ロアアームのガタって聞くけど、どのような症状が出るの?どんな状態をガタがあるの?
こんな疑問を持たれる方も多いかもしれません。
少しでもサスペンションのい構造を理解してれば分かる方も多いかもしれませんが、全く理解が出来ない人がいるのも事実です。
そこでこの記事では、サスペンション構造がイマイチわからない方にも、伝わるようにロアアームのガタについてお話していきます。
▪️こんな疑問を解決出来るような記事を書いています。
- ロアアームのガタって何?
- ガタがあるとどうなる
- ガタを放置しているとどうなる?
ロアアームのガタって何?
ロアアームのガタとは、ロアアームを固定している箇所が、劣化することによって【無駄な動き】が発生してしまっている状態のことを意味します。
つまるところ、本来あってはいけないはずの【動き】が発生してしまいます。
もっと分かりやすく伝えるならば、固定されていけなければならないロアアームが動いてしまう状況です。
※厳密には、ロアアームは稼働するのだけど。
不必要な方向への可動が起きてしまう。という表現の方が正しいかも。
ロアアームのガタには2種類ある
ロアアームのガタには、大きく分けて2種類あります。それが以下の2つです。
- ボールジョイントのガタ
- ゴムブッシュのガタ
ロアアームを固定する箇所は2〜3箇所あるのですが、(車によって数は異なる)それぞれ連結方法が異なります。
- タイヤ側(ナックル側) ボールジョイント
- 車体側(メンバー側) ゴムブッシュ
基本的には、この形が主流です。※中にはメンバー側にもボールジョイントが使われるケースもある。
画像の矢印部分がボールジョイントです。ボールジョイントにはゴムブーツが被せてあります。※みんなの車もね。
ボールジョイントのガタについては、こちらの記事でもお話しているので割愛します。ロアアームに限らず、車のサスペンション構造によく使われているのでイマイチ分からない方はチェックして見て下さい。役に立ちます。きっと。
ゴムブッシュのガタに関しては、ロアアームにボルトの通り道が作られた、ゴムブッシュが圧入されておりそこにボルトを通して固定されるのですが…
ゴムが古くなってくると、ゴムが切れてしまいロアアームがズレてしまいます。
分かりやすいロアアーム単体の画像がなかったから、コッチを見て貰った方が分かりやすいかも。
画像(ブッシュ部分拡大)を見ると、ゴムに亀裂が入っています。コレが進行すると千切れてロアアームがブッシュ内で動き回っちゃいます。
わざわざゴムなんて使わなければ、そんなことにはならないのに…。
そんな疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんね。ここにゴムブッシュを使う理由に関しては、サスペンションが可動するたびにロアアームが可動するので、ゴムにして動ける余地を用意しておく必要があるのです。
先程の画像は、車高を下げている車のロアアームなのでブッシュのよじれが伝わるかと思います。もしあそこが鉄だとどうなるかは明確です。
もしここをゴムにしないとなると、サスペンションが可動できなくなります。つまるところ、路面からの衝撃吸収は出来ません。
余談ですが、欧州車の場合はボルト固定ではなく、ゴムブッシュの中にロアアームを差し込むこのタイプが多かったりします。
ガタが出るとどうなる?
ロアアームにガタが出ると、サスペンションに無駄な動きが発生してしまいます。
ロアアームはタイヤに間接的に連結されているのですが、ロアアームにガタがあるとタイヤが前後にズレる動きが出来てしまうと言うことです。
これを言葉だけで説明するのはかなり困難な話ではありますが…
分かりやすくお伝えしようとするのであれば、ブレーキを掛けて車が止まろうとする際に、タイヤの回転を妨げるのに車のボディだけがワンテンポ遅れて止まるイメージです。
電車がブレーキを掛けた際に、中に乗っている人が前にツンのめっちゃうアレです。慣性の法則。
※画像の矢印はプーキング時の動きで、静止状態から動き出す際は矢印が両方とも逆になる。厳密にはタイヤだけがズレるんだけども。
そんな状況下での走行では、当然ながら以下のような支障をもたらします。
- 車が真っ直ぐに走らない
- デコボコ道にハンドルが取られる
- 異音が発生する
- タイヤの減りが早くなる とかとか。
タイヤの位置は本来ズレることが無いですが、ロアアームのガタによって位置が変わると走行中の【アライメント】がメチャクチャになっちゃうのでタイヤの減りが早くなったり、偏摩耗を引き起こしてしまいす。
ガタを放置して走り続けるとどうなる?
ガタを放置したまま走り続けると、最悪の場合ロアアームが外れてしまいます。
つまるところ、走行不能になります。
ロアアームは、タイヤ(サスペンション)とフレーム(車体側)を間接的に連結する部品です。ロアアームのガタが悪化してロアアームが外れてしまうと、タイヤが自立出来なくて走行出来ません。
ロアアームのガタは、ステアリング操作の兼ね合いもあって、フロント側が圧倒的に発生しやすく、FF車の場合だとロアアームが外れることでドライブシャフトが抜けるリスクも高いです。
※FF車とはエンジン、駆動共に前側にある車。
ロアアームのガタを放置し過ぎて、外れちゃうケースはボールジョイント側に起こります。※ブッシュ側から完全に外れることはまず無い。
古いスズキ車なんかによくありがちですが、ボールジョイントが外れてロアアームが外れちゃいます。※ありがちって表現は変だけど、スズキのボールジョイントは弱いイメージ。
これが行くとこまで行くと、外れます。本来ボールジョイントはこんな手で動くようなものでは無いです。
ボールジョイントのガタがすごくわ分かる動画です。
まとめ
ロアアームのガタが発生したら、すぐに走行出来なくなる訳ではないですが、放置して良いことはありません。
ロアアームのガタが原因で、他の機関の負担になることもあります。ガタに気が付いているのであれば早めの対処をお勧めします。
あと付け加えておきますが、ロアアームのガタがある場合は【車検に通りません。】※ガタの度合いのよるけども。気が付かれるか否か。
ブッシュに亀裂が入っているぐらいなら、検査院は高確率でスルーします。※経験上
自分でどうすることも出来ない…。
そんな方は近くの車屋さんに症状を説明して相談してみて下さい。
それでは。
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