SNSやイベント等を見ると迫力のあるキャンバー角を付けているセダンをよく見ます。
でもどうやってキャンバーを付ければいいの??
そんな疑問を持つユーザーもいらっしゃいます。
そこでこの記事では【セダン車】におけるキャンバーの付け方について『5つの方法』を解説していきます。
ここでは…
- ダブルウィッシュボーン
- マルチリンク
この2つの構造のサスペンションに当てはまるキャンバーの付け方を紹介していきます。
セダンにキャンバーを付ける5つの方法
- アッパーアーム短縮
- ロアアーム延長
- ナックル加工
- ロールセンターアダプター
- スライドキャンバーキット
この5つの方法を1つずつ紹介していきます。
セダンの中にもストラットを採用している車があります。代表例を挙げると、トヨタのカムリとかがそれに該当しますね。
ストラット車のキャンバーの付け方はコチラの記事で解説しています。
アッパーアームの短縮
全体的に見てもアッパーアームの短縮は、最も王道なやり方です。
アッパーアームを短縮する事で、ナックルやハブに角度が付く為キャンバーが付きます。
簡単なイラストを用意しましたのでコチラをご確認下さい。
タイヤはアッパーアームとロアアームで角度が決まります。アッパーアームを短縮し、短くする事でタイヤの上側が傾きますよね?
これがアッパー短縮でキャンバーが付く仕組みです。
ロアアームの延長
アッパーアームは短縮する事でキャンバーを付ける事ができましたが、ロアアームの場合は【延長】する事でキャンバーを付ける事が出来ます。
アッパーアーム同様にイラストを用意していますのでコチラをご確認下さい。
ロアアームが長くなる事で、ハブに角度が付くイメージが出来ると思います。
- アッパーアームの短縮
- ロアアームの延長
どちらから変えればいいの?
ここに関しては、人によって異なるため(目的)こちらの記事を参考にしてみて下さい。
ナックル加工
ナックル加工は耳にした事がある方も多いかと思います。
ナックル加工は短縮加工される方が多いですが、短縮するついでに角度を付けてもらう加工を行う方も多いです。
ナックルそのものに角度を付ける事で、ナックルを交換するだけでキャンバーが付くのです。
コチラが短縮&キャンバー加工が施されたナックルです。下が装着した車両。
ナックル加工では、キャンバーの調整が出来ない上、それ程の角度を付ける事は出ません。
もっとナックル加工について知りたい方はコチラの記事をご覧下さい。
キャンバーアダプター
キャンバーアダプターでキャンバーを付ける方法もあります。
キャンバーがつく仕組みは、ロアアーム延長と同じです。
大きなメリットは比較的安価で、気軽に取り付けが出来る点にあります。
ロアアームの延長だと金額が高かったり、加工から取り付けまでの期間が空いてしまうなどのデメリットがあるため、気軽にキャンバーを付けたいユーザーにはお勧めです。
ロールセンターアダプターについてはコチラの記事で詳しく解説しています。
スライドキャンバーキット
スライドキャンバーキットはあまり聞き慣れない言葉と感じる人も多いかもしれません。
これに関しては僕自身も取り付けした事はない…
スライドキャンバーキットは、ロアアームに取り付ける事で、簡易的にロアアームの延長加工と同じ効果を得ることが出来るパーツです。
え?それだと先ほど紹介したロールセンターアダプターと同じじゃん!と思う方もいるでしょう。
スライドキャンバーキットの特徴は、簡易的にロアアームを延長出来るだけではなく、調整式アームを取り付けた時と同じように、キャンバー調整(段階制)をする事が出来ます。
ちなみにコチラがスライドキャンバーキットです。
ほとんど社外の調整式アームを取り付ける場合と違いはありません。
調整式でロアアームに取り付けるだけですが、金額が少々お高めです。
ガッツリ付けるなら調整式ピロアッパーマウント
これはダブルウィッシュボーン式に限る話ですが、フロントにガッツリキャンバーを付けるためには、調整式のピロアッパーマウントが必要になってくるケースも多いです。
調整式のピロアッパーマウント自体ではキャンバーは付きませんが…
これを入れる事によって、キャンバー調整のキャパが大きくなります。詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
調整式トーコントロールアームの必要性
ここまで紹介してきた方法でキャンバーを付けてしまうと問題になる点もあります。
それは【トー調整】が出来なくなってしまうという問題です。
そのような場合は調整式の【トーコントロールアーム】を取り付ける必要があります。
純正のトーコントロールアームでもトー角の調整が可能なのですが、過激なキャンバーを付けてしまうと、どうしてもトーが取りきれなくなってしまいます。
そのため、大半のユーザーは調整式のアッパーアームやロアアームに加えて、調整式のトーコントロールアームも導入します。
調整式のトーコントロールアームを入れるメリットは2つあります。
- トー調整のキャパが広がる
- トー調整が簡単に行える
トー調整のキャパを広げるために取り付けるのですが、トー調整が簡単に出来るのも大きなメリットです。
4輪アライメントの必要性
キャンバーを付けると、どうしても車のトー角(4輪アライメント)はズレてしまいます。
もちろん、DIY作業で調整する事も可能です。詳しくはコチラの記事をご覧下さい。
しかし、セダンクラスの車重だと、少しアライメントがズレているだけでも、『タイヤの減るスピード』は馬鹿になりません。
タイヤ代のことを考えると【4輪アライメント】には行っておくべきだと思います。
まとめ
セダンにキャンバーを付ける方法を5つ紹介しました。
- アッパーアームの短縮
- ロアアームの延長
- ナックル加工
- ロールセンターアダプター
- スライドキャンバーキット
キャンバーを付ける方法は1つではありません。
この中から自分に合った方法を選びましょう。
- 部品や工賃の費用
- キャンバーの角度
これらは車種によっても大きく異なりますので、ご自身の乗っている車について調べてみて下さい。
それでは。
▪️関連記事はコチラ