モンキーのエンジンをボアアップ中なのですが、オリフィス拡大のみ行い、強化オイルポンプへの交換は一旦お預けにしようかと思っているのですが、オリフィス拡大のみ行っても大丈夫ですか?
先日、このような質問を頂きました。過去に、これと逆の質問を頂いたことも…。(強化オイルポンプを組んで、オリフィスの拡大をしないパターン。)
そこでこの記事では、強化オイルポンプとオリフィス径拡大の関係性について紹介していきます。
※この議題に関しては、さまざまな意見がありますので、あくまでの1つの参考までに。
【モンキー】強化オイルポンプとオリフィス拡大の関係性について
基本的には、モンキーのエンジンをボアアップする際、強化オイルポンプ取り付けやオリフィス拡大加工を行う場合は、両方セットでやるのが基本です。
- 強化オイルポンプの取り付け
- オリフィスの拡大加工
違う意見もあるかとは思いますが、これまでの経験上この意見のユーザーの方が圧倒的に多いです。
僕自身、豊富な数エンジンの組み付けを行ってきたわけではありませんが、組み付けた5.6台のエンジンは全て、強化オイルポンプの組み付けとオリフィス拡大をセットで行っています。
これまで、特にオイルトラブルが発生した事例はありません。
次に、強化オイルポンプのみ組み付けた場合と、オリフィス拡大だけを行った場合に起こりうることについて簡単な説明をしていきます。
強化オイルポンプだけ組み付けると?
オリフィス拡大をせずに、強化オイルポンプを組み付けた場合、オイルポンプが送るオイル量が多くなるものの、腰上へとオイルが通る通路の穴径が変化しないため、油圧は上がるものの、腰上に送られるオイル量はほとんど変化しません。
また、純正ポンプの時よりもポンプから送られるオイル量は増えたものの、腰上側へは流れていけないため、余ったオイルは全て腰下側に流れてきます。
そうなることで、クランクシャフトによって拡散されるオイル量が増えることで、ピストンとシリンダー部分に付着するオイル量が増えることが予想されます。
これによって、本来ピストンリングによって掻き切れていたオイルが掻き切れなくなり、余ったオイルが燃焼室へ。そうすると、当然オイルが燃えるために、白煙モクモクエンジンになったりするケースもあるようです。これは聞いた話で、実体験ではありませんが、聞けば確かにな。と思える内容です。
オリフィスの拡大加工だけを行うと?
純正のオイルポンプのまま、オリフィスの拡大だけおこなってしまうと、オイルの通り道だけが広くなったことによって、オイルポンプから送られるオイルの圧が足りなくなります。
そうなると、オイルが腰上へ登っていけなくなる可能性があります。オイル循環されないということです。もちろん、完全にオイルが回らなくなるわけでは無いかと思いますけどね…。
※正直、これは憶測の世界。
やったことが無いので一概には言えませんが、オリフィスの拡大だけやるのはかなり危険かと思います。
確実に言えることは、友人がオリフィスの拡大だけをやろうとしていたら、間違いなくやめておけとお伝えする次第です。
まとめ
モンキーのエンジンをボアアップする際に、強化品のオイルポンプを付けたり、オリフィス径を拡大してやり、オイルの循環量を増やしてやることが必要になるケースが多いです。
基本的には、どちらか片方ではなく、両方をセットでやる必要がある項目だと個人的には思います。
キタコさん、武川さん、シフトアップさんの強化オイルポンプを新品で購入して、取り付けた経験がありますが、どこのメーカーさんも取扱説明書には、オリフィス径を⚪︎mmに拡大して取り付けて下さい。と説明があります。
※最も直近で使用したシフトアップさんの取扱説明書には、間違いなく記載あり。他はうる覚えですが、確か記載があったかと思います。
そんなこんなで、強化オイルポンプの取り付けとオリフィス拡大は、セットで行うことをお勧めします。
それでは。
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