純正マフラーが、フロントの触媒部分にフランジが1つあるだけで、フロントからリアまで1本物のマフラーになってしまっているので、フランジを追加してボルトオンでマフラー交換が出来る様に製作しました。
そこでこの記事では、マフラーのフランジ溶接について紹介していきます。
※溶接も素人。マフラー製作もど素人なので、あくまでも1つの参考程度に…。
マフラーを製作する方や、純正のフランジが割れたり折れたりして修理する方の参考になれば幸いです。
用意するもの
- 溶接機
- フランジ
- マフラーガスケット
- 耐熱塗料
今回使用した、フランジはこちら。材質は、ステンレスではなくスチール製です。
60mmパイプ用のフランジです。本来であれば、球面フランジを使用するのがベストなのですが、なるべく費用を抑えるために、フラットなフランジを使用しています。球面フランジの方が排気漏れしにくいです。
▪️使用している溶接機
【マフラー】フランジ溶接のやり方
今回、純正マフラーのリアピース手前でマフラーを切断し、両側にフランジ溶接。さらに、交換するためのリアピースにも、同じ寸法のフランジを溶接し、ボルトオンでマフラーを交換出来る仕様に変更してやります。
純正マフラーを切断する前には、マジック等で印をつけておくことをお勧めします。
兎にも角にも、まずはマフラーを切る。
マフラーを切断したら、そこにフランジをあてがい位置合わせをしたのち、フランジを1周中と外から溶接してやればOKです。今回、高速切断機を使用していますが、フランジ溶接をする際には、突き当て溶接をする訳ではありませんので、グラインダーでカットしてもそれほど作業性は変わりありませんね。
※純正の溶接ビードど真ん中で切断している理由は、純正マフラー側の径がフランジの内径よりも2.3ミリ程度小さく、溶接出来ないので、純正のビートでクリアランス稼ぎしているためです。笑
フランジを溶接する際には、下の画像のように少し隙間を開けてやった状態で行います。
マフラー側のパイプよりも、フランジが出っぱるイメージです。(もちろん、フランジが出っぱる分、マフラーの全長が長くなるので注意。)
ここに隙間を開ける理由は、この溝に溶接のビートを収めてやることで、フランジを溶接した後に、フランジとフランジが接する面が出っぱりませんので、溶接ビードを削る必要がありません。
また、ビードに幅が出せますので、強度面も当然強くなります。フランジとパイプをツラにして溶接してしまうと、当然溶接ビードを削らないといけないし、溶接部分が極薄になりますので、当然強度は落ちちゃいます。
外側は丸々溶接ビードを残せるので、強度面に関してはあくまでもオマケレベル。
2つのフランジは内側の溶接が成功しましたが、1つのフランジは溶接ビードがフランジの接触面に出てきちゃいましたので、少し面をサンダーで慣らしました…。
そういう時もあるわな。
内側の溶接が終わったら、外側も1周溶接しておいてやります。
これだけ溶接しておいてやれば、100Vの溶接機でも絶対折れたりすることは無いかと思います。(多分。)ただもう一点注意しておいた方が良い点は、あまり溶接する際フランジに熱が入り過ぎると、フランジが歪んでしまい、フランジ同士が綺麗に接触しなくなっちゃいますので、排気漏れの原因に…。
マフラーのフランジを溶接する方法は、こんな感じです。
プロのマフラー屋さんがどのような方法で溶接しているのかまでは知りませんけど、DIYでなんとなくやるぐらいであれば、このぐらいで十分かと思います。
作業途中の画像ですが、こんな感じで1本物のマフラーがリアピースで交換可能になります。
まとめ
マフラーのフランジを溶接する際の注意点というか、押さえておくべきポイントは、フランジを溶接する際、フランジの面とマフラー側(パイプ)をツラにして溶接しないこと。
ここをツラにして溶接している方をたまに見かけますが、ビードを削らなくてはいけなくなり、効率も良くないしせっかくのビードを削り落としてしまう訳なので、無駄に強度を下げることにも繋がります。
正直、外側を1周溶接するから、内側の溶接ビートが薄くなっても強度面の問題ないですけどね…。せっかく溶接するなら、なるべくビードを削る作業は省いた方が良いかと思います。
※溶接はど素人なので、詳しく知りませんけど…。
フランジとフランジの間に挟み込む、マフラーガスケットは、自分が溶接したフランジ寸法に合う汎用品のガスケットを使用してやればOKです。
それでは。
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