車のマフラーを自分で溶接しようと思うんだけど、100Vの溶接機でイケるよね?
先日、友人よりこのような相談を受けました。
そこでこの記事では、車のマフラーを自分で溶接する際にこれだけは知っておくべきこと。というテーマでお話ししていきます。
車のマフラーをDIYで溶接することは可能?
車のマフラーをDIYで溶接するのは十分可能です。
家庭用の100V溶接機で何台か溶接していますが、溶接箇所が折れたようなケースはないです。マフラーステー部分も何度か溶接していますが、そこもOK。
※一回だけ、折れたステーを溶接したことがありますが、それだけは上手いこと溶け込んでなさそうだったので、いつまで保つか…。今のところ大丈夫みたいですが。
マフラーを溶接する際には、マフラーに使用されているパイプは、肉が薄いケースが大半ですので、電流を下げて溶接してやると穴が空かずに綺麗に溶接が可能です。
フランジを用意するなり、厚めの鉄板から穴を開けて切り出すなりすれば、DIYでもフランジを溶接したりして、連結部分を製作することも可能です。
この2点だけは知っておくべきこと
車のマフラーを溶接して欲しいとか、溶接したいんだけど…。みたいな話をちょこちょこ頂きますが、この時コレは知っておいた方が良いな。という点が大概2つほどあります。
※結構この2つが絡んでいる内容が多い印象です。
- 異なる材質は溶接出来ない
- 材質によって使用するワイヤーが異なる
知り合い経由の頼まれもので、純正マフラーを切断してステンレスのパイプを溶接して。と頼まれたことがちらほらあります。基本的に溶接する際には、くっつける物同士の材質が同じではないと、溶接出来ません。
※絶対に溶接出来ない。ってわけじゃ無いのですが…。
ステンレスにも色々な種類(混ぜ物の比率)があるので、色々なケースがあったりもします。
- ステンレスとステンレス ⚪︎
- 鉄と鉄 ⚪︎
- 鉄とステンレス ×
コレは溶接する際、材質が異なるとそれぞれの鉄が溶け出す温度が異なるため、上手くくっつきません…。TIG溶接であれば、ステンレスと鉄を溶接することもできます。鉄とステンレスを溶接するための、溶接棒が存在します。100Vの溶接機でも一度トライしたことがありますが、無理でした。
※半自動溶接機のワイヤーに鉄とステンレスを溶接するためのワイヤーが存在するのかは不明…。
上の画像のデュアルパイプはお店から購入しており、TIG溶接にて鉄パイプとステンレスパイプが溶接されています。
また、溶接する際のワイヤーも溶接するマフラーの素材に合わせたワイヤーが必要になります。
自分の場合は、自宅で使用している100V半自動溶接機に関しては、鉄しか溶接しないため、鉄用のワイヤーが装着されています。そのため、ステンレスの溶接を頼まれた際には全部お断り。ワイヤー付け替えるの面倒だし、ワイヤーって結構高いし。
まとめ
車のマフラーをDIYで溶接することは十分可能です。
ただし、以下の点だけは頭に入れておくことをお勧めします。
- 材質に合わせたワイヤーが必要
- 異なる材質同士は溶接出来ない
純正マフラーベースで溶接していくと、必然的にステンレスではなく鉄になるので、どうしてもステンレスが使用したい場合は、ステンレスの社外マフラーをベースに溶接する。もしくは、マフラーエンドを使用して、出口だけステンレスっぽくする。この2つのどちらかが手っ取り早いかと思います。
それでは。
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