先日、エリシオンじゃなくて20のアルファード買えば良かったじゃん。と友人から言われたのですが、トーションビームは嫌だよ。
そのように伝えたところ…
トーションビームはダメなの?あんまり良くない?
こんなことを聞かれました。
そこでこの記事では、トーションビームの欠点についてお話ししていきます。見る人次第では欠点が多い足回りですが、1つの利点が上回るというお話もしておきます。
※車を弄る人目線の内容です。
トーションビームの欠点(デメリット)
トーションビームの欠点は以下の3つが挙げられます。
- 乗り心地が悪い
- 足回りが垂直にストロークする
- 各部の調整が効かない
これはあくまでも足回りを弄る視点からの欠点がメインです。
乗り心地が悪い
トーションビームの車はどうしても乗り心地が悪くなります。
マルチリンクやダブルウィッシュボーンと比較すると、路面からの衝撃をダイレクトに受けるイメージ。
それだけではなく、左右の車輪を1つのシャフトで繋いでしまうため、片側の脚が沈むともう片側が伸びる動きになることがあります。つまるところ、車がロールしやすい構造のため、不快な動きが出来てしまいます。
片側のタイヤで段差を踏む瞬間がまさにその動きになります。
また、トーションビームは横Gに弱く、サスペンション機能が最大限活かせない状況が生まれやすい構造でもあります。
マルチリンクやダブルウィッシュボーンと比較すれば当然乗り心地の良さには劣りますが、純正で足として乗る車であればそれほど気にならない人が大半です。
日本でかなりの台数が売れたプリウスやアルファードもトーションビームを採用しています。乗り心地が悪いなんてクレームは無いに等しいと思います。
※ちなみに2車種とも、最近のモデルではマルチリンクが採用されています。
日産ならセレナもノートも同様にトーションビームですね。
足回りが垂直にストロークする
車のサスペンションがストロークする際に、タイヤが垂直に可動します。
つまり、ツライチにするとホイール(タイヤ)が車体の一部に干渉してしまうという事です。
マルチリンクやダブルウィッシュボーンであれば、タイヤがフェンダーを交わすようにストロークしてくれます。
僕自身はフェンダーとホイールがツラツラの出ヅラが好きなので、ココは大き過ぎる欠点です。
もちろん、トーションビームだからツライチには絶対に出来ないという訳ではないですが…
それをトーションビームで実現するには、ストロークを極限まで制御する必要があり、さらに乗り心地の悪化を招きます。
負のスパイラルですね。
各部の調整が効かない
基本的にトーションビームでは、マルチリンクで当たり前に出来る調整が出来ません。
- キャンバー調整
- キャスター調整
- トー角の調整
トーションビーム(アクスル)そのものを加工してしまえば、調整する事は可能です。
アクスル加工をしてしまえば、この辺りはゆうに解決出来ますが…
調整式のアームを買って付けるだけで調整が可能になってしまうマルチリンクと比べると厄介なところです。
トーションビームの利点
日本車の多くにトーションビームが採用されている1番の理由は…
トーションビームはコストが安く済むためです。ココがトーションビーム1番の利点になります。
マルチリンクとトーションビームを比較すると、足回りの部品点数がかなり変わってきます。トーションビームを採用すれば、必要最低限の部品点数で済むため金額(車体価格)を抑えることが出来ます。
また、トーションビームはスペースを取らない(マルチリンクに比べて)ので室内空間に充てることが可能になります。
車を日常の足として活用する分には、少しでも室内を広くしつつコストを抑えた方が、消費者的にメリットが大きいことから、色々な欠点よりも1つの利点が勝ると個人的には思います。
もっともらしい利点が走行性能側にもあるらしいです。僕は詳しくないしそれほど興味もないですが、マツダ3がトーションビームを採用したことについて熱く語っている人も多いのでそちらを参考にしてもらえたらと思います。
まとめ
トーションビームの欠点(デメリット)は…
- 乗り心地が悪い
- 足回りが垂直に可動する
- 各部の調整が効かない
あくまでも車(足回り)を弄る人目線の話ではありますが、この欠点を踏まえた上でもその車に乗りたいと思うのであれば僕も気にせず購入すると思います。
結局のところ、マルチリンクがやりやすいのと乗り心地の維持がしやすい点が大き過ぎるというのが結論です。
トーションビームがダメというよりかは、マルチリンクやダブルウィッシュボーンが優れているという結論に辿り着くと思います。
※辿り着くも何も、はなからそういう目的の元採用される足回りですが…
それでは。
■関連記事はこちら