ブレーキパッドを交換しようと思っているんだけど、ピストンを戻す時には専用工具がないとダメかな?
初めてブレーキパッドの交換をやってみようと思っている方の中には、このような疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。
そこでこの記事では、ブレーキキャリパーのピストンを戻す方法についていくつかのパターンを紹介していきます。
ブレーキキャリパーのピストンの戻し方
今回、紹介するピストンの戻し方は全部で3パターンです。
- ピストン戻しを使用する
- メガネレンチを使用する
- サイドブレーキが兼用になっているパターン
※最後の1つに関しては、ブレーキキャリパーの構造によるものですので、この方法でしかピストンが戻せないキャリパーが存在します。
順番に紹介していきます。
ピストン戻しを使用する方法
ブレーキキャリパーのピストンを戻す際には、専用のピストン戻しという工具があるので、そちらを使用することで簡単にピストンを戻すことが可能です。
上の画像は、キャリパーにピストン戻しの工具をセットし、ピストンを戻す際の画像です。ご覧の通り、ボルトを回すことで、プレートとプレートの隙間が開いていき、ピストンを戻すシンプルな仕組みです。
安物の工具でも、容易に作業可能ですので、DIYで使用するぐらいならネットショッピング最安値の商品を購入したらOKです。
工具をあてがい、ボルトを回すだけですので、簡単にピストンを戻すことが可能です。また、この工具1つあれば、ほとんどの車のピストンを押し戻すことが可能です。
ただ、滅多にブレーキパッドを交換する機会がない方は、この工具をわざわざ購入せずに、メガネレンチ等の工具を使ってピストンを戻す方法をお勧めします。
メガネレンチを使用する
キャリパーの中に外した古いブレーキパッドを挟み込み、ブレーキパッドとブレーキパッドの間にメガネレンチやスパナレンチといった平べったい板状の工具を差し込みます。
この状態で、メガネレンチを手前に引くか奥側に押し込むかすれば、テコの原理を用いて、ブレーキキャリパーのピストンを戻すことが可能です。
この方法でも、問題なくピストンを戻すことが可能です。
※必ず、交換して捨てるブレーキパッドを使用して下さいね…。間違っても新品のブレーキパッドを使用しないように。
サイドブレーキが兼用になっているパターン
大半のキャリパーのピストンを戻す際には、上の2つの方法どちらかでピストンを戻すことが出来ますが、車種によってはただ押し込むだけではピストンが戻せないキャリパーも存在します。
この場合、専用の工具が必要になることに加えて、ラチェットを使用してピストンを戻します。
リアがディスクブレーキになっている場合、キャリパーとは別で、サイドブレーキ(パーキングブレーキ)用にドラムブレーキの機構が備わっている場合もありますが、中にはキャリパー1つでサイドブレーキの役割を担っている場合もあります。
この場合のキャリパーは、ただピストンを押し込むだけではピストンは戻せません。
専用の工具を用意して、ラチェットを使用し、ピストンを回してやることによってピストンを戻すことが可能です。
ピストンの上に爪が掛けられる形状になっているため、ここにキューブ状のアタッチメントをあてがい、ラチェットで時計回りに回転させることでピストンが戻せます。
ピストンの形状がこのようになっているキャリパーに関しては、押し込んでもピストンは戻せませんので注意が必要です。
※フロントのキャリパーには、このタイプのキャリパーはありません。多分。
まとめ
ブレーキキャリパーのピストンを戻す際には、専用のブレーキパッド戻しのツールを用意するか、要らなくなったブレーキパッドをあてがい、パッドとパッドの間に工具を入れ、テコの原理をうまく利用してピストンを戻すかの2択です。
DIYで作業するぐらいの頻度なら、わざわざ購入しなくてもいいかな。というのが個人的な意見。僕自身、なんとなく購入しましたが、滅多に使わないため別の工具箱に入っていることから、出すのが面倒で使用しないケースも…。
記事中では紹介しませんでしたが、コーキングガンを使って、キャリパーのピストンを押し戻す外人さんの動画も見たことがあります。
サイドブレーキが兼用になっているキャリパーの場合には、ただピストンを押し込むだけではピストンを戻すことが出来ませんので、その場合には、専用のキューブ状のツールを用いてラチェットにてピストンを回転させる必要がありますので、注意です。(リアブレーキの話。)
※リアキャリパーが全てサイドブレーキと兼用になっているわけではありませんので、フロントのキャリパー同様の方法でピストンが戻せるキャリパーももちろんあります。
それでは。
▪️関連記事はこちら