ミニクーパーに限った事ではありませんが、ミニクーパーのフロントにはキャンバーを付ける事が難しい…
ミニクーパーをはじめとするワーゲンやアウディなどの欧州車コンパクト車には、フロントサスペンションに差し込み式ストラットが採用されているのが1番の理由です。
一般的なストラット車はハブをボルト2本で固定しているため、このボルトをキャンバーボルトにする事でキャンバーを寝かす方法があるが、これが使えない。
ではどのようにキャンバー角を付けるのか?そんなお話をしていきますね。
差し込みストラットの仕組み
冒頭でもお話しした通り、差し込みストラットというのは一般的なストラットとは違います。
ハブ(ナックル)に差し込み部分が設けられており、そこにサスペンションを差し込んで固定するため、取り付け時に角度を付ける事が出来ません。
つまり『キャンバーボルト』が使えないのです。
国産車だと少し古いホンダ車も同じように差し込みストラットが採用されています。
キャンバーを付ける方法
ミニクーパーのフロントキャンバーを付ける方法は主にここで紹介する2つになります。
- ピロアッパーマウント
- ブラケットの屈折加工
この2つについて順番に解説していきます。
ピロアッパーマウント
ストラット車の定番パーツの一つピロアッパーマウントでのキャンバー角調整は必須カスタムの一つですね。
しかし、このピロアッパーマウントにも色々な種類があり、良く市販化されているピロアッパーマウントだとキャンバー調整幅が狭い為、思い通りのキャンバー角を付ける事は出来ません。
以前僕が取り付けていた『ブリッツ』の車高調に標準装備されているピロアッパーを全寝かししてアライメントに行った時キャンバー角は【2度】程度…
そこで326POWERから発売されている鬼キャン仕様のピロアッパーに変えた所、ピロアッパーマウントの調整幅が倍になり、キャンバー角も倍の【4度】まで寝かす事が可能になりました。
車体によって多少の個体差はあるかもしれませんが、四輪アライメントにて角度測定結果です。
ただし、326パワーのピロアッパーマウントは取り付け前に知っておくべき注意点があります。
詳しくはコチラの記事をご確認下さい。
ブラケットの屈折加工
ピロアッパーマウントの調整幅が広いタイプの商品を使っても所詮その程度ぐらいしかキャンバー角を得る事は出来ません。
更にキャンバー角を寝かすためにはブラケットの加工が必要になってきます。
よく見かけるボルト2本でブラケットとナックルを固定するタイプのように『長穴加工』とはいかないのでご自身での加工は難しいのでショップ等にお願いしなくてはいけませんが…
車高調のブラケット差し込み部分に角度を付ける事で、ナックルに差し込んだ時にハブに角度を付ける事が可能で、必然的にキャンバー角を寝かす事が出来る!というものです。
やり過ぎた角度にしてしまうとドライブシャフトの負担が大きくなってしまい、最悪の場合ドライブシャフトの破損にも繋がるためやり過ぎにも注意が必要です。
こちらの加工では一度ブラケットを切断し、左右が同じ角度になるように角度を決めて溶接にてブラケットに角度を付けて貰っています。
このような加工をする事で従来の方法では寝かす事が不可能な角度を実現する事が可能に。
いまいち屈折加工がよく分からない…
そんなユーザーさんはコチラの記事をご覧下さい。
まとめ
差し込みストラットだから思うよにフロントキャンバーが付けられない…
そんな風に諦めていた方は是非チャレンジしてみて下さいね。
フロントキャンバーを付ける方法は充分あります。
それでは!
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