クラッチ交換をする際に、センター出しという言葉を耳にするけど、センター出しって何?
先日、友人とクラッチ交換をした話をしていた際に、そんなことを…。センター出しという言葉はしていても、イマイチ意味が分からない人も少なくありません。
そこで、この記事ではクラッチ交換時のセンター出しについて簡単に解説していきます。
クラッチ交換時のセンター出しとは?
クラッチ交換時に行われるセンター出しとは、クラッチディスクがセンターに来るように、クラッチ周りを組み込むことを意味します。
クラッチディスクは、ただ組むだけでは位置が決まりません。組み方次第で、ある程度自由自在の位置に組み込むことが出来てしまいます。理由は、位置決めのピン等はなく、クラッチカバー(ダイヤフラムスプリング)によって押さえつけられるように固定されているためです。
そのため、クラッチディスクおよび、クラッチディスクを組み込む際には、クラッチディスクが中心に固定するように、センター出しをするのです。
センター出しをしないとどうなる?
センター出しをせずにクラッチ周りを組み込むと、エンジンにミッションを連結させる際、ミッションがハマらなくなってしまいます。
つまるところ、ミッションが組み上がらないということになります。
クラッチディスクは、ミッション側にあるインプットシャフトのスプラインとディクスの内側にあるスプラインが噛み合う構造になっています。
▪️シャフトの写真
▪️クラッチディスクの写真
※クラッチカバーの上にクラッチディスクが置いてある状態の写真です。
当然、ミッション側のシャフトの位置は変わらないので、クラッチディスクの位置をミッションのシャフト側に合わせて組んでやる必要があります。
本来であれば、クラッチディスクを固定するのにミッション側のシャフトにはめ込んだ状態で組み込めれば良いのですが、物理的にそんなことは出来ません。
※中には例外もあって、プル式のクラッチに関しては、ミッションのシャフト側にディスクやらカバーやらを入れ込み組むため、センター出しの必要がありませんが…。JZX100とかがそれに当たります。
兎にも角にも、クラッチディスクのセンターが出ていない状態では、いくらミッションをエンジンに連結させようとも、スプラインが上手く入り込まず、組み込みが不可になります。
もし、そうなった場合は再び、クラッチカバーを外して組み直す事になります。
センター出しは専用のツールを使う人もいれば、今回僕がやったみたいに工具を代用したりする人もいます。
ドリフトしている人達で頻繁にクラッチ交換をするような人だと、ブローしたミッションからシャフト部分を切断し、それを使ってセンター出しを行う人もいますね。(最も理に適ったやり方ではありますね。少数派のやり方になりますが。)
ツアラー系を得意としているショップなんかでも、そのようなセンター出しをしているところがちょこちょこありますね。(凄いどうでも良い話ですが…。)
まとめ
クラッチ交換におけるセンター出しとは、クラッチディスクとミッション側のシャフトが上手いこと入り込む位置に、固定するために必要な行為です。
ここをやらないと、ミッションがエンジンと合体出来ず作業が先に進みません。クラッチ交換をする際には、省けない大事な作業です。
完璧にセンターが決まっていないと入らない、と言う訳でも無いらしいですが。
それでは。
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