最近、モンキーのエンジンからタペット音が気になるようになってきたのですが、暖気が終わりエンジンが温まるとタペット音は消える状態です。これは放置していても大丈夫ですか?タペット調整をすぐにした方がいいですか?
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、エンジンが温まるとタペット音が消える理由と放置しても良いのか?というテーマでお話ししていきます。
【モンキー】エンジンが温まるとタペット音が消える理由
エンジンが温まるとタペット音が消える理由は、エンジン内部が温まることで、中の金属パーツが熱膨張によって膨らむことで、ロッカーアームとバルブの隙間(クリアランス)が狭くなるためです。
少し余談ですが、エンジンを組み込む際に、タペット調整をして、ロッカーアームとバルブの隙間を微妙に開けておく理由は、冷えている状態で隙間なくピッタリにしておくと、エンジンが温まった段階で、熱膨張によってバルブが完全に閉じない状態になってしまうためです。
これはモンキーに限らず、4サイクルのエンジンであれば、どんなエンジンにも同じことが言えます。
もちろん、車でも同様です。
また、エンジンが冷えている時には、メカノイズが気になるけど、エンジンが温まるとメカノイズが小さくなるケースにおいても、同様の理由が当てはまります。(油膜が切れていて、オイルが回り出してメカノイズが小さくなるケースもありますが…。)
※タペット音以外でも。
放置でも大丈夫?
エンジンが冷えている状態だとタペット音がするけど、暖気が完了してエンジンが温まればタペット音が消えるという状態であれば、無理にタペット調整をしなくても大丈夫です。
冷えている時だけとは言え、どうしてもタペット音が気になる。というのであれば、タペット調整をすれば良いと思いますが。
温まるとタペット音がしなくなるぐらいのクリアランスの方が、エンジンが温まった時に、微妙にバルブを押してしまっている状態にならないので、それはそれで理想のクリアランスという見方も出来るかと思います。
この状態で乗り続けていけば、温まってもタペット音が消えなくなる状態にいつかはなるかと思いますので、そうなったタイミングでタペット調整をすれば良いと個人的には思います。
※自分なら放置して、その時が来たら再度タペット調整ですね。
まとめ
エンジンが温まるとタペット音が消える理由は、内部の金属パーツが温まることで、熱膨張を起こしてロッカーアームとバルブのクリアランスが狭くなるためです。
暖気をして、エンジンが温まった状態になれば、タペット音が消える。という状態であれば、今すぐにタペット調整をする必要も無いかと思います。
このタイミングで調整すると、かえってエンジンが温まったタイミングでバルブを微妙に押し込んでしまう状態(バルブが完全に閉まり切らない)になり、パワーロスの原因になるケースも…。
温まってもタペット音が消えなくなったタイミングで、タペット調整をしても全く遅くありませんので放置でもOKです。
どうしても、冷えている際のタペット音が気になってしょうがない…。という方は、タペット調整をすれば良いかと思います。
それでは。
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