バイクのドライブチェーンを張りすぎてしまうと、どのような問題が発生するのだろう?
ここをちゃんと理解しておかないで、ドライブチェーンの張り調整をしてしまうと、つまらないトラブルを引き起こす原因にもなりかねません…。
そこでこの記事では、バイクのドライブチェーンを張り過ぎてしまうとどのような問題が起きるのか?と言うテーマでお話ししてきます。
基本的に、ドライブチェーンを使用するギアのバイクであれば原付バイクであろうと、400ccを超えるようなバイクであろうと考え方は同じです。
ドライブチェーンを張りすぎるとどうなる?5つの問題
バイクのドライブチェーンを張り過ぎてしまうと以下のような問題が発生してしまいます。
- ストローク時にチェーンが張り過ぎる
- スプロケットが痛む
- ドライブチェーンが痛む
- ハブベアリングが痛む
- ストロークが妨げられる
ドライブチェーンを張り過ぎてしまった際に、最も問題になる点はバイクのリアサスペンションが沈み込んだ際(ストロークした時)に、ドライブチェーンが現状よりも張るため、遊びがなくなってしまうと言う点です。
つまりドライブチェーンが張り過ぎているか否かの判断は、リアショックが沈み込み最もチェーンが張る状態になる、【スイングアームが地面と並行になるタイミング】にまだ遊びが残っているかどうかで判断します。
このような状態になってしまうと、その下に続くスプロケットやドライブチェーン、ハブベアリングと言った部品達が必要以上に引っ張られる形になるため、負担が大きくなってしまいます。
- ドライブチェーンが伸びちゃう
- スプロケットの摩耗が速くなる
- ハブベアリングが壊れる
もっと細く言えば、ハブベアリング部分に使われているオイルシール等の劣化も早めてしまいます。
当然、スムーズにストロークが出来ない状態にもなりますので、本来サスペンションがストロークすることで、地面からの衝撃を吸収出来ていたものがダイレクトに伝わってしまい、足回りの負担を全体的に大きくなる問題も出てきます。
ドライブチェーンに遊びがある理由
少し話の回路がずれているような気もしますが、ここを理解しておかないことにはどうにもなりませんので、簡単に説明しておきます。ここを理解しておけば、ドライブチェーンを張り過ぎて調整してしまうようなことは回避出来ると思います。
ドライブチェーンの張り調整をする際に、遊びを作っておく理由はご存じの方も多いとは思いますが、サスペンションがストロークした際に、ドライブチェーンの張り具合がパンパンに張られてしまう状態を回避するためのものです。
そのため、初めからドライブチェーンがパンパンに張られている状態に調整してしまうと、先ほど紹介したような問題が発生してしまいます。
ドライブチェーンの張り具合の目安であったり、ドライブチェーンの遊びを作っておく理由に関しては、詳しく丁寧にこちらの記事で紹介していますので、興味がある方やイマイチ理解が追いつかない方は、こちらを合わせてご覧ください。
車種や仕様によってドライブチェーンの遊び幅が異なる理由についても紹介しています。
まとめ
ドライブチェーンを張り過ぎてしまうと、サスペンションがストロークした際に、ドライブチェーンの遊びが無くなってしまうため、ドライブチェーンによってスプロケットが必要以上に引っ張られてしまう状態に陥ります。
そうすると、ドライブチェーンが伸びてしまったり、スプロケットの摩耗スピードが速くなったり、ハブべリングの負担が大きくなることで、ベアリングが壊れてしまい兼ねません。
▪️チェーンの張り過ぎで起こる問題
- ストローク時にチェーンが張り過ぎる
- スプロケットが痛む
- ドライブチェーンが痛む
- ハブベアリングが痛む
- ストロークが妨げられる
そのため、ドライブチェーンは必要以上に張ってしまうと、さまざまなトラブル原因に直結しますので、張り具合がイマイチ分からない方は、自分での調整は避けてプロに依頼されることをお勧めします。
工賃を節約したい一心で自分で調整してしまったばっかりに、別の部品の負担を大きくなり返ってお金が掛かるケースも出てくる場合があります。もし、自分で何でも出来るようになりたい一心であれば、わかる人に作業に立ち会ってもらいながら作業することをお勧めします。
それでは。
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