ヒューズボックスを見ると、空きスロットがあって検電テスターを使って調べると、電源が来ているからヒューズを適当に差し込んで電源を取っても良いよね。
このような判断をし、ヒューズボックスの空きスロットより、電源を取り出している人をちらほら見かけることがありますが、基本的にこの行為はNGです。
そこでこの記事では、ヒューズボックスの空きスロットより電源を取り出してはいけない理由についてお話ししていきます。
ヒューズボックスの空きスロットから電源を取り出してはいけない理由
ヒューズボックスの空きスロットから電源を取り出してはいけない理由は以下の2つです。
- どこに繋がっているか分からない
- 何A(アンペア)取り出せるか分からない
ヒューズボックスに設けられている空きスロット部分は、車種の取り扱い説明書を見ても、どこに繋がる配線のものか表記が無いケースが大半です。
こちらはとある車種の取り扱い説明書の写真になりますが、【3番スロット】と【10番スロット】に関しては、何も記載がありません。ちなみにどちらのスロットも、テスターを当てると電源は来ています。
当然ですが、空きスロット部分にはヒューズもなければ、どれだけの【A】を取り出せる設計になっているかも不明です。
安全牌を取って、小さめのヒューズを取り付けておけば良いでしょう。
そう考える人もいらっしゃるかもしれませんが、ヒューズを差し込むということはこれまで通電していなかった配線に、電気を通してしまうことになります。
可能性は低いですが、勝手にヒューズを差し込んで電気を通すことで、予期せぬトラブルを引き起こしてしまう可能性もゼロは断言できません。
そんなリスクを背負ってまで、得体の知れない空きスロットから電源を取り出すメリットは何も無いと思います。
ヒューズを飛ばしてしまった際、他の電装パーツが使えなくなるのが不便だ…。
そう考える気持ちも分からなくはありませんが、問題なく配線してあれば、早々ヒューズが飛ぶようなことはありませんし、それでもというのであれば、予備のヒューズを車載しておけば、すぐに対応出来る話です。
空きスロット=オプション装備では無い
ここも勘違いしている人がいますが、ヒューズボックスの空きスロット=オプション装備はとは限りません。
もちろん、オプション装備を取り付けた際に、ヒューズを取り付ける用に設けられている空きスロットという可能性もありますが、オプション装備の場合であれば、取り扱い説明書を見ると、何の装備に繋がるヒューズなのかが記載されています。
グレード差による装備に関しても同様です。
じゃ空きスロットはオプション装備以外なんの使い道があるのさ。
オプション装備やグレード差による装備の違いの他に、他車種で使用される際の【スロット】の可能性があります。
ヒューズボックスは、車種それぞれ専用設計になっているわけではなく、同じメーカーの多車種で使い回しされる部品です。(同メーカーの車全てで同じヒューズボックスというわけでもありませんが。)
まとめ
ヒューズボックスの空きスロットにヒューズを差し込み、電源を取り出してはいけない理由は、どこに繋がっているか分からないことに加えて、何A(アンペア)取り出せる設計になっているか分からないためです。
リスクを背負ってまで得体の知れないヒューズボックスから、電源を取り出すメリットはありません。
どこに繋がっているか明確になっていて、ここなら大丈夫。と判断したヒューズから電源を取るようにしましょう。もし、ヒューズが飛んだ時に困るようであれば、予備のヒューズを車に積んでおくことをお勧めします。
それでは。
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