車高調はその名の通り、車高調整機能を備えたショックアブソーバーです。
車高調は純正ショックと比べると、かなり多くのパーツが集まり構成されています。
そこで、この記事では車高調の各部名称を順番に解説していきます。
車高調の事について調べた時に分からない部品が会った時や、部品を交換する際に役立ちます。
車高調の各部名称一覧
- 減衰力調整ダイヤル
- トップナット
- アッパーマウント
- スプリング(バネ)
- バンプラバー
- ダストブーツ
- ダストシール
- スプリングシート
- ロックシート
- ブレーキホースステー
- ブラケット
- カートリッジ
- 車高調整用アジャスター
車高調はこれだけ多くの部品から構成されています。
初めて車高調を使う方にも分かりやすく紹介していきます。
減衰力調整ダイヤル
車高調の上側や下側、側面に付けられているダイヤルは、減衰力調整ダイヤルです。
このダイヤルを回す事で、ショックアブソーバー内のオリフィスと呼ばれる穴径が変化します。
減衰力調整は、任意に変えられるタイプと、固定式(変えられない)があります。
そのため、絶対にある部品ではありません。
また、減衰力調整のダイヤルが付く位置も、車高調によって異なります。
- アッパーマウント部分
- 車高調の側面
- 車高調の低面
トップナット
車高調の真上にあるナットは、その名の通り【トップナット】と呼ばれます。
トップナットは、アッパーマウントを固定するためのナットです。
トップナットを外すと、アッパーマウントを取り外す事が可能です。
アッパーマウント
こちらはアッパーマウントです。
車高調の上側に付いていて、車体と車高調を固定するためにある部品です。
ちなみに画像左側にあるナットは、先ほど紹介したトップナットですね。
アッパーマウントにも複数の種類があります。
■ゴム式のアッパーマウント
■ピロボール式のアッパーマウント
また、車種や車高調によっては、アッパーマウントは付属せず、純正ショックアブソーバーのアッパーマウントを流用する場合もあります。
スプリング(バネ)
スプリングに関しては、純正の時からあるのでそれほど説明は要らないですね。
スプリングは自分好みの固さや長さのものを使う事が出来るのは、車高調の特徴です。
また、サスペンション構造によって、車高調にスプリングが付く場合と別体の場合があります。
▪️一体式
▪️別体式
バンプラバー
ショックアブソーバーに付く、ゴムやシリコンの塊をバンプラバーと呼びます。
これは、大きな段差や衝撃を受けた際に、ショックアブソーバーが完全に縮んでしまうのを防ぐ役割です。
要するにクッションの役割を担っています。
バンプラバーは、車高調に限らず純正のショックにもある部品です。
ダストブーツ
車高調のショック部分を覆っている、ゴムやシリコンで出来たこのジャバラ状のカバーをダストカバーと呼びます。
ショックアブソーバーに、ゴミが入らないためのカバーです。
こちらも、純正ショックにも同様に取り付けられています。
オイルシール
ダストカバーをめくると、ショックの付け根にオイルシールと呼ばれる部品があります。
これは、ショック内に入っているオイルが外に漏らさないための役割です。
オイルシールがダメになると、ここから中のオイルが漏れ出し、ショックアブソーバーが仕事をしなくなってしまいます…
スプリングシート
スプリングを乗せるための、部分をスプリングシートと呼びます。
ちなみに左側(外径が少し小さい方)はロックシートです。
スプリングシートの特徴は、スプリングが動かないように壁があります。
これによって、スプリングが不必要に動いてしまうのを防いでいます。
スラストシート
こちらも、スプリングシートと似たようなカタチをしています。
こちらはスラストシートと呼ばれる部品です。
スプリングとスプリングシートの間に挟むようにカタチで使われています。
スラストシートは、スプリングがスプリングシートを削ってしまったり、バネに掛かる力を逃す役割があります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
ロックシート
ロックシートは先程、チラッと出てきたらコチラです。
フルタップ式の車高調の場合、ロックシートは2つあります。
- スプリングシートをロックするモノ
- ブラケットをロックするモノ
その名の通り、スプリングシートやブラケットをロックするためのパーツです。
上から順番に…
- スプリングシート
- ロックシート(スプリングシート)
- ロックシート(ブラケット)(黒)
※ブラケット側のロックシートは緩んでいる状態です。(黒色)
ブレーキホースステー
ブレーキホースを固定するためのステーが付属してきます。
これは、車種によって形状が異なったり、時に車高調に直接取り付けてられており脱着出来ないタイプもあります。
▪️車高調に直接取り付けられている例
ブラケット
ブラケットとは、車高調とハブ(ナックル)を連結させるためのパーツです。
サスペンション構造によって、形状はそれぞれ異なりますが、車高調の1番下側に取り付けられます。
カートリッジ
車高調の中心的パーツとも呼べる、こちらの部品はカートリッジと呼ばれます。
場合によっては、ショックアブソーバーと呼ばれるケースもありますが、車高調の場合カートリッジと呼ぶ事が多いです。
ちなみに、カートリッジから生えるこちらのシャフトを【ロッド】と呼びます。
車高調整用アジャスター
スプリングの左横にあるのが、車高調整用のアジャスターです。
車種によって、バネの上か下かは変わってきますが、アジャスターを使う事でスプリングの全長を変える事が可能になります。
アジャスターは、すべての車高調に必ず付いてくる物ではなく、スプリングと車高調が別体式の場合のみ付属します。
車高を下げていくユーザーの中には、アジャスターを外す方もいらっしゃいます。
アジャスターは結構金額が高いので、外しても手離さずに取っておくことをお勧めします。笑
まとめ
サスペンション構造によって、付属するパーツは多少異なることもありますが、基本的なパーツはすべて紹介しました。
こんなにたくさんのパーツ、覚えるのは一苦労だな…
無理に覚えようとしなくても、扱っていくうちに覚えていけるので大丈夫です。
異音の原因を探って、名称を確認したい時や部品を交換する際には、この記事を参考にしてみて下さい。
それでは。
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