先日、こちらの記事でロアアームのバンザイ解消についてお話しました。
当然ながら、車高を下げるとロアアームだけではなく、アッパーアームもバンザイするのはサスペンション構造上、言うまでもありません。
アッパーアームのバンザイについては、あまり触れられる機会が少ないですが、この記事ではアッパーアームのバンザイ解消法についてお話していきます。
アッパーアームのバンザイ解消法
アッパーアームのバンザイも、サスペンションの可動の妨げになるの言うまでもありません。
※アッパーアームがバンザイしていると、アッパーアームの付け根(ゴムブッシュ)に必要以上に負担をかかるためです。
そんなアッパーアームのバンザイ解消法は以下の2つです。
- ナックルの短縮加工
- アッパーアームの上げ加工
この2つに関して、順番にお話しています。
ナックルの短縮加工
手っ取り早く、アッパーアームのバンザイを解消する方法は、ナックルの短縮加工です。
ナックルを短縮する事で、アッパーアームの取り付け位置が下がるので、アッパーアームが並行に近づきます。※車高を下げる前のアーム位置。
ナックルの短縮加工は、ローダウンに伴うアッパーアームの干渉対策として多くのユーザーが行なっている方法です。
詳しくは、こちらの記事をご覧下さい。
アッパーアームの上げ加工
正直なところ、アッパーアームのバンザイ解消のためだけに、ナックルを短縮加工するのはコスパ悪すぎ…
確かに、アッパーアームが干渉しているならともかく、何も問題がないのに、ナックルの短縮加工は…
そんなユーザーにおすすめなのが、アッパーアームの上げ加工です。
アッパーアームの上げ加工ってあんまり耳にしませんが、(※ロアアームの上げ加工と比較すると)アッパーアームを上げ加工すると、アッパーアームのバンザイが解消します。
ご存知の方も多いかもしれませんが、一部のメーカーから販売されているアッパーアームは、取り付け部分の位置が上がっているものがあります。
- T-DEMAND
- 326Power
- ファイナルコネクション
- 日正タイヤ
他にもあるかもしれませんが、僕自身がパッと思いつくのはこのぐらい…。
アッパーアームの上げ加工では、アームの角度が並行に近づくだけで、アッパーアームの干渉対策には繋がりません。
これはあくまでも、アームのバンザイを解消してアームの可動をスムーズにしてやる目的です。
※アッパーアームの胴体部分が干渉するのであれば、対策になるけどボールジョイント部分(ナックルに固定する付近)が干渉する場合は解消しません。
↑このようなケースでは、上げ加工というより【アームの逃げ】という表現が正しいと思います。リアのマルチリンク式によく見られますね。
アッパーアームのバンザイ解消は乗り心地が良くなる?
正直な感想を述べると良くなるけど、そんなに【おーっ!】とはなりません。(個人差はある。)
※車の状態にもよると思う。
個人的に、違いに敏感なタイプではないので、参考にならないかもしれませんが、ロアアームのバンザイ解消の方が効果が大きい気がします。
アッパーアームが上げ加工されているものを付けたのは、人生で一度しかないので不確かと言えば不確かではありますが…。
まとめ
アッパーアームもロアアーム同様に、上げ加工をしてやる事でバンザイを解消することが可能です。
ロアアームに比べると、アッパーアームのバンザイ解消をされる方が少ないですが、(この世の車はダブルウィッシュボーン式よりもストラット式の方が多いのもあるかも。)アッパーアームもバンザイ解消は可能だし、乗り心地に拘るのであれば有効です。
違いは微々たるものかもしれませんが、このような小さな積み重ねが結構大事だったりします。
それでは。
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