨耗が進んでいる証拠なので、クラッチの寿命を判断することが出来ます。
クラッチディスクが減ってくると、徐々にクラッチのミートが近くなります。
- クラッチが遠い ペダルを離してすぐに繋がる
- クラッチが近い ペダルを離してもなかなか繋がらない
多少クラッチが近くなっているぐらいであれば、クラッチ調整が効きますので、クラッチの交換時期と判断するのは早い場合もあります。
車によっては、クラッチ調整がオート調整になっているので、その場合はここで判断することが出来ないので注意です。
レリーズベアリングからの異音
クラッチペダルを踏み込んだ際に、レリーズベアリングから異音が発生している場合も、クラッチ交換時期になります。
レリーズベアリングから異音が発生するケースも多く、レリーズベアリングを交換するにはミッションを下ろして作業する必要があります。
そのため、レリーズベアリングを交換する際には、セットでクラッチを交換することになり、そこが1つのクラッチ交換の見極め判断になるのです。
レリーズベアリングの異音を放置していると、ベアリングが破損してクラッチ操作が出来なくなる場合もあります。
詳しくはこちらの記事でお話ししています。
乗り方次第ですが、クラッチディクスが完全に磨耗する前に、レリーズベアリングから異音が出始めるケースも多いです。
ギアの入りが悪い
クラッチペダルを踏み込んでいるのに、ギアが入らないケースもクラッチディスクの交換時期かもしれません。
クラッチペダルを踏んでいるのに、ギアが入らない(入りにくい)原因はクラッチだけにあるわけではないですが、クラッチが上手く切れていない場合があります。
クラッチディスクの磨耗だけが原因ではないですが、どのみちクラッチ周りを分解することになるので、そのタイミングでクラッチの交換をすることになります。
詳しくはこちらの記事でお話ししています。
まとめ
クラッチディスクの寿命は、8〜10万キロと言われることが多いですが、実際には乗り方次第でも変わるし、車種によっても変わります。
クラッチディスクの残量を目視で確認出来たら良いのですが、それは出来ないので、以下のような症状が出始めたらクラッチ交換時期が近い証拠です。
- クラッチが滑る
- クラッチのミートが近い
- レリーズベアリングからの異音
- ギアの入りが悪い
1つの判断材料にしてみて下さい。
それでは。
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