先日、当サイトの読者様よりこんな質問を頂きました。
ホイールのオフセット計算は完璧だったはずなのですが、左右でツライチ(ホイールの出ツラ)が違います…何故でしょうか?
このような悩みを抱える方は多いのでは無いでしょうか?
これには4つの原因が考えられます。
そこでこの記事では、左右のツライチが違う4つの原因と2つの対策について詳しく解説していきます。
ツライチが左右で違う4つの原因
ツライチが左右で違う場合に考えられる原因は以下の4つがあります。
- そもそも左右の出ヅラは違うもの(個体差)
- キャンバー角の違い
- 左右で車高が違う
- ラテラルロッドの関係
この4つの原因について、1つずつ解説していきます。
そもそも左右の出ヅラは違うもの(個体差)
1番ありがちな原因として考えられるのは、初めから左右差があったというケースです。
え?車って左右均等じゃ無いの?!
そんなことを思う方もいらっしゃいますが、均等ではありません。
これは、車を作る上で欠かせない溶接工程や、サスペンション周りの固定方法などによって、多少なりとも誤差が出てしまいます。
仮に、左右でホイールの出ヅラの1ミリ差があっても不思議ではありません。
つまり仕方のない左右差という事です。
キャンバー角の違い
次に考えられるのが、左右でのキャンバー差によるものです。
左右のキャンバーがほんの少し違うだけでも、ホイールの出ヅラは変わってしまいます。
アームの調整やサスペンションの取り付け次第で、左右のキャンバー角がずれる事は珍しくありません。
アライメント調整したら、左右のキャンバー差ヤバかった!!
そんな声を耳にする事も良くあります。
左右で車高が違う
車の車高が左右で違う場合、左右のツライチが変わってくる場合があります。
車のサスペンション構造によっても、ツライチが違う原因に直結するか否かは変わってきますが…
- ダブルウィッシュボーン
- マルチリンク
このような、車高を下げると必然的にキャンバーが付く構造には、充分に考えられる原因です。
左右の車高調はぴったり同じ長さにして取り付けているから大丈夫!
そんなユーザーはこちらの記事を1度チェックする事をお勧めします。
また、ストラット車の場合でも車高変化によってキャンバー角がネガティブ方向、ポジティブ方向への変化が起こる場合もあります。
左右の車高差には1度着目してみましょう。
ラテラルロッドの関係
主にスズキ車から発売されているアクスル構造の車に採用されている【ラテラルロッド】。
コイツが原因で左右の出ヅラが変わる場合があります。
ラテラルロッドは、車体とアクスルを斜めに固定しているため、車高が下がると距離関係が変化してしまいホイールの出ヅラが変わります。
具体的にいうと、車体左側のホイールが外に出て、右側のホイールが内側に入ります。
この場合は、調整式のラテラルロッドを取り付ける事で解決します。
左右でツライチが違う時の対策方法
左右のツライチが違う場合における、対策方法は大きく分けて2つあります。
- スペーサーを使う
- キャンバー角を微調整する
原因は分かったけども、どうしようも無い。
そんな時にはこの2つの方法が解決策になります。
個人的な意見に過ぎませんが…
■キャンバー角の微調整が可能な場合は…
- キャンバーで出ヅラを調整する
■キャンバー角の微調整が不可能な場合は…
- スペーサーで出ヅラを調整する
大体、僕が左右の出ヅラが違う場合に行う対策はこんな感じで振り分けています。
僕自身の過去に乗っていた車や現在乗っている車はそうやって調整してきました。
まとめ
左右のツライチ(出ヅラ)が違う…
車を弄った事がある方であれば、そんな悩みを誰しも一度は抱いた事があると思います。
そんな時は、ある程度原因を探り…
- そもそも左右の出ヅラは違うもの(個体差)
- キャンバー角の違い
- 左右で車高が違う
- ラテラルロッドの関係
原因を突き止めたけども、どうしようも出来ない場合は、スペーサーを使ったりキャンバー角を微調整してツライチを決めてあげましょう。
片側だけにスペーサーが入っていたり、左右でほんの少しキャンバー角が違っても問題ありません。
明らかに目視で見て分かる左右のキャンバー差ならまた話は別ですが…
それでは。
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